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16/07/19

カード・ローン

奨学金の返済が重荷! 返済を支援してくれる企業・自治体があるってほんと?

大学・短期大学への進学率がほぼ50%となっている昨今、学生の2.6人に1人は日本学生支援機構から奨学金を受けているという実態があります。しかし近年の正社員への就職難から、卒業後の返済が大変重荷となっているという現状が浮かび上がってきています。
そんな中、奨学金の返済を支援してくれるという企業や自治体があると聞き調べてみました。

今回は奨学金返済の実態と、返済支援の制度について案内します。

奨学金事業の実態 貸付金額は1兆944億円!

平成28年度、独立行政法人日本学生支援機構の奨学金貸与を受けている人数は、第一種無利子奨学金は48万人、第二種有利子奨学金は84万人で合計132万人、貸与額は第一種3,258億円、第二種7,686億円、合計1兆944億円にも上ります。平成25年度をピークに年々下がってきているとはいえ、1兆円を超える事業となっています。(文部科学省ホームページより)

一方、返済者の状況についても調べてみました。返済を要する人の数は約362万人、そのうち3ヶ月以上の延滞者は約17万人、4.8%の人が奨学金の返済を3ヶ月以上滞っていることになります。
奨学金は借入金です。有利子であれば利息も含めて、無利子であっても当然元本は返済しなければなりません。しかし学生の中には、奨学金は返済しなくていいものと考えている人が少なくないのです。その一因に、申込書作成時点で関わっていなかったため、借金をして学校に行っているという認識がなかったというものもあります。(独立行政法人日本学生支援機構「平成26年度奨学金の返還者に関する属性調査結果」より)

滞納者はブラックリストの載る可能性も

借りたお金である以上必ず返さなければなりません。返済できなければ滞納者となり、他のキャッシングローンと同じように、ブラックリストに載ってしまいます。ブラックリストに載ると住宅ローンを借りることができなくなり、将来設計に大きく狂いが生じることとなります。

しかし、不況のあおりを受けて正社員として雇用されずに、期間雇用などの不安定な立場となった人たちにとっては、この奨学金の返済は非常に大きな重圧となっているのです。返したくても返せない、そんな若者たちの声から奨学金の滞納は近年社会問題として大きく取り上げられることとなりました。

奨学金返済を支援してくれる会社を紹介

そのような社会情勢に素早く対応して、奨学金を抱えている優秀な人材を大企業に先取りされる前に獲得しようと、奨学金返済を支援する以下のような企業が出てきています。

・株式会社ノバレーゼ…2012年7月より、勤続5年、10年の社員に最大100万円ずつ支援
・株式会社オンデーズ…2014年12月より、1ヶ月分の奨学金返済額を毎月給与に上乗せ
・株式会社GOSPA…2015年8月より、1ヶ月分の奨学金返済額を毎月給与に上乗せ
・株式会社フロロコート…2016年6月より、1ヶ月分の奨学金返済額の2分の1を12月に支給、最大で240万円支援
・株式会社クロスキャット…2017年4月より、冬のボーナスで最大100万円支援
(以上、各社ホームページまたはニュースリリースより)

若い優秀な人材に社名を知ってもらって、入社後は長く働いてほしいという切実な思いから制度として設計されたものです。

奨学金を支援してくれる地方自治体を紹介

一方、若者に地元で就職してもらおうと、奨学金返済の支援をしている自治体もあります。

・山口県…山口県高度産業人材確保事業奨学金返還補助制度
・鳥取県…鳥取県未来人材育成奨学金助成金
・徳島県…「とくしま回帰」加速・産業人材支援事業
・香川県…第一種(無利子)奨学金返還支援制度「大学生等かがわ定着促進基金」
・富山県…富山県奨学金返還助成制度
・新潟県…新潟県Uターン促進奨学金返還支援事業
・鹿児島県…鹿児島県大学等奨学金返還支援制度
(以上、独立行政法人日本学生支援機構ホームページより)

自治体の目的も同じ、若い優秀な人材が地元の産業振興のために頑張ってほしいという、強い希望から制定されたものです。


このような制度を知って有効活用するのも一つの手です。ただ、奨学金のお陰で大学などに入学し知識や資格、経験を得て社会人になることができたことは間違いない事実です。そのことに感謝し、きちんと仕事をして返済するという気持ちを忘れてはいけません。
「奨学金の返済が重荷だ」ではなく、「奨学金のお陰でこの仕事、給料がもらえているのだ」という現実を受け入れて、自分の仕事の「プロフェッショナル」にぜひなってください!

小野 みゆき 中高年女性のお金のホームドクター

社会保険労務士・CFP®・1級DCプランナー
企業で労務、健康・厚生年金保険手続き業務を経験した後、司法書士事務所で不動産・法人・相続登記業務を経験。生命保険・損害保険の代理店と保険会社を経て2014年にレディゴ社会保険労務士・FP事務所を開業。セミナー講師、執筆などを中心に活躍中。

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