25/11/18
お金のない人ほど頻繁にする「貧乏を招く5つの行動」

収入内で生活ができていればお金は貯まっていくはずなのに、実際には「お金がない」「お金が貯まらない」という声を多く耳にします。収入以上にお金を使っているために、お金がない状態になってしまうのです。ではなぜ、収入以上に使うほどに支出が増えてしまうのでしょうか。今回は、お金を減らしてしまう行動と、お金を使いすぎないための対策を紹介します。
貧乏行動①:ATM手数料の支払いが多い
銀行やコンビニATMの手数料は、利用する時間帯によって金額が変わります。高い時間帯だと330円発生することもあります。1度くらいならと思われるかもしれませんが、仮に週に1度、時間外にATMからお金を引き出している場合は月に1320円支払っています。これは本を1冊買い、スキルアップにつなげられる金額です。
ATM手数料を支払って引き出している方は、同じ銀行の出張所のATMを利用したり、コンビニATMの手数料無料になる銀行口座を開設したりして手数料を減らしていきましょう。
ATMの台数がが2025年3月時点で約3万1200台あるゆうちょ銀行では、ゆうちょ銀行のキャッシュカードの場合、郵便局・ゆうちょ銀行店舗内のATMの場合、全時間帯無料で使え、駅やショッピングセンターなどに設置されているATMの場合も平日8:45~18:00と、土曜日9:00~14:00の利用は無料です。
住信SBIネット銀行では、スマホでATMを操作して入金、出金をする場合は、時間帯や曜日にかかわらず、何度でも手数料が無料です。
イオン銀行では、イオン銀行のキャッシュカードを利用した場合、イオンの各店舗やミニストップなどにあるATMでの入出金であれば時間問わずいつでも無料です。
現金での支払いを減らすこともATMの利用回数を抑えることに役立ちます。例えば、銀行口座からチャージして利用するQRコード決済や、決済時に預金から直接引き落とされるデビットカードを利用するといいでしょう。
支出の2か月分程度の貯金ができているなら、クレジットカードで後払いにして、ポイントを貯めていくとよりお金が貯まりやすくなります。
貧乏行動②:コンビニなどで無意識に買い物をする
毎日のように、通勤途中や帰宅時に、気分転換でコンビニに立ち寄っていませんか。コンビニの商品の多くは、定価で販売されていて、スーパーで同じ商品を買うよりも割高です。コンビニは普段から買い物をするための場所ではなく、急ぎで必要なものを買う場所と心得て、不必要に立ち寄るのを控えましょう。本当に必要なものは自宅から持参すればいいはずです。
また、コンビニには新商品や魅力的な商品もたくさんあるので、気分転換や時間潰しに行く人もいます。しかし、そうするとつい買い物をしたくなってしまいます。コンビニに入る代わりに1駅分歩いて気分転換をするなど、1日の生活習慣を見直しましょう。
コンビニ以外でも「生活雑貨のお店に暇つぶしに入って、何となく買い物をする」行動や、「特に理由もなくいつのまにかルーティンになっているコーヒーを買って出社する」行動などはお金がなくなる貧乏行動です。
コンビニに行かない人も、無意識に使っているお金はありませんか?その買い物を通して、「どうなりたいか」「何故それが必要なのか」をしっかり意識をして買い物をし、自分で答えられない場合は、買うのを控えましょう。
貧乏行動③:固定費のメンテナンスを行わない
固定費は毎月決まった金額がかかる費用のこと。自動的に引き落されるようにしておけば、あとは普段の手続きもいらないので楽なのですが、1度契約をすると見直ししない限り、支払いが続きます。次のような固定費は1年や数年ごとにメンテナンスを行いましょう。
●固定費①:サブスク
注意したいのがサブスク(サブスクリプションサービス)。加入時に数カ月間の割引のあるサブスクにお試しで加入した後、利用しなくなったサービスはありませんか?利用していることを忘れているサービスはありませんか?もしあったら、不要な支出の原因です。
一度、利用しているサブスクを書き出して、利用頻度の少ないものは解約しましょう。また、サブスクの中には、1人ずつ契約するよりお得なファミリープランを用意しているケースもあります。家族で加入しているサブスクを話し合い、同じサービスにお互いが契約している場合は、ファミリープランを利用し、アカウントの整理をしましょう。
●固定費②:クレジットカードの年会費
ポイントの還元率や、初年度のキャッシュバックに釣られて、年会費の必要なクレジットカードを作り、数年後には使わずにそのまま放置していませんか?
