17/03/26
住宅ローン控除をフルに活用するために覚えておきたい4つのポイント
住宅ローンを組む際によく耳にする言葉の住宅ローン控除。
「税金が戻ってくる」という事は知っていても、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。住宅ローンを申し込む前に、フルに控除額が利用できるよう、内容を知っておくことが大切です。
そもそも「住宅ローン控除」ってなに?
正式名称は「住宅借入金等特別控除」といいます。住宅の床面積が50平方メートル以上など、一定の条件に適した住宅を購入し、金融機関や勤務先からの借り入れをした場合に利用できる制度です。
一般住宅の場合は、借り入れ金額のうち4000万円以下の部分の1%が10年間、所得税、住民税から控除されます。最大の年間控除額は40万円となります。
住宅ローン控除をフルに活用するための4つのポイント
1、夫婦ペアローンを利用する
夫婦共働きの場合、2人でローンを組むペアローンを利用する事で、各々が住宅ローン控除を利用する事が出来る為、他の控除を利用していても、住宅ローン控除を最大限利用できる可能性が高くなります。
2、住宅ローン借り換え、繰り上げ返済時に注意
住宅ローン控除は最大10年間利用できますが、借り換えや繰り上げ返済時に、借り入れ期間が10年以下となると住宅ローン控除が利用できなくなってしまいます。
これらを行う場合には、金融機関の担当者に必ず住宅ローン控除の期間が残っていることを伝えましょう。
3、物件の規定や、収入制限に注意
物件規定には、床面積が50平方メートル以上、床面積の2分の1以上が自己の居住に使用されている事等があります。ワンルームマンションは50平方メートル以上ない場合が多いので、住宅ローン控除の利用を検討している場合は事前に確認しましょう。
また、収入については控除を受ける年の合計所得が3000万円以上だと利用できません。
4.、所得控除を活用している場合に注意
確定拠出年金などの小規模企業共済等掛金控除、医療費控除、ふるさと納税などの寄付金控除、生命保険料控除など活用している方は、住宅ローン控除金額を全て使い切れない場合があります。また、所得が低く、もともと支払っている所得税・住民税が住宅ローン控除の金額を超えていないと、最大限の住宅ローン控除が活用できないので注意が必要です。
余裕ある返済計画を忘れないように
住宅ローン控除を最大限に利用出来るようにすることも大切ですが、一番は住宅ローンを申し込む際に、収支計算をし、無理のない範囲で返済計画を立てる事です。
最後に、住宅ローン控除を利用する場合、初めの年は勤務先での年末調整ではできませんので、金融機関から送られてくる「残高証明書」を必ず保存し、確定申告を忘れずに。
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田中 麻依 ファイナンシャルプランナー
学習院大学経済学部卒業後、銀行にて住宅ローンや無担保ローン等、個人のローン取次業務に5年間従事。現在は、別会社にて勤務しながら、これまでの経験・知識を活かし、個人として活動中。FP技能士2級、日商簿記2級、証券外務員1種。趣味は、フルート、セルフネイル、旅行。
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