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20/07/04

家計・ライフ

コロナでペットを飼う人急増!? ペット保険に入るべきか。メリット・デメリットまとめ

コロナで外出が制限されたことで、自宅で過ごす時間が増えました。今まで、家にいる時間が少ないという理由で、ペットを飼うことをあきらめていた人々も、これを機にペットを飼うようになっています。

犬や猫は見ていて飽きない可愛さがありますが、実際に世話をするとなれば気になるのが病気やケガ。万が一のときにかかる費用を用意するために、ペット保険に加入する方もいます。このペット保険、どんなものなのでしょうか。ペット保険のメリット、デメリットと合わせて紹介します。

ペット保険にはどんな補償があるの?

ペット保険は、家庭で飼育されている犬や猫などのペットを対象に、病気やケガによる治療でかかった費用を補償する保険です。

現在、日本には多数のペット保険の会社があります。代表的なものは、アニコム損害保険、ペット&ファミリー損害保険、楽天少額短期保険、イーペット少額短期保険、SBI少額短期保険などです。

犬や猫などのペットを飼っていると、ケガや病気で動物病院にかかるリスクはついて回るものです。こんなとき、人間であれば、健康保険制度があるため、現役世代の場合医療費は3割で済みます。しかし、ペットには健康保険制度はありません。実際のところ、犬や猫の医療費は全額自己負担となるため、準備がなければ「イタイ出費」になりかねません。

しかし、高額になりがちな医療費も、ペット保険という備えがあれば、そう焦ることはありません。

ペット保険に加入するメリット・デメリット

ペット保険に加入するメリットとデメリットは次のとおりです。まとめてご紹介します。

●ペット保険のメリット

① 高額になりがちな治療費の50%~100%を補償することができる
② ペットによるトラブルで賠償を請求されても補償できる
③ 窓口で精算できる保険に加入すると、治療費を一時的に立て替える必要がない
④ 調子がおかしいと感じたらスグに病院を受診するので早期発見につながる
⑤ ペットの病気やケガによる突発的な治療費を補填でき、計画的な管理ができる
⑥ ペットについて、いつでも相談する窓口が備わったペット保険であれば、急なケガ、不調があっても安心
⑦ 病気リスクを判定するサービスが備わったペット保険であれば、ペットの健康管理ができ、病気の兆候を早めに見つけることができる
⑧ 保険加入後は、毎年更新すれば、終身にわたり補償される

保険ですから、万が一の補償が受けられるのはもちろんメリットです。それに加えて、保険会社によってはペットの相談や健康管理ができます。また、高齢になればなるほど病気になるリスクも高まりますが、終身にわたり補償をうけられるため安心です。

●ペット保険のデメリット

① 動物病院での治療すべてが補償の対象となるわけではない
② 毎年更新ごとに保険料があがる
③ 保険に加入できる年齢の上限があり、それ以上になると加入できない
④ 後日、治療費を精算する保険に加入すると、治療費は一旦建て替えなければならない
⑤ 後日、治療費を精算する保険に加入すると、保険金の申請が面倒
⑥ 大きな補償を得るためには、保険料を多く支払う必要がある

ペットを飼うときにかかる費用は、保険だけではありません。食事面、衛生面などでかかる費用もあります。そこに保険料も加わると、どうしても固定費が大きくなってしまいます。生活費とのバランスが大切です。


ペット保険のメリット・デメリットを踏まえて、加入すべきかを検討しましょう。

ペット保険の補償内容は?かかる費用はどのくらい?

