24/10/01
50歳から遊ぶように生きる~『50歳から花開く人、50歳で止まる人』
50歳から花開く生き方は、気負わず、無理せず、伸び伸びと、自分優先で遊ぶように生きること。今回ご紹介する本『50歳から花開く人、50歳で止まる人』の筆者は、2年ごとに引っ越しを重ねて多種多様な仕事に就いてきた経験をもとに、働く女性のアドバイザー的存在となっている有川真由美氏です。今後の指針を定めることで、50歳からの生き方が見えてくるといいます。あなたは人生の後半をどう生きて、どんな花を咲かせたいのですか?
50歳だからできること
自分が子供の頃、50代の人はかなり年配に見えたものですね。昭和期の50代は「サザエさん」に登場する波平さんやフネさんのイメージに近いものがありましたが、自分が実際にその年に近くなってみると、年齢を感じさせないほど若々しい外見の同世代が増えて、老け込んで見える人はあまりいなくました。
それでも年を重ねるごとに人と知り合う機会が減り、決まった人とばかり接するようになると、話題や考え方が固定化されてしまいます。頭や心が固くなると融通の利かない頑固老人へとまっしぐら。そうならないように気を付けたいですね。
10代や20代の頃のようなパワーが無くなったからといって「もう年だから」「体力がないから」「新たに覚えるのは大変だから」と言い訳をして、ダラダラと生きていくのはもったいないこと。年を重ねてもムリのない範囲で新しいことは始められるし、これまで培ってきた経験値があるので、なにかに挑戦してもそれほど失敗せずにすみます。
そろそろ自分のために生きよう
若いうちは「億万長者になるぞ」「会社の社長になるぞ」レベルのビッグな夢を抱き、その夢に振り回されて迷走もしがちですが、50歳にもなると自分にできることとできないことがわかってくるため、着実に自分に見合った新しいことを始められるようになります。これまで仕事や家庭を最優先にして、周りから「○長」や「○○君のママ」と呼ばれてきた人も、そろそろ自分ファーストにシフトチェンジし、肩書きではなく「○○さん」と自分の名前で呼ばれるような行動をしてもいい頃合いになりました。
その年齢になると、これまで重要ポイントだった今後のキャリアアップや報酬の話よりも、今自分のやりたいことをやって、どれだけ心の満足を得られるかの方が大事になってくるものです。定年後の独立開業に向けての準備を始めたり、時間が無くて長いこと後回しにしていた趣味にどっぷり浸ったり、ボランティア活動をするなど、人によってやりたいことはさまざまでしょう。
やりたいことが特に見つからないという人は、「あの人に喜んでほしい」「これをすることで社会の役に立ちたい」という気持ちから、自分の得意分野を生かして社会貢献できることを探してみてはどうでしょうか。自分が世の中に何ができるかを意識すると、それがライフワークにつながり、自分が必要とされていることがあると、人は自信を得て強く元気になれます。やりたいことは生活に張りを与え、その延長線上に新たな友達が増えるとさらに生活に刺激と楽しみが増えて、頭も心も若々しくなります。
人づきあいも幸せの一部です。「○長」や「○○君のママ」と呼ばれていた頃にありがちのマウント合戦は互いにストレスがたまるだけ。むしろ弱みという隙を見せることで相手との距離はぐっと縮まり、親しさが増すものです。「50歳から花開く人」は、常に大切な人に感謝して、肩ひじを張らずに自然体で過ごしています。
前向きな日々を送るために
「人生の最期にもっとも後悔するのは、やって失敗したことではなく、やりたいことをやらなかったことだ」とよく言われます。「50歳から花開く人」は、やりたいことをやってみる人です。プライドの高さや自信の無さからいつまでも実行を先送りしていると「50歳で止まる人」になって、どんどん老け込んでしまいます。
初めてのことにチャレンジするのは気力と気合がいりますが、行動に起こさずに悶々と悩んでいるよりも思い切って飛び込んでみる方が、結果はどうあれ納得できてスッキリするもの。失敗したって何度でもやり直しがききますし、途中で気が変わって軌道修正することになっても大丈夫。とりあえずやってみましょう。人生の折り返し地点に立ったとはいえ、何をするにも遅いことはありません。まだまだこれから!やりたいことはすぐに始めましょう。
50歳から花開く生き方は、気負わず、無理せず、伸び伸びと、自分優先で遊ぶように生きること。大人になってからの学びは若い頃とは違う視点をもたらし、心の満足感は幸せに繋がります。50歳から先の人生、自分が好きなことや周りに求められることをしながら、前向きに生き生きと暮らしていきましょう。
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小野寺 理香 おのでら りか
読書ブロガー。好きなジャンルは文学、歴史、アート。ふとしたきっかけで出会い、好きになったら長くつきあう……本との巡り合いは人と同じ。時に味わう〝がっかり〟も、読書のおもしろさのひとつです。ここでは、よりすぐりのすてきな本をお届けします。
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