17/08/21
フラット35と銀行ローン、固定金利にする場合どっち?
固定金利を考えている方は、フラット35と銀行のローン、どちらが良いかとても悩むのではないでしょうか。 それぞれの特徴と、金利、手数料を比較しながらどちらがよいか比較していこうと思います。
フラット35とは
まず、フラット35も銀行の窓口で案内されている商品で、銀行が住宅金融支援機構の代理店のような形で案内している商品です。
フラットには「フラット35」と「フラット50」があり、35年間のものと50年間のものですが、基本的に銀行で利用されているのは「フラット35」です。
また、フラット35は住宅購入資金の90%まで利用できるものと、90%~100%まで利用できるものがあり、利用できる基準は同じですが、90%~100%利用する場合は金利がとても高くなりますので、この時点で購入物件の90%以上を借りたい場合は銀行のローンを利用した方が良いでしょう。
フラット35のメリットは
銀行の審査には、勤続年数、前年度の年収の基準がありますが、フラットの場合は勤続年数の基準はなく、年収400万円未満の場合は返済比率30%以下、400万円以上の場合は35%以下となれば利用できますので、転職したばかりの方や前年度の年収に不安がある方でもこの基準を満たしていれば利用する事が出来ます。
また、「フラット35S」という商品があり、住宅の性能によって使えるプランで、このプランが使える場合は通常のフラット35よりも低い金利が利用できるので、この基準を満たす物件の場合は銀行ローンよりも「フラット35S」を利用するのも良いでしょう。
フラット35と銀行ローンの違いは?
フラット35と銀行ローンの違いをまとめてみました。ここで、15年以下の短い期間を検討している方は銀行ローンとなります。
※図表内は横にスクロールすることができます
・手数料定率型借入金額の1%~1.5%程度
(銀行により差あり)
具体的に諸費用を比較すると
3000万円を、35年で借り入れした場合の諸費用は、
●フラット35
・事務手数料
定額型の場合 3万2400円(ただし金利は定率型に比べ高くなります)
定率型の場合 3000万円×1.5%=45万円
・保証料 無料
・団体信用生命保険 加入の場合完済まで180万円程度
合計183万円~225万円程度
●銀行ローン
・事務手数料 3万2400円
・保証料 3000万円×2%程度=60万円
・団体信用生命保険 無料
合計63万円程度
諸費用を比べると、団体信用生命保険に加入する場合は銀行ローンの方がお得です。
金利の違いは?
続いて、フラット35と銀行ローンの金利の差です。
例えば、2017年8月の金利だと
●フラット35
手数料定額型 35年 1.24%~1.26%
手数料定率型 35年 1.12%
●銀行ローン
全期間固定金利 35年 1.20%
フラット35は勤務先との提携がある銀行を通して申し込みすると、さらに金利が低くなることがあります。2017年8月の場合、金利の差はあまり出ないでしょう。
借り入れ条件に不安がある方はフラット35、不安のない方は銀行ローン
フラット35は借り入れ条件が銀行ローンに比べ緩い部分が多いので、不安がある方はフラット35、金利等の条件は銀行ローンの方が良い場合が多いので、不安のない方は銀行ローンが良いでしょう。
また、銀行にもよりますが、両方審査の手続きをし、審査結果で条件の良い方を選ばせてくれる場所もあります。手間はかかりますが、時間に余裕がある場合は両方の審査を依頼してみても良いでしょう。
一つ一つの特徴を比較していくと、自分たちに合ったものはどちらか絞っていくことが出来ると思います。銀行ローンの方がお得になる場合が多いとは思いますが、住宅性能等を調べ、固定金利を検討している場合はぜひ、フラット35も検討してみて下さい。
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田中 麻依 ファイナンシャルプランナー
学習院大学経済学部卒業後、銀行にて住宅ローンや無担保ローン等、個人のローン取次業務に5年間従事。現在は、別会社にて勤務しながら、これまでの経験・知識を活かし、個人として活動中。FP技能士2級、日商簿記2級、証券外務員1種。趣味は、フルート、セルフネイル、旅行。
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