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25/08/17

家計・ライフ

50代平均貯蓄額1147万円は実態から離れすぎ?平均値ではわからない貯蓄額の真実

50代平均貯蓄額1147万円は実態から離れすぎ?平均値ではわからない貯蓄額の真実

金融広報中央委員会の調べによると、50代の平均貯蓄額は1147万円。1000万円以上もの貯蓄を保有しているとのことです。
平均、ということは、ほとんどの人が1000万円以上?!と思ってしまうかもしれませんが、平均値が実態を表しているとは限りません。
貯蓄額もそのひとつ。今回は、年代ごとの貯蓄額の平均と実態について解説します。

年代ごとの平均値は?

年代ごとの家計関連のデータは、毎年金融広報中央委員会が調査、発表しています。集計をするので若干のタイムラグがありますが、2023年のデータから、貯蓄額を見ていきましょう。

●20代の平均貯蓄額は、平均249万円

まずは、20代の貯蓄額です。平均は249万円ですが、グラフで見ると決して多数派ではありません。最も多いのは金融財産非保有の38.6%です。
では20代では貯蓄ができないのかといえば、そうではありません。2.9%と少数派ですが、2000万円以上の貯蓄を保有している人もいます。

<20代の貯蓄額分布>

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]2023年」より筆者作成

平均値は、すべての値を、単純にデータ数で割った数値です。そのため、少数でも2000万円以上のように高額な人がいると、平均値が大きな数にひっぱられて実態よりも高くなるのです。
一方、中央値は、小さな数値から大きな数値までを順番に並べた時に、まんなかにくる値です。ですから、より実態に近い数値が得られます。ただ、中央値では反対に極端なデータ(ここでは、貯蓄がとても少ない人・とても多い人)のことがわかりにくいのが欠点です。
したがって、平均値や中央値だけでなく、分布も確認することが大切なのです。

20代は学生や、社会人になりたての人がほとんどで、貯蓄ができる人は少ないでしょう。
中央値の30万円は、20代の貯蓄額としては現実的な値ではないでしょうか。
それにしても、20代で2000万円以上の貯蓄とは、どんな特別なことがあったのか気になってしまいますね。

●30代の平均貯蓄額は601万円

さて、続いては30代です。貯蓄額の平均値は601万円ですが、平均値のカラクリがわかれば驚く数字ではないでしょう。
20代同様に、貯蓄ゼロの金融資産非保有が最も多く、28.4%です。
ただ、30代は社会人としての経験も積み、結婚や出産育児などのライフイベントが発生する頃です。そうしたなかで、貯蓄ができてくる人が増えています。

<30代の貯蓄額分布>

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]2023年」より筆者作成

30代で1000万円以上の貯蓄をしている人は、20.3%。およそ、5人に1人です。
貯蓄ができる人と、そうではない人の違いが出てくる時期と言えるかもしれません。

●40代の平均貯蓄額は889万円

40代になっても、貯蓄がない世帯が多いという傾向は続きます。貯蓄ゼロの金融資産非保有は26.8%と、30代とあまり変わりません。
その一方、平均貯蓄額は288万円も増えています。また、中央値も70万円増えています。

<40代の貯蓄額分布>

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]2023年」より筆者作成

ただ、1000万円以上の貯蓄のある人は22.7%に増えています。30代・40代と年月を経るにしたがって、貯められる人はより貯められるようになって、貯められない人は貯められないという具合に、その差が拡がっているのです。

40代は、給料も増えてくる時期ではありますが、同時に子どもの教育費がかかります。
住宅ローンの返済もあれば、貯蓄する余裕がないこともあるでしょう。
しかし、この時期のやりくりは大切です。子育て支援策など使える制度は漏れなく利用して、乗り切っていきたいですね。

●50代の平均貯蓄額は1147万円

では、50代を見てみましょう。平均貯蓄額は1147万円と、40代からさらに増えています。
中央値は300万円ですが、グラフを見てみると少数派の貯蓄額であることに気付くのではないでしょうか。
貯められる人と貯められない人の差がいっそう拡がり、二極化の状態になっています。

<50代の貯蓄額分布>

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]2023年」より筆者作成

1000万円以上の貯蓄のある人は35.2%。そのうち3000万円以上の資産がある人が11.2%もいます。
一方貯蓄が100万円未満かゼロの人は36.5%とほぼ同じです。

この年代には、バブル景気が崩壊した後に社会人になった人が多くいます。不安定な社会背景が、資産形成にも大きな影響を与えたと考えることもできるでしょう。
老後の暮らしが視野に入ってくる50代に、資産ゼロは不安です。
いわゆる老後は70代から、とすれは実際の老後まで10年以上ありますから、少しでも挽回したいところです。

●60代の平均貯蓄額は2026万円

60代は、定年退職の時期を迎えますが、まだまだ元気に働ける人の多い世代です。
そんな60代の平均貯蓄額は2026万円。
退職金が入って資産がグッと増える時期であることが、数字に表れています。
言い換えると、60代の資産状況はそれまでの働き方に大きく影響を受けるということです。

60代の貯蓄の中央値は700万円です。
グラフを見ると、500~700万円未満、700~1000万円未満のパーセンテージも少なくなく、貯蓄による資産形成を着実にしてきた層もいるのではないかと推察できます。実際、資産状況の二極化は50代よりもさらに進んでいます。

<60代の貯蓄額分布>

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]2023年」より筆者作成

年代が進むにしたがって、平均貯蓄額や貯蓄の中央値は増えているのですから、お金を堅実に貯められている人がいるのは事実です。一方で、金融資産非保有、つまりお金を貯められていない人も、どの年代にもいます。老後は年金がもらえるとはいえ、年金だけで生活が成り立つようにはできていません。「老後の生活に困った」とならないようにするためにも、早いうちから「お金が貯まる家計」にしていくことが大切ですね。

タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)

36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー

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