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20/07/10

保険

緩和型保険は入る必要があるのか

がんは私たちにとって身近な病気です。治療が高額になることもあるため、保険で備える人が多いのが実状です。ただ、一度がんと診断されるとその後は保険に入りにくくなってしまいます。
それでも条件次第では、緩和型のがん保険やその他の保険に入れる可能性があります。
では、どんな緩和型保険に入れる可能性があるのか。また、緩和型に入る必要性はあるのかをみていきましょう。

がん経験者が入れる可能性がある緩和型がん保険

がん経験者が入れる可能性がある緩和型がん保険には、たとえば以下のようなものがあります。

①アフラック「生きるためのがん保険寄りそうDays」
過去にがん(悪性新生物)を経験された方向けの緩和型がん保険です。満20歳~85歳の方で「がん(悪性新生物)」の治療を受けた最後の日から、5年以上経過している場合に申し込みが可能。これは、最後にがんの治療を受けてからがんの治療や投薬を一切受けていない状態が5年以上ある状態を指します。
保障の開始以後の診断確定であれば、過去に経験した「がん(悪性新生物)」が再発・転移した場合も保障されます。また、入院や通院、放射線治療の保障だけでなく、特約を付加することで抗がん剤治療や先進医療も保障されます。

②セコム損保「メディコムワン」
20歳~65歳の、乳がんを経験した女性のための緩和型がん保険です。申し込みができるのは、具体的には
・初めてかかったがんが乳がんであること
・乳がんの再発・移転や乳がん以外のがんにかかっていないこと
・現在「がん所見」がないこと
・かかった乳がんのステージごとに、手術日からの経過期間が経過していること(例えばステージⅡの方の場合は手術からの経過期間が3年超であること)
など、いくつかの条件をすべて満たした人となっています。加入後は、乳がんが再発・転移した場合だけでなく、他のがんにかかった場合も保障されます。

がん経験者でも入れる緩和型保険

各保険会社にはがん経験者だけでなく、その他の持病や入院・手術歴がある方のための医療保険、終身保険、収入保障保険、定期保険などがあります。「引受基準緩和型」または「限定告知型」(以下「緩和型」とします。)と呼ばれていることが多いようです。

緩和型保険は、申し込みの際の告知項目が3~4つほどで、標準型保険に比べて少なくなっています。どの保険会社でも必ずといっていいほど告知項目に入っているのが、「過去5年以内にがんまたは上皮内新生物の診察や治療を受けたことがありますか」という質問です。このことから、最後にがんの治療を受けてから5年間はがんの診断や治療を一切受けていないことが必須条件であることがわかります。他にも健康状態に関する告知項目があり、加入の可否は告知内容で総合的に判断されます。

仮に加入できたとしても、保険開始前に入院をすすめられていた入院や手術に関しては、保障開始後に入院や手術を受けた時に保険金の支払いがされない、などの制限があります。
加入予定がある場合は申し込み前に保障内容をよく確認しましょう。そして、過去の自分の病歴や症状、医師の診察結果などをしっかり把握しておき、正確な告知を行うことが大切です。

公的保障制度があることを常に念頭におこう

治療費がかさむと、保険に加入していなかったことを後悔し、なんとか加入できる緩和型保険はないものかと探すような事があるかもしれません。

保険加入者間の公平性を保つために、がん経験者が申し込み可能ながん保険や緩和型保険は、標準型保険と比較すると保険料が割高になっています。商品や保障内容により異なりますが、ある保険会社では緩和型医療保険の保険料はおおよそ1.4倍くらい割高です。

緩和型医療保険に加入しておくと、がんの再発時や新たながんになった際の治療費がカバーできます。中には特約で先進医療を付けることができる商品もありますので、これらを希望する場合には加入を検討してみても良いでしょう。そして、ある程度の期間は治療のために仕事を休まざるを得ない状態になることも予想されますので、収入減に備えたい人もまた同様に加入を考えてみても良いでしょう。

また、セカンドオピニオンサービスや医療専門家による電話相談サービスなどが付いてくるので、病院以外でいつでも相談できるメリットがあります。

ただし前述のように、保障開始前に医師にすすめられていた入院や手術については保障の対象外になる、などの制限が設けられていますので、申し込み前に十分な確認が必要です。
さらに加入していたとしても、必ずしも治療にまつわる費用のすべてを保険金でまかなえるとは限りません。加えて、通院のための交通費、入院時の差額ベッド代、パジャマなどの入院用品やかつら代なども発生します。

医療費がかさんでしまった場合には高額療養費制度を利用できることがありますし、会社員や公務員であれば傷病手当金の給付があります。他にも、場合によっては介護保険、障害年金や身体障害者手帳、医療費控除などの制度を利用することができます。

とは言っても一時的に治療費の立て替えが発生する場合がありますので、生活費の半年~1年分くらいは常に準備しておきましょう。治療費は各人で異なりますが、いつでも使える流動的な備えがあればしのげることが多いのです。つまり、預貯金がある程度準備できている人は過度に生命保険に頼る必要性が低いことが分かりますよね。

まとめ

未来の自分の健康状態は読みにくく、不安な気持ちに駆られてしまいますよね。しかし、慌てて緩和型保険へ加入することが必ずしも得策とは限りません。自分にとって最善な備えが何であるのかをよく見極めてから加入を検討しましょう。

小河由紀子 「発達障害がある子」を育てる親御さんを元気にするFP

神奈川県出身。結婚・出産後に産婦人科で医療事務に従事。一念発起してCFP®と日商簿記2級の資格を取得。お金の勉強と数字の楽しさに目覚める。その後保険代理店勤務などを経て、2018年に独立系FPのためのプラットフォーム会社に所属。翌2019年に「FPオフィスOgawa」を開業。顧客がお金に振り回されず、自らコントロールする力を身に着けてもらえるよう、分かりやすい言葉で現実的なアドバイスを行っている。FP Cafe登録パートナー

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3歳の娘と36歳の旦那と3人家族です。
現在保険に加入していなく、入らなければ、とは思っています。
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はじめまして、20代OLです。
がん保険と医療保険はどちらかに加入をした方が良いのでしょうか。または、どちらの保険商品にも加入しない方が良いのでしょうか。アドバイス頂けたら幸いです。

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年齢:私58歳
住居:マンション
職業:失業中で無職
貯金:私 約200万円
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