21/04/20
多くのモノを所有するほど、人は不幸・貧乏になるこれだけの理由
欲しかったモノを手に入れた時の幸せな気持ちは、誰しも経験のあることではないでしょうか。誕生日などの記念日に買ってもらったり、お金を貯めて買ったりと、手に入れることに多少の困難があればなおさらです。
しかし、モノが多くなればなるほど、実は不幸になることがあります。せっかく手に入れたモノが、なぜ不幸のタネになってしまうのでしょうか。その理由を5つ紹介します。
多くのモノの所有が不幸になる理由1:慣れるから
理由のひとつは、人はどんなことにも慣れるからです。
どんな辛いことがあっても、逆にとても幸福なことがあっても、人はその状況に慣れ、日常のものにしてしまいます。日常にできるからこそ、さまざまな出来事を乗り越えていくことができるのです。まさにニューノーマルにできるのです。
しかしそれは、同じことをしても、もはや特別ではなくなることを意味します。
たとえば、ハイブランドのメイク用品を初めて手に入れた時、とても幸せな気持ちになったのではないでしょうか。発色の良さ、使い心地の快適さ、ポーチに入れた時の美しさなど、すべてが素晴らしく1日中うきうきしていたかもしれませんね。
ところが、その後に同じブランドの同じ価格帯のメイク用品を買っても、初めての時のような幸せな興奮は感じることができません。同様の幸せを感じるためには、もっと高いモノ、もっと多くのモノが必要になると考えてしまっても無理はありません。
最近話題の「FIRE最強の早期リタイア術」でも、多くのモノを所有すると不幸になりストレスを抱えると書かれています。
幸福な気持ちは快楽物質のドーパミンが大きく影響しますが、ニューノーマルに脳がリセットされているので、同じ刺激では以前ほどの幸福感が得られないからです。
多くのモノの所有が不幸になる理由2:お金がなくなるから
幸福感が得られなくなったとき、人のとる行動は、最初の幸せを追いかけるのをやめるか、追いかけ続けるか、の2択です。
もっと、もっとと追いかけて、もっと高いものや多くのモノを買えば、当然のことながらお金がなくなります。そして、以前と同じでは幸せを感じることはできないのですから、幸せのタネがどんどん少なくなってしまいます。
買い物をし続けてお金が無くなるうえに、ちっとも幸せではないのは、まったくもったいない話です。
お金がなくなれば、他に使うこともできません。旅行や勉強、楽しいイベントへの参加もできなくなってしまいます。
モノがあふれるばかりでお金がないことは、決して幸せではありませんね。
多くのモノの所有が不幸になる理由3:狭くなるから
部屋にモノがあふれれば、部屋はどんどん狭くなってしまいます。
クローゼットに収まりきらない服が窓際にかけられ、靴箱が玄関先に積上げられ、食品や飲料が箱ごとテーブルの下に詰め込まれ…、といった状況では、ゆったり過ごす気分にはならないのでは。そのうち、部屋の主人が自分であることを忘れてしまいかねません。
自分がコントロールできることは決して多くありませんが、だからこそコントロールできることはしっかり手綱を握っていたいものです。
部屋の管理もそのひとつ。自分が快適に過ごせる環境を整えることは、幸せな暮らしの大切な要素ではないでしょうか。
貧乏な人の家の中にはモノが多く、クローゼットにも着ない洋服や使わないバッグが詰め込まれているのをよく見ます。多くのモノは、持ち主を不幸で貧乏にしかねないのです。
多くのモノの所有が不幸になる理由4:必要なときに見つからないから
部屋にモノがあふれて身動きもままならない状態では、必要なときに限って見つからないことが少なくありません。実際、モノにあふれていなくても、ハサミやメガネが行方不明になることは多くの方が経験しているでしょう。
それが、モノがあふれた部屋では頻発してしまうのです。
あったはず、と思いながらモノをかき分けて探す時間は、できるだけ少なくしたいですね。
あえて厳しいことを言えば、モノ探しは時間の無駄、何の生産性もないのです。
モノが少なければ管理もしやすく、すぐ見つかるでしょう。持っていなければ買うなり借りるなりすればよいのです。
本当のお金持ちは、高級品は持っていますがモノは整理されています。管理が簡単だし、余計なモノを買うことが減るので、支出を減らすことができます。使わないですんだお金は、他のことに有意義に使えるというわけです。
多くのモノの所有が不幸になる理由5:忙しくなるから
多くのモノの山から魔法のように必要なモノを取り出す強者もいます。
そんな人なら、多くのモノの所有で幸せになっているのでしょうか。
もちろん幸せは、とても個人的な感覚なので外から伺い知ることはできません。ただ、多くのモノの所有は、幸せを遠ざけてしまう可能性が高いと言わざるを得ません。
不幸になる最後の理由は、忙しくなるからです。必要なモノがいざという時に見つからなくて時間を浪費するだけではなく、管理やメンテナンスそのものに、時間というコストがかかることを忘れてはなりません。
どんなモノにも用途があります。しっかり役に立てるためには、実は買ってくるだけでは不十分。
服ならシワにならないように保管して、適切なタイミングでクリーニングをします。
靴や傘は乾かして保管、食品や飲料は賞味期限内に使い切ります。充電コードなどは断線を防ぐために折り曲げないように。電池にも使用期限があります。
メンテナンスができる範囲で所有する、と考えれば、おのずとモノが増えすぎるということは避けられます。そして、使う時にはいつもベストコンディションでしょう。
そんな暮らしが、幸せを呼ぶのではないでしょうか。
まとめ
昭和の時代の高度成長期では、モノを持っていることが豊かさの象徴でした。
しかし、今は令和の時代です。モノにあふれることは、幸せをかえって遠ざけてしまいます。
お金はモノを買うためだけに使うのではありません。経験や勉強、投資など、視野を広く持って生きたお金の使い方をして欲しいと思います。
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タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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