18/10/28
30歳独身、投資をした方がいいとわかっているけど、何から始めるべきですか?
FP Cafe「みんなのマネー相談」
今回、FP Cafe「みんなのマネー相談」に投稿された相談は、「投資をした方がいいとわかっているけど、何から始めるべきですか?」というもの。
ファイナンシャルプランナーの小野みゆき、中村芳子さんがそれぞれ異なったアドバイスをしています。一緒に相談内容を見ていきましょう。
※ FP Cafeとは、あなたの思いに共感し、理想とする人生を実現するまで、共に歩んでくれる「伴走者」が見つかるサービスです。数十名の女性ファイナンシャルプランナーが在籍しています。
▼相談者プロフィール
年齢:30歳
職業:正社員
住居:賃貸マンション(一人暮らし)
貯金:100万円
年収:550万円
月収:40万円
支出(月):家賃9.5万円、光熱費約1万円、食約5万円、保険約2万円など
レジャーなどに使うお金 約10万円
今回の相談内容(東京都30代ちゃこさんからの投稿)
30代に突入し、なにかしたほうがいいのはわかるのですが、どのようにお金を運用したらいいのかがわからず、教えてほしいです。
老後のことなどをかんがえるとお金を貯金しているより運用した方がいいと思っているのですが、どのようにしたらいいでしょうか。
ファイナンシャルプランナー小野みゆきさんのアドバイス
●老後のために資産運用を始めるなら「iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)」、その他は「NISA(つみたてNISA)」
ちゃこさん、こんにちは。
レディゴ社会保険労務士・FP事務所の小野みゆきです。
回答が遅くなってごめんなさい。
老後のための「資産運用」を考えはじめたんですね。
老後の準備は早いに越したことはありません。
その上で、5年後の結婚、年1度の旅行も希望されていて、将来のことと今の充実の両面をしっかり考えておられることは、とても素晴らしいと思います。
老後資金ですが、会社員で独身、収入も多いちゃこさんなら、「確定拠出年金」制度を使った運用が一番のおすすめです。
会社で企業型の確定拠出年金制度がないなら、個人型(通称iDeCo(イデコ)といいます)を始めることを検討してください。
また、結婚資金のためには「NISA」、「つみたてNISA(積立NISA)」制度の活用も考えてください。これらはすべて税金面での優遇が、国の制度として認められているからです。
●どの運用商品を選ぶかは、まずは本を1冊読んでから
これらの制度を活用しながら、具体的な運用商品を何にするかですが、基本は自分で勉強してもらいたいなと思います。
「株式」「債券」「投資信託」などが一般的ですが、その中でそれぞれ膨大な量の個別商品があります。しかし、基本的にいくつかのカテゴリーにわかれているだけなので、本を読んだりネットで調べたりすれば、ある程度は理解できます。
これらの制度と商品について、基本がなんとなくでもわかった段階で、より深く知りたいときは、いつでもご相談ください。
資産運用は、自分の大切なお金を、どんな方法でどの商品を使って働いてもらうかで、将来の金額が大きく変わります。自分の就職先を決めるのと同じように、相手を知ることがとても大切です。
興味を持ったいまが、一番いいタイミング。やり始めたら楽しくなることは間違いありません。
ぜひ、いますぐからでも、本屋さんでの物色やネット検索を始めてくださいね!
