21/09/05
高収入なのに「貧乏人」が買ってしまう、貧乏を招く5つのモノ
年収1000万円と聞けば、さぞかし老後生活には不安なく豊かな人生を送れるのだろうと思う人はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
ところが、高収入であっても実は年収500万円の人よりお金がない隠れ貧乏の人って意外と多いのです。そんな人は、収入だけでなく支出も多く、見た目はお金がありそうに見えるけど、実際は貯金のない「高収入貧乏」というわけです。
そこで、高収入でも貧乏になってしまう人が買ってしまいがちなものにフォーカスしてみたいと思います。
高収入貧乏が買いがちなもの1:大好きな趣味のもの
趣味は人それぞれ違いますが、どんな趣味の世界にもレアなアイテム、ヴィンテージものの一品があるものです。数十万、ときには数百万円もするようなものを思い切って購入する人がいます。こうした人は、高収入貧乏になりがちです。
もちろん、自分が稼いだお金を趣味に使う事は決して悪い事ではありません。しかし、少々稼ぎが良いと趣味や自分の好きな事や物にかけるお金の財布が緩みがちのようです。
頑張って働いているのだから、そのお金は仕事への活力になる自己投資という意識が働くようです。
しかし、好きな事や物が故に支出に歯止めが利かなくなって貧乏に陥ってしまうというわけです。
高収入貧乏が買いがちなもの2:夢のマイホーム
夢のマイホームはもちろんどんな人でも手にしたいと思うでしょうし、持ち家が当たり前という地域も少なくありません。
しかし、高年収だと、借りられる金額も多くなるため、家の予算が膨らみがちです。住宅ローンの返済比率の上限は一般に「年収の30〜35%」といわれますが、高収入だからと思い切って上限近くまで借りてしまうと、結果的に月の支払いが多くなり、かつ返済期間も長くなってしまうようです。確かにいい家ができるかもしれませんが、生活は苦しくなってしまいます。
加えて、住宅購入時は維持費や後々起きるリフォーム代の事はあまり考えていないため、結果的に生活設計に余裕がなく老後にしわ寄せがくることとなってしまうのです。
高収入貧乏が買いがちなもの3:グレードアップした車
収入が良くなれば、出かけることも増えます。そうなると、見た目のかっこ良さや走りを追求する車や、家族でゆったり乗れる大きめの車を購入したくなるようです。場合によっては家族の分の車もグレードアップするという事もあります。
しかし、車を大きくしたり、台数が増えたりすれば、車両費だけでなく燃料費や保険、税金など細かく出費がかさみます。この出費が積み重なれば大きな支出につながります。
また、乗り心地の良いグレードの高い車に乗ってしまうとなかなかグレードを下げられません。場合によっては生涯で車にかけたお金が住宅費を上回っていたという事になりかねません。
高収入貧乏が買いがちなもの4:セレブ気分なハイブランド品
高収入であれば、高価なものを持ちたい、安いものは恥ずかしいという気持ちが湧いてくる人も多く見受けられます。まさに気持ちはセレブというわけです。特にバッグや腕時計などは数十万円するハイブランドを持つことも多いようです。また、出張で海外が多いとつい税金がお得だという意識も働き、ハイブランド製品をお土産で買う事ともしばしばあったりします。
それらは、流行も変わるためひとつふたつと増えていき、気がつけば数百万円もお金をつぎ込んでいたなんてこともあります。
しかも、使わなくなった物がクローゼットの奥に眠っているというもったいない事も起きるようです。こうして、高級な物はあるけど、お金がないという事になってしまうのです。
高収入貧乏が買いがちなもの5:美味しい高級食材
お金に余裕があると、食べ物もおいしい高級食材に目が行き、家計における食費が増えます。さらに食べる頻度も多くなりますからさらに食費はアップします。アルコールを飲む人であればお酒もグレードアップしていきます。また、お付き合いもあるため外食も多くなりがちです。ひと月の食費が10万円超えなんてことも珍しくありません。
しかし、そんな美味しいものを食べ過ぎると健康を害し、老後は医療費や介護費に莫大なお金がかかるなんてことにもなりかねません。また、車と同じでグレードを落とすのが大変な出費でもあります。
今の収支より未来の収支が大切
今、収入が多いとつい大盤振る舞いをしがちです。しかし、その収入がいつまで続くのかが肝心です。定年がある仕事であれば、定年後の収入を踏まえる必要があります。自営であれば、いつまで仕事が続けられるのかが重要です。また、時代は変化しますから、自分の仕事がずっと高収入であり続けるかどうかも加味しなくてはなりません。
また、会社員であっても自営であっても、将来の年金は今ほどの高収入ではありません。厚生労働省「令和元年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2019年度の国民年金の平均年金月額は5万5946円、厚生年金の平均年金月額は14万4268円(国民年金を含む)となっています。これを念頭に入れてお金を使わなくてはならないことを肝に銘じましょう。
高収入であればあるほど、財布の紐を締める必要があるのかもしれませんよ。
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廣木 智代 ファイナンシャルプランナー(CFP)
結婚後、家業のスナックで手伝いをしていたが母の引退と共に廃業。家計の苦しさを埋めるための我が家の保険の見直しをきっかけに、お金に賢くなるお手伝いをするべくCFP資格を取得。心と体とお金の健康バランスを軸に、個別相談、セミナー、執筆を展開中。最近はラジオCRT栃木放送にて「賢くなる座談会」を放送中。FP Cafe登録パートナー
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