25/11/28
健康保険証12月2日で完全廃止。期限切れは使えない?マイナ保険証がない場合はどうする?

2024年12月2日、従来のカードタイプの健康保険証は新規発行が停止されました。以後は、マイナ保険証を基本とした仕組みに移行しています。手元にある従来の健康保険証は有効期限を迎える最長1年間は使えましたが、2025年12月2日から完全廃止とされています。では今後、期限切れの健康保険証は本当に使えないのでしょうか。もしもマイナ保険証を持っていなかったらどうなるのでしょうか。
健康保険証とは?
健康保険証の正式名称は、「健康保険被保険者証」です。
つまり健康保険証は健康保険の被保険者、つまり健康保険に加入していることを証明するものです。
日本の健康保険は「皆保険」といって、すべての日本の人が加入し、適切な医療が受けられる仕組みになっています。
健康保険に加入していれば、いわゆる「保険のきく医療」を、3割負担で受けることができるわけです(70歳未満の場合)。
ただし、そのメリットを得るには、健康保険に加入していることを医療機関に示さなくはなりません。
その方法が、従来は健康保険証を見せることでしたが、2024年12月からはマイナ保険証を基本とする仕組みに移行しました。
健康保険証からマイナ保険証へ
マイナ保険証とは、マイナンバーカードを健康保険証として利用する方法です。
マイナ保険証を手に入れるには、マイナンバーカードを持っていることが必要です。
まだマイナンバーカードを持っていないのであれば、オンライン(スマホやパソコン)や郵便局、まちなかの証明写真機から申請ができます。
マイナンバーカードができたら、マイナンバーカードを健康保険証として登録し、マイナ保険証にします。
マイナ保険証の登録は、病院やクリニック、薬局のマイナンバーカードのカードリーダーやマイナポータル、セブン銀行ATMから可能です。
医療機関を受診する機会がある人なら、カードリーダーでの登録が手軽だと思います。
受診前にあらかじめ登録しておくなら、セブン銀行が便利でしょう。
とはいえ、何かと忙しい毎日。
登録を後回しにしていると、急な受診の時に困ってしまうかもしれませんね。
しかし、慌てなくても大丈夫です。2026年3月末までは従来の健康保険証が暫定的に使用できます。
期限切れの健康保険証が使える?
2025年12月2日以降、健康保険証の有効期限切れに気づかずに健康保険証を持ってきてしまう患者や、健康保険証の切り替えに伴って通知された「資格情報のお知らせ」のみを持参する患者がいることが想定されています。そうした患者については、被保険者番号などで保険給付の資格を確認したうえで、暫定的に従来の健康保険証と同様に医療を受けられることになっています。
期限切れの健康保険証や資格情報のお知らせは、本来であれば有効な健康保険証としては利用できませんが、すぐに処分するのは避けたほうがいいでしょう。
たとえば、何らかの原因で、マイナ保険証での受付ができなかった場合など、健康保険証が役に立つことがあるかもしれませんから・・・。
マイナ保険証がないままだとどうなる?
期限切れの健康保険証が使えるといっても、2026年3月末まで。それ以降は使用できません。
その後は、マイナ保険証がなければ、「資格確認書」を使うことになります。
資格確認書とは、健康保険の加入者として医療を受けることができることを確認できるもの。
マイナ保険証をお持ちでない方には、加入している保険から郵送されていると思います。
マイナ保険証がなくても、資格確認書で保険診療は受けられます。
ただ、マイナ保険証にはメリットもあります。
医療費が高額になった時、高額療養費制度の申請をしなくても、窓口での自己負担が上限額までになります。
診療情報や過去の薬剤情報、健康診断の結果など、担当の医師や薬剤師に正確にデータとして提供することができます。記憶をたよりに説明しても、不正確になりがちな医療情報を正しく伝えることで、より適切な医療を受けることが可能です。
マイナ保険証の登録は、やってみれば案外あっけなくできるものだと思います。
年末年始など、時間を見つけて登録しておくと、いざというときに安心ではないでしょうか。
【関連記事もチェック】
・【申請しないと大損】60歳以降の手取りを最大化する「手当&給付金」9つの手続き【2025年版】
・親が年金を受け取らず70歳で逝去…子は親の年金を受け取れるのか
・失業給付「64歳11か月退職」と「65歳退職」、もらえる金額は全然違う
・【知らないと大損】年金定期便に載らない4つの年金とねんきん定期便の確認方法【Money&YouTV】
・9割が知らない隠れ年金「加給年金」年40万円もらえる人はどんな人?
タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
