ペット保険の補償内容、特約、保険料などについて詳しく見てみましょう。

●ペット保険の補償内容

ペット保険のメインとなるのは、通院、入院、手術などにかかった費用を、50%~100%の範囲で補償するというものです。ほとんどのペット保険には、50%支払いコース、70%支払いコースが設定されています。90%、100%支払いコースはごく限られた商品だけです。
補償される割合が100%に近くなれば、自己負担は少なくなりますが、負担する保険料は高くなります。

動物病院では、病気にかかった際の治療だけでなく、予防を観点としたサービス、避妊・去勢手術なども行なっています。それらすべてが補償の対象になるわけではありませんので、注意しましょう。

●ペット保険の特約、その他のサービス

ペット保険には、メインの補償以外にも、特約が用意されています。
たとえば、「ペット賠償責任特約」があれば、ペットが他人の身体にケガをさせたり、他人のモノを壊したりして賠償を求められた際に補償が受けられます。
また、ペットとお別れとなった際の葬儀費が支払われる「ペットセレモニー特約」もあります。
さらに、ペットの健康について獣医師に相談できる窓口を設けていたり、隠れた病気リスクを判定する検査機能がついていたりするペット保険もあります。

●ペット保険の保険料は年齢や大きさで変わる

ペット保険の保険料は、支払われる保険金、特約やサービス以外に、ペットの年齢や大きさなどが関係します。

例えば、犬は小型・中型・大型など、身体の大きさによって保険料が変わります。身体が大きくなればなるほど、保険料は上がります。一方、猫は身体の大きさ、猫種による保険料の違いはありません。

年齢が高齢になればなるほど、保険料が上がります。ただし、保険に加入できる年齢はペット保険ごとに8歳~12歳までと上限が決められています。加入後は、毎年更新すれば終身にわたり補償されます。

ペット保険の加入までの流れとは?

ペット保険に加入するには、ネットで申し込む方法、ペットショップや動物病院で申し込む方法の2通りがあります。
どちらの場合も、まずは資料を取り寄せましょう。資料の中には、ペット保険について詳しい説明がまとめてあるパンフレットと、申込書類一式が入っています。

実際の加入までの流れは、以下のとおりです。

① パンフレットを読み申し込むプランを決める
② 申込書を記入する(ペットの年齢は満年齢を記載。年齢がわからない場合は獣医師に推定年齢を確認する)
③ 告知書を記入する(健康状態など正確に)
④ 保険料の支払い書類を記入する
⑤ 申込書一式を同封の封筒に入れペット保険会社へ郵送

保険会社の審査を無事に通過すれば保険が成立し、保険証などが自宅に届きます。その後、毎年更新することで補償が継続します。

ペット保険に加入すべき人とは

以上を踏まえると、ペット保険の加入をおすすめするのは、以下のような方です。

① 予測できないペットのケガ、病気に対して幅広い補償をすぐに準備したい方
② 費用を気にせず、しっかりした治療を受けさせたい方
③ ペットにかかる不意の出費を減らし、費用を安定させたい方

ペットには人間のような医療保険制度はありません。そのため、「治療をしっかりしてあげたい」という思いで動物病院を受診していると、高額な治療費に驚くこともあります。しかし、ペット保険に入っていれば、そのような心配はありません。なぜなら、直ちに金銭的な補償を得ることができるからです。

日ごろ、私たちは医療保険制度があることで、身体の不調を感じたら気軽に病院に受診することができます。いつでも経済的な不安を感じず適切な治療を受けられる安心感は何にも代えがたいものです。ペット保険を活用すれば、ペットにも同じ安心感を与えることができるでしょう。

まとめ

最近、室内飼いが主流となり、飼育環境が良くなり、ペットフードの栄養価も高まったことで、ペットの平均寿命も長くなっています。そんな中、動物病院では、CT検査、内視鏡、腹腔鏡手術など人間並みの治療ができるようになっているため、治療費が高額となるケースがあります。
ペットにどのような治療をするかの選択は、最終的には飼い主の判断になりますが、大事な家族であるペットにはできる限りの治療をしてあげたいものです。
そんな際に、治療費の一部を補償してくれるペット保険は頼りになる存在です。

ペット保険を販売している保険会社は多数あります。加入を検討するときは、補償となる部分、ならない部分をよく理解し、将来的な費用も考えながら、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。

舟本美子 ファイナンシャルプランナー

「大事なお金の価値観を見つけるサポーター」
会計事務所で10年、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として14年働いたのち、FPとして独立。あなたに合ったお金との付き合い方を伝え、心豊かに暮らすための情報を発信します。3匹の保護猫と暮らしています。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。FP Cafe登録パートナー

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