ファイナンシャルプランナー中村芳子さんのアドバイス
●貯金が100万円しかないなら、iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)は優先すべきではない
ちゃこさん、こんにちは、ファイナンシャルプランナーの中村芳子です。
30代になって、投資を始めたいというのは、とても良いことです。
投資の目的が「老後」だけなら、確かにiDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)は正解ですが、今のちゃこさんにはお勧めしません。
というのは、30歳、あるいは30代前半で貯金が100万円しかないからです。いまは、老後のためではなく、これから生きる30代、40代のための貯金と投資を充実させるのが優先です。
●これから生きる30代、40代のための貯金と投資にまわす
手取り月収が40万円であれば、その15%、月6万円は貯金と投資にまわしたいもの。ボーナスがあるなら、ボーナスからも同じ割合で。
ただ、これまであまり貯めてこなかったので、手取り収入の20%までを貯金と投資にまわせるとさらにいいですね。
月6万円なら、3万円を会社の財形貯蓄か銀行の自動積立定期預金(つまり、安全なもの)に、3万円を投資にするとよいでしょう。
月3万円の投資には、つみたてNISA(積立NISA) がぴったりです。投資信託を毎月つみたてで買っていくもので、上限は年40万円まで。最長20年間は、値上がり益に税金がかからない、というメリットがあります(通常は20%の税金がかかる)
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)は60歳になるまで、原則引き出せませんが、つみたてNISA(積立NISA)は、途中で引き出すことができるので、ちゃこさんの人生の出費に合わせて使うことができます。たとえば、結婚、家を買うときの頭金、キャリアアップのための勉強や留学、いろいろ。
●つみたてNISA(積立NISA)を活用して投資信託のことを学ぶ
つみたてNISA(積立NISA)で、投資信託のしくみ、選び方を学び、じっさいに積み立てる経験を学ぶことで、将来確定拠出年金に加入するときに(40歳くらいからで十分です)、自分の目的にあった投資信託を選ぶことができます。
つみたてNISA(積立NISA)は、どの金融機関で始めても、手数料は無料で、違うのは投資信託の品ぞろえです。多すぎるとかえって選ぶのが難しいので、すでに自分が口座を持っている銀行で始めるのが簡単です。もっと多くの選択肢がほしい!という希望なら、ネット証券に口座をひらくのもいいでしょう。
保険が2万円と多いのが気になりました。30代独身であれば、医療保険だけで十分です。貯蓄型の保険にはいっているのかもしれませんが、見直しの余地があります。保険料を1万円減らせたら、その分を貯金に回すことができます。
ぜひ、ご相談ください。お待ちしています。
つみたてNISA(積立NISA)おすすめ金融機関4選
つみたてNISA(積立NISA)スタートにぴったりの金融機関をご紹介します。
● SBI証券
・ほとんどの投資信託を網羅。有力商品を選びやすい
・毎日・毎週・毎月・複数日・隔月の5つの購入タイミングを選べる
・SBIハイブリッド預金を使うと入金・出金がスムーズ
● マネックス証券
・取扱商品が100本以上。100円から購入可能
・チャットによる質問対応、パソコン出張サービスなどサポートが充実
・アプリ・パソコンツールが豊富で使いやすさに定評
● イオン銀行
・イオン内に店舗があるため、買い物ついでに立ち寄れる
・年中無休で夜21時まで営業(一部例外あり)のため、相談しやすい
・「イオン銀行Myステージ」のポイントが貯まり、普通預金金利がアップ
提供:FP Cafe
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小野 みゆき 中高年女性のお金のホームドクター
社会保険労務士・CFP®・1級DCプランナー
企業で労務、健康・厚生年金保険手続き業務を経験した後、司法書士事務所で不動産・法人・相続登記業務を経験。生命保険・損害保険の代理店と保険会社を経て2014年にレディゴ社会保険労務士・FP事務所を開業。セミナー講師、執筆などを中心に活躍中。
中村 芳子 (有)アルファアンドアソシエイツ代表
日本の女性ファイナンシャルプランナーの第1号。お金の著書20冊以上。むずかしいお金のことをやさしく解説するのが得意。辛口だが優しいアドバイスに定評がある。現在は、女性とカップル、外国人のお金の相談に力を入れている。証券会社、銀行などのアドバイザーもつとめる。著書は「いま、働く女子がやっておくべきお金のこと」(青春出版社)「結婚したら、やっておくべきお金のこと」「20代のいま、やっておくべきお金のこと」(ダイヤモンド社)、「いま、働く女子がやっておくべきお金のこと」(青春出版社)など多数。FP Cafe登録パートナー
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