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24/08/04

トレンド

幸せな定年後人生を目指す~『60歳からの新・投資術』

幸せな定年後人生を目指す~『60歳からの新・投資術』

定年はいずれやってきます。今回紹介する本は、60歳からの投資を解説する本です。(まだ先のことだから自分には関係ないな)と思っていても、月日が経つのはあっという間ですから(投資は面倒そうだし、今は忙しいからそのうち考えよう)と思っているうちに、気がついたら定年が間近にせまっているかもしれませんよ。現在60代の人はもちろん、若い人も事前に読んで心づもりをしておくと、余裕をもって豊かな老後の生活の準備ができるのでおすすめです。

お金は使う分だけ貯めればいい

お金は自分が使うために貯めるものですね。でも実際には特に目的がなくてもこつこつとお金を貯め続けている人が多いようです。貯金は大切ですが、自分にとって大切な時間や趣味、家族を犠牲にしてまでひたすら貯める必要はありません。

最近、資産をゼロにして死ぬ「DIE WITH ZERO」という考え方が話題です。人生で一番大切なのはお金ではなく、お金をもとにさまざまな経験をして思い出を作ることですが、人生を費やして苦労して自分のお金を貯めても、それを使えるのは生きている間だけ。貯金するばかりで人生が終わったら、自分のお金で得られたはずの経験や満足感は得られないまま、死んだ後は大切なお金は他の人の手に渡ってしまいます。つまり言ってしまえば、骨折り損になってしまうのです。

お金を貯めこんだままで人生を終えるのではなく、計画的に使ってさまざまな経験をし、たくさんの思い出を残して死んでいく方が、豊かな人生を送ることができたという幸福感は高いもの。死ぬときには自分の資産がゼロになるように、満足のいく形で使い切るのが理想です。

「ほぼDIE WITH ZERO」という考え方

ただ、「DIE WITH ZERO」を実践するのはなかなか難しいものです。自分の寿命がわからないため、いつを目安にして資産を取り崩せばいいのか決められないからです。長生きするかもしれないのに、貯金を少しずつ減らしていくのは、それでいいのか不安になりますね。

そこで、少しゆるめに「"ほぼ"DIE WITH ZERO」を目指すようにしましょう。70歳前後になったら、預貯金300万~500万円とキャッシュフローを生む資産300万~500万円を残して、それ以外の残りの資産を取り崩していくことを考えるようにします。預貯金分は、病気や介護が必要になった時のためにキープし、残った場合には葬儀代や相続などに回します。キャッシュフローを生む資産とは、利息、配当金、分配金などのことで、定期的な収入を得るために生涯キープします。その他の残りの資産は、ゼロにならないように運用しながら少しずつ取り崩して使っていくようにします。

残りの資産の取り崩しは、使える資産が多い間は毎月一定金額の「定額取り崩し」にし、少なくなったら毎月一定割合の「定率取り崩し」へと切り替える「前半定率・後半定額」戦略がいいでしょう。また、体力や気力が充実していて元気な老後の前半には、貯金をたくさん取り崩して旅行や趣味などに積極的に使うようにします。それで老後の後半に資産がゼロ近くに減っていても、自分の活動範囲が狭くなるとお金もさほど使わなくなるため、問題ありません。

資産ゼロの幸せな人生を目指そう

将来のための貯金は多ければ多いほど安心ですが、貯金を使うべき将来はずっと先ではなく、すでに来ている今かもしれません。ずっと貯めこんでいると、いったいなんのために必要なお金なのか、使う目的も人生の意義もぼんやりとしてしまい、ゴールがどこかわからなくなってしまいます。この本で提案されている、資産寿命を延ばしながら100歳までに上手に資産を使い切るためのノウハウは、60歳から始めても間に合うもので、70歳を過ぎてからの不安のない貯金の取り崩し方についても、さまざまなケースが挙げられています。

資産を取り崩していくことで、自分の寿命が来る前に残高がゼロになるのではないかという不安があるかもしれませんが、それとは別に年金をもらえますし、キャッシュフローを生む配当もあるため、資産がゼロになったとしても収入はゼロになりません。つまり「ほぼDIE WITH ZERO」を達成しながら、お金の不安なく暮らしていくことができるのです。

貯金をかたくなに死守して使わないと、老後は特にすることのない退屈な日々になってしまい、どんどん老け込んでしまいます。豊かな老後の生活を送るためには、さまざまな経験を重ねて自分の人生を深めることが大切ですから、そのために健康でいられるように資産管理だけでなく自己管理にも気を配る必要がありますね。大切な自分の資産ですから、有意義に使って満足のいく幸せいっぱいのリタイア人生を送るように心がけましょう。


60歳からの新・投資術

60歳からの新・投資術
(青春出版社)

小野寺 理香 おのでら りか

読書ブロガー。好きなジャンルは文学、歴史、アート。ふとしたきっかけで出会い、好きになったら長くつきあう……本との巡り合いは人と同じ。時に味わう〝がっかり〟も、読書のおもしろさのひとつです。ここでは、よりすぐりのすてきな本をお届けします。
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