使わないカードは解約をして、不必要に年会費を支払うことを避けましょう。また、カードの枚数が増えると支出の管理も煩雑になり、引き落とし時に預金を用意できなくなるリスクもあります。
年会費にかかわらず、一度持っているカードをすべて出してみて、使うカードを3枚程度に厳選しましょう。使わないと決めたカードは解約を。
●固定費③:通信費
スマホの通信費は、通信会社やプランにより毎月290円~約8500円と差があります。プランに差があるからこそ、自分にあったプランを選ぶことで通信費を抑えられます。
見直すべき点は主に高速通信の容量とオプションです。例えば、自宅に光回線を引いているのに、大容量の高速通信プラン、通信使い放題プランに入っている場合は、外出時に使う分だけの高速通信の容量に変更を。電話機能をそれほど使わないのに、電話し放題のプランに入る、留守番電話プランに加入しているといった場合はオプションだけ解約を行いましょう。それだけで4000円以上の節約になる可能性もあります。
大手キャリアを使っているけれど、ブランドにこだわりのない人は、思い切って格安SIMに切り替えるのも一つの手。格安SIMの回線もdocomoやauの回線を借りているため、通信の品質が極端に落ちることはありません。キャリアを変えるだけでさらに2000円ほど月々の通信費が抑えられる場合もあります。
●固定費④:生命保険料
保障の内容が重複していないかの見直しをおこないましょう。
例えば学資保険に加入もしつつ、掛け捨ての生命保険で子供の学費分も保障額に入れている場合は、保障が重複しています。「備えあれば憂いなし」ともいいますが、かけすぎてはお金が貯まらず、本末転倒です。
貧乏行動④:収支を把握していない
「いつの間にかお金がない」という方は、収入と支出のバランスが崩れている可能性があります。頭の中だけで勘定すると、実際よりも収入を多く受け取っていると思い、支出が増えてしまう場合もあります。まずは家計簿をつけて事実を受け止めましょう。家計簿が長く続かない人は、家計簿アプリを検討してみては。アプリにクレジットカードや銀行を紐づけることで自動的に収支の登録をしてくれます。
家計簿アプリを入れることに抵抗のある人は、まずはレシートや銀行口座の通帳、クレジットカードの支払い明細などをみて、何にお金を使っているのか、大まかでいいので把握することから始めましょう。そして、収入と支出にどれほどの差があるのか、無駄な支出はないのかをチェックしていきます。不要な支出はもちろん削減を。多すぎると感じる支出があれば、次から減らせないかを考えます。
ダイエットでこまめに計測をすると太りにくいことと同じで、家計もこまめに確認をすると、無駄な支出を抑えられます。
貧乏行動⑤:先のことを考えずに生活をする
計画を立てずに、目先のことのためだけにお金を使うと、後からお金が足りなくなるかもしれません。特に、人生の3大支出と言われる「住宅」「教育」「老後」には、数千万円単位でお金が必要になるためです。お金のない人は、先のことを考えずに生活をするため、いざこれらのお金が必要になったときに困ってしまうのです。
将来いつ、いくら必要になるお金を考え、それに向けて必要なお金をどう用意していくかを検討しましょう。外せないのは毎月の給料が入ったら先に貯蓄分を取り分けておく「先取り貯金」です。まずは手元にあるお金で生活できることを考えましょう。貯金が生活費の数か月分貯まってきたら、貯金の一部は投資に回してみましょう。
投資信託などを保有できるNISA口座では、生涯投資枠の1800万円までは、本来運用益に対してかかる税金(運用益の20.315%)が発生せず、非課税で運用できますので、投資を始める場合は、まずはNISA口座から利用すればよいでしょう。長い期間かけて、少しずつ積みたてていくことで、元本割れリスクを軽減することができます。一攫千金を狙わずにじっくりお金を増やしましょう。
お金が貯められる生活に変えていこう
忙しくなるとつい、便利なサービスに頼りたくなります。ですが、その裏には手数料や割高な価格が隠れています。時間に追われるほど、毎日を頑張って過ごしているからこそ、本当に欲しいものにお金を使いたいですよね。
そのためには、まず固定費を抑えて手元に残るお金を増やすことと、先取り貯金をして、お金を使いにくくする環境を作りましょう。今あるお金の中でやりくりをすると、自ずと生活習慣も変わります。そして貯金が増えると、これまで思い浮かばなかった新しい目標や夢も浮かび、貯金のモチベーションが高まります。お金がない生活から、お金を貯められる生活に変えていきましょう。
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金子圭都 ファイナンシャルプランナー(CFP︎®︎)
学生の頃、親族の死をきっかけにお金について学び、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。お金の勉強をする女性コミュニティでイベントの企画・運営に3年間携わり、のべ200人以上のお金の悩みに寄り添う。その後独立し、お金の不安を安心に変えるマネー相談を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー。
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