25/11/22
「高収入貧乏」が購入を止められない、貧乏を招く7つのモノ

高収入ならお金持ち、貧乏なはずがない、と思われるでしょうか?
実は、高収入なのに「いつもお金がない」、という貧乏状態に陥っている人は少なくありません。
それは、収入があっても家計からお金がどんどん流れ出ていってしまうからです。
収入と同じくらい、あるいは収入よりも支出が多ければ、収入がいくらあっても「貧乏状態」から抜け出せないものです。
今回は、高収入なのに買うと貧乏を招くモノについて考えてみます。
①ペットボトル飲料1本180円
10円単位の金額でも、ムダなお金は使いたくありませんよね。
ペットボトル飲料は、コンビニやスーパー、ドラッグストア、自動販売機などで手軽に買えるのでとても便利ですが、無意識に買っているとムダ遣いをしてしまいがちです。
同じペットボトル飲料でも、買う所によって金額が違うのはよくあること。ちょっとしたムダに目を光らせて、お金は大切に使いたいですね。
お金の大切さは、お金持ちほど知っています。少額であってもムダはムダ。どこで買うと安いのか、自分の行動範囲だけでも意識するのがお金持ちへの最初の一歩かもしれません。
ペットボトル飲料だけではなく、野菜、肉、魚、お米など、お店ごとの特徴も把握しておきたいところ。同じモノなら安いところで買う。そんな意識が貧乏を遠ざけます。
②振込手数料1回550円
少額出費に無自覚だと、高額収入でも貧乏になりかねません。
たとえば金融機関の振込手数料がよい例です。振込みは利用する金融機関や振込方法によって手数料が変わります。他行から現金で振り込むと手数料が550円もかかる場合があります。しかも、振込先を間違えてしまって「組み戻し」になると、振込はなされず手数料は戻りません。
インターネットバンキングを利用して、同一金融機関あての振込をすれば手数料が無料になりますし、わざわざATMに行く手間も省けます。また、ネット銀行などでは毎月一定回数の他行振込手数料を無料にしているところもあります。払わなくてもよい手数料なら、少額だからといって軽く考えず払わないよう気を付けたいものです。
③有機栽培のニンジン1本1200円
こだわり食材は高いものですが、高収入の場合、健康のためを考えて有機栽培の野菜を買うようにしている人は少なくありません。もちろん、何にいくらのお金を使うのかは本人の価値観次第です。1本1200円のニンジンを買うことが間違っているわけではありません。
しかし、そのこだわりが家計を圧迫しているのであれば、やはりこだわり過ぎでしょう。
健康は大切ですが、健全な家計も同じくらい大切です。食材にこだわり始めるときりがありませんが、こだわりは調味料にとどめておくのも一案です。
こだわりは優先順位をつけて、メリハリをつけるとよいでしょう。
④旅先の宿1泊15万円
旅行は非日常を楽しむもの。いつも以上に贅沢にしてもいいのでは、と思うかもしれませんね。
確かに、そんな楽しみも時には必要でしょう。1泊15万円の宿での体験は、何ものにも代えがたいと思います。
とはいえ、「たまには」や、「今だけ」といった特別な支出には、財布のヒモが緩みっぱなしにならないでしょうか。
特別な支出には、旅行の以外にも何かとあります。
結婚や出産といったお祝い事、久しぶりに会った親戚の子に渡すお小遣い、誕生日、クリスマス、お正月、お盆・・・。もしかして、特別な支出は毎月のようにありませんか?
