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21/01/31

相続・税金・年金

【2021年最新版】国民年金・厚生年金はいくらもらっているのか。平均や分布はどうなっている?

【2021年最新版】国民年金・厚生年金はいくらもらっているのか。平均や分布はどうなっている?

老後のお金で収入の中心となるのは、生涯受け取ることができる公的年金です。では今年金を受け取っている人たちの実際の年金額はいくらなのでしょうか?また、若い世代は“将来本当に年金がもらえるのか不安”という人もあるでしょう。
今回は、令和2年12月厚生労働省作成の「厚生年金保険・国民年金事業の概況」(令和元年度)をもとに年金額の実際を調べた上で、公的年金制度の将来と、年金額が足りないと感じた人が今からできる対策も併せて考えていきます。

年金額はどうやって決まるの?

国からの老齢年金には、基礎年金ともいわれる「国民年金」と、働いていたときに加入している「厚生年金」があります。その2つの制度の、保険料を払っていた期間を足した月数が120カ月以上あれば、60歳以降に老齢年金が請求できます。
国民年金も厚生年金も、基本的には払った保険料に比例して受け取る年金額が増加しますが、計算のしかたはそれぞれ異なります。

国民年金は単純に払った保険料の月数に比例していきます。20歳から60歳の40年間480カ月のうち、何カ月分の保険料を払ったかで決まります。保険料納付月数が半分の240カ月であれば、年金は満額の半分だし、3分の1の期間であれば年金も3分の1の金額です。
一方、厚生年金は月数だけでなく加入期間中の報酬や賞与額も関わってきます。報酬や賞与額が高くて長い期間加入するほど年金額は多くなります。なので、報酬が高いが期間は短い人と、報酬が低くても期間は長い人が同じ年金額になるということも考えられます。
それ以外にも厚生年金には、条件に合致すれば配偶者や子どもが「加給年金」という加算の対象となったり、長期間厚生年金に加入していた人の特例があったりするので、年金額は千差万別といえます。

男女別・年金額の分布をチェック!

とはいっても、年金額の「普通」が知りたいところですよね。そこで、実際に年金を受け取っている人の金額をグラフで男女別に表します。

●国民年金の受取金額(月額)

●厚生年金の受取金額(月額)

厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」(令和元年度)より作成

国民年金の平均額は男子5万8,866円、女子5万3,699円。差は5000円ほどとなっています。それに対し、厚生年金(国民年金含む)の平均額は男子16万4,770円、女子10万3,159円と、約6万円もの差があることがわかります。

夫はサラリーマン、妻は専業主婦の夫婦二人世帯の年金月額の合計は約21.8万円、二人とも厚生年金を受け取っている世帯の年金月額の合計は約26.8万円だといえるでしょう。

とはいえ、先ほども説明したように個人差が大きいので、一概にみなこの金額をもらっているとは限りません。

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年金世代の年齢別・年金額の分布をチェック!

次に、国民年金・厚生年金の平均受給金額を年齢別に見てみましょう。

●国民年金・厚生年金の平均受給金額(月額)

厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」(令和元年度)より作成

65歳未満の「繰上げ受給」を行った方は受給金額が少なくなっています。そのうえ、厚生年金は年齢が下がるほど、受取金額が減少していることがわかります。

この理由の一つとしては、老齢厚生年金額を計算する上での料率が平成15年(2003年)4月に変わったことが考えられます。

●老齢厚生年金額の計算式

年金の受取金額の基となる標準報酬の部分が、平成15年3月までは、賞与を入れないで平均を出していたのに対し、平成15年4月以降は、賞与も加えて平均を出すことになり、同時に料率が7.125から5.481に下がりました。

料率が下がったことによって、賞与の年間合計が給与合計の30%以上ないと、もともとの料率(7.125)で計算した場合と同じ額にはならないことになります。しかし、賞与の合計が給与合計の30%以上となる人は多くないでしょう。賞与がない会社も多くあります。

年齢が下がるほど、変更後の料率での計算期間が長くなるので、減額に傾く一因と考えられます。

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将来世代も年金は受給できるのか?

年金をもらうのはまだ先という将来世代の人は、自分が高齢者になる頃には、少子高齢化が進み、年金がもらえないのではないかと思う人もいるでしょう。

しかし、令和元年(2019年)の「公的年金の財政検証」では、今後の制度改正などにより、若い世代が将来受け取る年金は、将来の時点で働いている人の賃金の50%を上回る見込みだとされていて、年金がもらえないということはないとされています。

また、自分が納めた保険料に対して受取金額はどうなのか考えてみましょう。
以前は、年金の受取額が優先的に決まっていて、現役世代の保険料を上げることで、財源を確保する仕組みでしたが、2004年の年金制度の改正で、現役世代への保険料の引き上げを抑える一方、年金額の方を下げることになりました。
そのため、いまの年金世代と比べて、受取年金の年額は減ることになります。

しかし、年金は一生涯受け取ることができる点を考慮すると、一概に、保険料の払い損となるとは言えません。今後も平均寿命は延びることが見込まれているからです。

2000年度生まれの世代が65歳になる頃の平均寿命は、男性84.95年、女性91.35年とされており、2018年現在の平均寿命と比べると、男女ともに約4年長生きすることになっています(「令和2年度版高齢者白書 1 高齢化の現状と将来像」より)。

将来世代は、今の年金世代より長生きすることが想定されるため、総額で考えたら、今の高齢者よりも多く年金がもらえる可能性もあるのです。

年金が少ない人が今からできること

受け取ることができる年金額は払った保険料に比例します。保険料を多く払えば受け取る年金も多くなります。とはいっても、社会保障である公的年金は助け合いの制度なので、払うことができる保険料の上限は決まっていますし、短命であれば払った保険料分の年金を受け取ることができない可能性もあります。

自分でできる老後資金の確保には、単純な定期積立や年金保険など方法はいろいろありますが、オススメは税制優遇を受けながら老後資金の積立ができる「確定拠出年金(iDeCo含む)」や「NISA(つみたてNISA含む)」です。どちらも運用益が非課税となるメリットは大きいですね。

特に確定拠出年金は、運用益の非課税に加えて、掛金が所得控除となることや、受け取る年金も公的年金控除の適用を受けることができるため、さらに節税の恩恵を受けることができます。なにより、60歳までは積み立てたお金を取り崩すことができないので、確実な老後資金の保有につながります。

まとめ

平均はあくまでも平均であって、自分も同じではありません。しかし、年金額が決まるしくみを知っておくと同時に、自分の場合は年金がいくらになるかを知ることも大切だと感じます。

2021年4月には、高年齢者雇用安定法の改正法が施行され、70歳まで就業できる環境が整ってきています。年金収入以外に、元気に働けるうちになるべく長く働くことで、給与収入を得ることも可能になりつつあります。

少しずつでも早くから老後資金の確保をするとともに、長期間自分にあった働き方ができるように、健康に加えて、知識や技術、人脈など、お金以外の財産を作ることが必要なのだと感じます。

小野 みゆき 中高年女性のお金のホームドクター

社会保険労務士・CFP®・1級DCプランナー
企業で労務、健康・厚生年金保険手続き業務を経験した後、司法書士事務所で不動産・法人・相続登記業務を経験。生命保険・損害保険の代理店と保険会社を経て2014年にレディゴ社会保険労務士・FP事務所を開業。セミナー講師、執筆などを中心に活躍中。

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