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25/11/15

相続・税金・年金

年金を月18万円もらえる人の年収はいくら?

年金を月18万円もらえる人の年収はいくら?

老後生活を支えてくれる年金ですが、いつまでも安心して生活するためにも自分の受給額は把握しておきたいものです。特に老齢厚生年金の受給額には、働く私たちの年収が大きく関わっています。そこで年金と年収の関係を知るため、年金を月額18万円もらっている人の年収を試算してみました。これを参考に老後資金についてじっくり考えてみてください。

年金を月額18万円もらえる人の割合は?

生命保険文化センターが実施した「生活保障に関する調査(2025年度速報版)」によると、夫婦2人が老後生活を送るのに必要と考えられている最低日常生活費の平均は月額23.9万円という結果が出ています。
厚生労働省が公表する「厚生年金保険・国民年金事業の概況 2023年度」によると、老齢年金の受給権者がもらっている平均年金月額は、老齢厚生年金と老齢基礎年金をあわせて「14万6429円」でした。

夫婦で年金を合わせれば最低日常生活費の額は満たせるかもしれません。しかし、より生活を充実させたいならば、年金の不足分を補う老後資金の準備は必須だと考えてよいでしょう。年金を増やす手立てを考えることも大切です。

では、年金を月額18万円もらっている人はどれくらいいるのでしょうか?
「厚生年金保険・国民年金事業の概況 2023年度」に掲載されている「厚生年金保険(第1号)男女別年金月額階級別老齢年金受給権者数」によると、男女あわせた受給権者総数1605万4729人のうち、年金月額(老齢基礎年金+老齢厚生年金)が18万円以上の人は457万6740人でした。これは受給権者総数の28.5%です。つまり、月額18万円以上の年金をもらえる人は全体の3割に満たず、老後資金の蓄えがなければ老後生活はかなり厳しくなる可能性があることがわかります。

年金を月額18万円もらうにはどれくらいの年収が必要?

年金を月額18万円以上もらっている人は全体の3割弱しかいないことがわかりましたが、実際に月額18万円の年金をもらうにはどれくらいの年収が必要なのでしょうか?
ここで、会社員の場合を例に試算してみましょう。

【年金を月額18万円もらうための事前条件】

・対象者は会社員、配偶者なし、扶養家族なし
・2003年4月以降に就職
・大卒(23歳)で就職、65歳まで会社勤め(厚生年金加入期間:42年)
・20歳から3年間は国民年金に加入(国民年金の保険料納付済期間:40年)
・満額の老齢基礎年金は83万1700円とする(2025年度の老齢基礎年金額で試算)

●老齢基礎年金額から必要になる老齢厚生年金の試算

事例の人は40年間国民年金に加入しているので、満額の老齢基礎年金をもらえます。
・満額の老齢基礎年金額:83万1700円⇒月額6万9308円
老齢基礎年金は6万9308円になるので、月額18万円の年金をもらうのに必要な老齢厚生年金は以下のようになります。
・18万円-6万9308円=11万692円

●老齢厚生年金額から平均標準報酬額の試算

2003年4月以降の加入期間における老齢厚生年金(報酬比例部分)は、以下の計算式で求めることができます

・平均標準報酬額×5.481/1000×2003年4月以降の加入期間の月数

年金が月額18万円になるのに必要な老齢厚生年金額は11万692円なので、これを年額に換算します。
11万692円×12ヵ月=132万8304円
では計算式に厚生年金に加入期間42年(504月)と年額の老齢厚生年金額を入れて平均標準報酬額(X)を計算してみましょう。

平均標準報酬額(X)×5.481/1000×504月=132万8304円
X=48万847円

平均標準報酬額480,847円を年収に換算すると以下のようになります。
48万847円×12ヵ月=577万167円

以上の試算から、大卒で65歳まで会社員として働く場合、生涯年収の平均が約577万円であれば、老齢年金(老齢厚生年金と老齢基礎年金の合計)が月額18万円になることがわかりました。
これはあくまでも試算で必ずこの年収や年金額になるわけではありませんが、老齢年金を考える際の参考にしてください。

もらえる年金が少なくなりそうな場合は何をすればいい?

将来、年金だけの生活は難しいと感じた場合、まずやるべきことは家計の見直しです。今現在の生活費を振り返って無駄な出費がないかチェックし、今のうちに削れる部分を確認しておきましょう。

また、税制優遇が受けられるiDeCoに加入したり、NISAのつみたて投資枠で毎月少しずつ積み立てたりして資産運用をするのもよいでしょう。厚生年金は70歳まで加入できるので、できるだけ長く働いて老齢厚生年金を増やすのもよいかもしれません。ただし、65歳で老齢厚生年金をもらいながら厚生年金に加入して働くと、収入額によっては年金の一部または全部が支給停止になる在職老齢年金制度(※)があるので注意しましょう。
※在職老齢年金制度とは:老齢厚生年金の基本月額と賃金の合計が51万円(2026年度からは62万円)を超えた場合、老齢厚生年金の一部または全部が支給停止になる制度。

長く働いていれば年金の繰り下げ受給も選びやすくなります。繰り下げ受給は、66歳から75歳までの間で自分の希望するときまで受給を遅らせる方法です。年金の受給を1カ月遅らせると年金額を0.7%増額できます。もし70歳まで5年繰り下げると、年金額は42%増額、75歳まで繰り下げると84%増額できます。

ぜひ自分の年金見込額を「ねんきん定期便」で確認して、老後の生活費が足りなくなりそうであれば、できるだけ早く老後資金の準備を進めることをおすすめします。

前佛 朋子 ファイナンシャル・プランナー(CFP®)・1級ファイナンシャル・プランニング技能士

2006年よりライターとして活動。節約関連のメルマガ執筆を担当した際、お金の使い方を整える大切さに気付き、ファイナンシャル・プランナーとなる。マネー関連記事を執筆するかたわら、不安を安心に変えるサポートを行うため、家計見直し、お金の整理、ライフプラン、遠距離介護などの相談を受けている。

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