25/12/12
50代までに捨てるべき「老後のお金を食い潰すもの」5選

50代は、老後の暮らしを具体的に考え始める時期ではないでしょうか。
50歳になると、ねんきん定期便(年金定期便)には年金見込み額が表示されるので、収入の目安がわかります。
収入からは、税金や健康保険料、介護保険料が差し引かれますので、手取りは9割程度。
その中から生活費をやりくりしなくてはなりません。
家計のやりくりは、収入と支出のバランスをとることにつきます。
それには、ムダをはぶいた支出がポイント。
老後の支出にムダがある人は、現役時代と同様の支出をなんとなく続けている人が多い傾向です。現役の頃には問題なく支出していたものでも、リタイア後まで引きずっていると、老後のお金を食い潰すものがあります。
今回は、50代までになくしておきたい、「老後のお金を食い潰すもの」をお伝えします。
老後のお金を食い潰すもの1:子や孫への行き過ぎた溺愛
子や孫の喜ぶ顔を見るのは何よりうれしいもの。
誕生日や進学、結婚など、人生の節目にはつい多めに包んでしまうこともあるでしょう。
しかし、こうした出費が積み重なると、老後資金を大きく削ることになりかねません。
親や祖父母としてサポートしたい気持ちは自然ですが、援助はあくまで計画的に。
特に老後は収入が限られるため、一度に大きな金額を渡すと、後から自分が困ってしまうケースもあります。
将来の医療費や介護費用を見据え、まずは自分自身の生活を守ることが、結果として家族の安心にもつながります。
できる範囲で、そして無理のない形で愛情を伝える方法を見直しましょう。
老後のお金を食い潰すもの2:気の進まないお付き合い
地域の集まり、趣味仲間との会食、昔から続く同窓会・・・。
断りにくいお付き合いは誰にでもあります。
とはいえ、会費や交通費が重なると家計の負担は大きく、さらに時間や体力も奪われます。
気の進まない会に参加したあと、疲れだけが残る…そんな人間関係はそろそろ見直す時期かもしれません。
老後は、自分の時間とエネルギーをどう配分するかが生活の質を左右します。
「この人といると元気になれるか」「この時間は自分に必要か」を判断基準にすると、付き合いの取捨選択がしやすくなります。
お金だけでなく、自分の心の余裕も守るために、付き合い方を見直しましょう。
老後のお金を食い潰すもの3:つまらない見栄やプライド
高価な服、ブランド品、上質な旅館での旅行は素敵ですよね。
しかも、周りの人に褒められたらうれしさもひとしおです。
見栄やプライドがモチベーションになるのは、決して悪いことではありません。
人生に張り合いが生まれることもあります。
しかし、本当はそこまで必要ではない支出にお金をかけ続けると、老後資金は簡単に目減りしてしまいます。
大切なのは、見栄のためなのか、本当に心が満たされるのか、を見極めること。
たとえば、旅行なら豪華な宿でなくても十分楽しめるかもしれませんし、服は数点を丁寧に着るほうが心地いいと感じることもあるのではないでしょうか。
優先順位をつけて、本当に価値を感じるところにお金を使えると、暮らしはぐっと豊かになります。
老後のお金を食い潰すもの4:思い出の品々が負担に?
長年の思い出が詰まった食器、家具、記念品…。
年齢を重ねるほど、物にはストーリーが宿ります。
しかし、家の中に重い思い出が増えていくと、管理が負担になり、引越しや介護が必要になった際に大きな壁となります。
特に、大きな家具やほとんど使わない食器類は、処分しにくい分だけ、心の負担・片付けの負担・費用の負担の三重苦につながります。 老後を心地よく暮らすためには、少しずつ身軽になる意識が大切です。
今の自分に必要なものか?と問いながら、物の整理を進めていくと、暮らしに余白が生まれ、お金の使い方もよりシンプルになります。
老後のお金を食い潰すもの5:親孝行の幻想
親を大切に思う気持ちは尊いものです。
しかし、全部自分でやらなくては、という思い込みは、老後の家計や心身を確実に圧迫します。
特に老々介護が増える中、自分も高齢になってから親の介護を抱え込むのは大きな負担です。
介護には、時間・体力・お金のすべてが必要になります。
親孝行=すべてを自分で背負う、ではなく、介護サービスや地域資源、兄弟姉妹との分担など、仕組みを使う親孝行へ切り替えましょう。
親の介護方針を話し合っておくことは、トラブルを避けるためにも重要です。
無理をしないことが、結果的に親にも自分にも良い選択になります。
自分なりの価値観を大切に
老後のお金を守るには、「何に、どれだけ使うか」を見直すことが不可欠です。
愛情も付き合いも大切ですが、無理をしないことが長く安心して暮らすための一番の近道。心の余裕とお金の余裕を両立させて、豊かな老後を目指しましょう。
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タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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