高収入な人は、何かと大盤振る舞いしてしまいがちです。その結果貧乏になってしまったら後が困りますね。
特別な支出にも、身の丈支出を心掛けるとよさそうです。
⑤友人のオススメアイテム55万円
高収入の人はお友達も高収入、オススメされる品物も高額になりがちです。
お付き合いでお買物に行くこともあるでしょう。ジュエリーや和服、家具など、そもそもの価格が高額なので、お友達割引があっても結構なお値段になります。
また、お友達がショップを始めれば、ご祝儀がわりのお買物もあるでしょう。
お付き合いは大切ですから、あまり節約しすぎるのも考えものです。しかし、支出が大きすぎて続けられなくなっては本末転倒です。 「付き合いがいい人」との評価は諸刃の剣。お付き合いもほどほどにしておかないと、貯蓄ができないままになってしまいます。
⑥将棋の駒100万円
高収入なら、趣味にもそれなりにお金をかけたいと思うのではないでしょうか。
将棋なら山形県天童市の将棋の駒。昨今の将棋ブームを見て将棋をしたいと思う人もいるでしょう。でも、わざわざ100万円もするような最高級の駒を使う必要はありませんね。
将棋だけではありません、自動車ならフェラーリ、旅行なら5つ星ホテル、釣り、ゴルフなど、お金のかかる趣味は数々あります。いくら高収入だといっても、それらにすべてお金をかけていては、お金がすぐ底をついてしまいます。
趣味は生きがい、人生の楽しみでもありますが、お金の使い過ぎには要注意です。
暮らしを充実させるような趣味であれば、長く楽しめるよう、貧乏にならない程度の出費に抑えましょう。
⑦掘り出し物の中古物件1200万円
高収入な人のもとには、さまざまな「おトク情報」が舞い込みます。投資話もそのひとつ。
掘り出し物の不動産で利回り20%は確実、などと聞けば食指が動くかもしれません。しかし、うまい話はそうそうありません。これは儲かると飛びついた結果、大きく損してしまうこともあるのです。損失を出す可能性を冷静に判断でして、うっかり手を出さないようにしたいものです。
そもそも投資で「確実にお金が増える」はありません。投資を10回したからといって、10戦全勝することは難しいでしょう。利益が出ることもあれば損失が出ることもあることを知っていれば、確実に儲かると聞いて飛びつくこともないはずです。投資をする際には、許容範囲の損失を考えたうえで、トータルで利益が残ればいいと考えることが大切です。
高収入でも支出のコントロールは必要
好きなモノを食べて快適に暮らし、たまのレジャーは豪華に楽しみ、趣味も充実、投資にも積極的となれば、まさにリッチな暮らしそのものです。ただ、こういったモノを買ってばかりでは、高収入といえども貯蓄はなかなか増えません。
高収入にもかかわらずお金が貯められない…という人は、つまるところ支出が多すぎるのです。
金融経済教育推進機構(J-FLEC)の調査によれば、年収1000万円以上でも貯蓄のない人は588人中53人、約9%もいます(「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](2024年)」)。
年収1000万円以上なら「お金持ち」=貯蓄も高額、と思いきや、約10人に1人は貯蓄ゼロ、ということなのです。
どうして貯蓄がないのか。それは高収入だからこそ買ってしまうモノが影響しています。
高収入は税金・社会保険料も高い
収入が高くなれば、欲しいモノも増え、しかも高額なモノほど欲しくなるかもしれません。
ここで注意しなくてはならないのは、年収の増え方と、適切な支出金額とは、必ずしもリンクしないということ。
たとえば、年収500万円の人の収入が2倍に増えて、1000万円になったとしても、使えるお金は2倍にはならないからです。
使えるお金は「可処分所得」と言い、収入から税金や社会保険料を差し引いた金額です。
総務省の家計調査(2024年)によれば、年収453万~526万円の世帯(年収約500万円)の可処分所得はひと月で約36万円。一方、年収898万~1099万円(年収約1000万円)の世帯の可処分所得はひと月約63万円です。
年収約1000万円の世帯の可処分所得は、年収約500万円の世帯の2倍よりも月約9万円少ない計算です。
決して、年収に比例した支出はできないことがわかります。
こうした支出を続けていて心配なのは、病気やケガなどのアクシデントによる急な支出増、もしくは収入減です。そんなときに貯蓄の備えがないと、貧乏暮らしが現実になってしまいかねません。
高収入でも支出のコントロールは必要。楽しく買物をしながら、貯蓄も忘れずに備えましょう。
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タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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