18/12/07
期待のがん免疫治療薬「オプジーボ」が値下げでも17万円超。がん保険の保障はどのくらいある?
がんの治療に大きな効果が期待されているがん免疫治療薬「オプジーボ」。
その高額な薬価は度々値下げされていますが、2018年11月よりさらに値下げされ、当初の価格の約4分の1程度になります。
オプジーボを用いた治療に関心を寄せている人も多いと思われます。そこで、オプジーボは、がん保険での保障はあるのか、あるとすればどのくらいの範囲・内容なのかを調べてみました。
オプジーボとは?
オプジーボは京都大学本庶特別教授・小野薬品工業・BMS(米国)の共同研究で生まれた薬で、2014年に皮膚がんの治療薬として登場しました。
現在広く進められているがん治療には化学療法や放射線治療、外科治療などがありますが、これらに次いで期待されているのが「免疫療法」。そこで用いられる免疫チェックポイント阻害剤の1つがこの「オプジーボ」です。
● 免疫療法とは
本来は異物が体内に侵入すると免疫細胞が攻撃しますが、相手ががん細胞の場合にはこの免疫細胞の攻撃能力を抑え込んでしまう作用が働きます。
オプジーボをはじめとする免疫チェックポイント阻害剤は、免疫細胞にかけられているブレーキ(特定の分子)にのみ作用し、ブレーキを外すことで、免疫細胞ががん細胞を撃退できるようにするという仕組みです。
● 用法・容量・薬価
2週に1回、静脈からの点滴注射で1時間以上をかけてゆっくり投与していきます。容量は体重に関わらず240mg/1回です(2018年8月改定)。
今年4月から比較すると約37.5%の値下げで、11月より17万3,768円/1瓶(100mg10mL)となっています。
2014年9月の登場時の価格は72万9,849円、そして昨年2月、今年4月の値下げにつづき、発売当初と比較すると今回で約76.2%の値下げとなります。
● 効果のあるがんは限定されている
オプジーボによる治療で延命・症状の緩和・治癒が期待でき、保険適用となっている病気は現在7種類で、2019年度には合計10種類になる見通しです。
よって、現状ではすべてのがんに効果があるというわけではありません。
オプジーボはがん保険で保障されるのか?
保険適用となるがんの種類が拡大しつつあるオプジーボ治療ですが、がん保険では加入している保険のタイプにより保障内容が異なります。
● 定額タイプのがん保険の場合
がん保険には、実際にかかった治療費にかかわらず、がんと診断されたら一時金が定額で支払われるというものが多いです。
各保険会社の約款によりますが、オプジーボによるがん治療は、先進医療特約を付加することで給付金(上限あり)が支払われる保険もあります。
● 実費タイプのがん保険の場合
あまり多くはありませんが、保険適用とならない自由診療や先進医療を含めた治療の実費を全て負担してくれる実費タイプのがん保険があります。
補償が充実している分、保険料は割高になりますが、オプジーボによる高額治療の実費にも対応しています。
オプジーボによる治療が保険適用となるがんの種類も増えつつありますので、がん保険でも備えておくと安心でしょう。
記事提供:保険コネクト
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