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24/08/09

家計・ライフ

65歳以上で貯蓄300万円未満の世帯はどのくらいある?

65歳以上で貯蓄300万円未満の世帯はどのくらいある?

「65歳以上の世帯の貯蓄額の平均は2462万円」というと、驚かれるでしょうか。それくらいはあるだろうと思う人ももしかするといるかもしれませんが、大半は「そんなに貯めているの?」となるのではないでしょうか。ただ、たとえ平均は2462万円でも、中には「65歳以上で貯蓄300万円未満の世帯」も存在します。今回は、気になる貯蓄の平均額と、65歳以上で貯蓄300万円世帯の割合を紹介します。

貯蓄の平均はいくら?

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)」(2023年)には、二人以上の世帯の1世帯あたりの貯蓄額(貯蓄現在高)がグラフでまとめられています。

<貯蓄額の世帯分布>

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)」(2023年)より

貯蓄額の平均値は1904万円となっています。前年より3万円の増加で、増加はこれで5年連続です。
平均1904万円というと「みんなそんなに貯めているの?」と焦ってしまいそうですが、そうではありません。平均は、一部のお金持ちが引き上げてしまう傾向があります。上のグラフでも、平均の1904万円を下回る世帯は67.4%と、約3分の2を占めています。「4000万円以上」貯められているお金持ちも12.9%いますが、貯蓄額の分布は少ない方に偏っていることがわかります。

実際、グラフを見ると
・貯蓄保有世帯の中央値 1107万円
・貯蓄「0」世帯を含めた中央値(参考値) 1032万円
も記載されています。ここでの中央値は、全世帯の貯蓄額を順番に並べたときにちょうど真ん中にくる世帯の貯蓄額のこと。貯蓄のある世帯だけで見ると1107万円、貯蓄ゼロの世帯も含めてみると1032万円ですから、平均の半分強です。

65歳以上の世帯の貯蓄額は?

上と同様に、65歳以上の世帯の貯蓄額の平均値と中央値を確認してみましょう。

<世帯主が65歳以上の世帯の貯蓄額>

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)」(2023年)より

世帯主が65歳以上の世帯の貯蓄額の平均値は2462万円、中央値は1607万円です。現役世帯を含めた場合よりも平均値・中央値とも増加。貯蓄額2500万円以上の世帯は全体の34.1%にのぼります。

ただ、65歳以上であっても、お金を貯められていない世帯もあります。グラフを見ると
・100万円未満:7.9%
・100万円〜200万円:4.1%
・200万円〜300万円:3.2%
とありますので、65歳以上で貯蓄額が300万円未満の世帯の割合は、全体の15.1%だとわかります。

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お金を貯める3つのポイント

貯蓄額は、年代が上がるに連れて増えています。

<年代別の貯蓄額の推移(2018年〜2023年)>

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)」(2023年)より(株)Money&You作成

年によって金額の若干の増減こそありますが、年代が上がるに連れて貯蓄額が増え、60代で貯蓄のピークを迎えている様子がわかります。働く期間が長くなり、貯蓄できる期間も長くなっているのがその要因といえば、一見当たり前のようです。

以前「老後2000万円問題」が話題になりましたが、収入と支出の状況は世帯によって異なりますし、年によっても収入・支出は変わります。ですから、「必ず2000万円用意しなけばならない」というわけではありません。

しかし、金額こそ違っても、このままでは上のグラフのように右肩上がりで貯蓄が増やせそうにない…というのであれば、次の3つのことをまず検討しておきましょう。

●①支出を見直す

お金を貯める方法は、突き詰めると
・収入を増やす
・支出を減らす
・お金を働かせる(資産運用する)
の3つに集約されます。
このうち、もっとも即効性が高いのは支出を減らすことです。

「お金が貯まらない」と悩んでいる人ほど、実は毎月何にどのくらいお金を使っているのかを把握していないものです。そこで、まずは家計簿アプリを利用したり、1か月分のレシートや領収書をチェックしたりして、支出の傾向をつかみましょう。

そのうえで、毎月決まって支払う「固定費」から減らすことを検討します。固定費には、住居費・通信費(スマホ代など)・保険料・年会費(サブスク・クレカなど)があります。固定費は金額が大きく、見直し効果が長続きします。意外と必要性が低いのにお金を支払っていたり、思ったよりも高額の費用を支払っていたりするものです。これらを削減することで、毎月の支出が減り、貯蓄ができる余地が見えてきます。

●②お金を先取り貯蓄する

お金は毎月の支出の残りを貯める「後から貯蓄」ではなかなか貯まりません。支出を整理すれば、毎月無理なく貯蓄できる金額も見えてくるはずです。そうしたら、その金額を給料日の翌日などに合わせて先取り貯蓄します。そのうえで、残ったお金で1か月やりくりすれば、たとえ残りのお金を全部使ったとしても貯蓄分は残せます。

このとき、強制的・自動的にできる仕組みを利用すると手間を省いて楽にお金を貯められます。たとえば「財形貯蓄」を利用すれば毎月の給料から天引きで自動的にお金が貯められます。財形貯蓄が勤め先の制度にない場合は「自動積立定期預金」を利用すれば、給料日の翌日に自動で積み立てることもできます。

さらに「NISA」「iDeCo」を利用すると、税制優遇を受けながらお金を貯めることができます。NISAは投資で得られた利益にかかる税金がゼロにできる制度。iDeCoはそれに加えて毎年の所得税や住民税を安くする所得控除も利用しながら老後の「自分年金」を作る制度です。

●③60歳以降も働く

60歳で定年を迎えても、再雇用・再就職などで働く人はたくさんいます。60歳以降も働いて勤労収入があれば、その分用意する老後資金は少なくて済みます。また、70歳までは厚生年金に加入して働くことで、老後の厚生年金を増やすことができます。
さらに、勤労収入があれば年金の繰り下げ(年金の受け取りを66歳以降に遅らせること)で1か月あたり0.7%、75歳まで繰り下げると84%税金を増やすことができます。勤労収入があれば、年金の繰り下げも選びやすいでしょう。

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お金の貯まる家計にしよう

65歳以上の貯蓄額は平均額こそ2462万円ですが世帯ごとに異なり、貯蓄300万円未満の世帯も約15%あることを紹介しました。老後資金として用意したい金額も「2000万円」に限らず人それぞれですが、少なくともお金が増えていかない状態は避けたほうがベター。支出を見直す、確実に貯蓄する、60歳以降も働くといったことを通じて、老後のお金をどう用意するかを考えていきましょう。

畠山 憲一 Mocha編集長

1979年東京生まれ、埼玉育ち。大学卒業後、経済のことをまったく知らないままマネー本を扱う編集プロダクション・出版社に勤務。そこでゼロから学びつつ十余年にわたり書籍・ムック・雑誌記事などの作成に携わる。その経験を生かし、マネー初心者がわからないところ・つまずきやすいところをやさしく解説することを得意にしている。2018年より現職。ファイナンシャル・プランニング技能士2級。教員免許も保有。趣味はランニング。

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