19/01/22
社宅の引越し期限が迫る30代共働き夫婦。新居は、マンション・戸建の購入か賃貸か
FP Cafe「みんなのマネー相談」
今回、FP Cafe「みんなのマネー相談」に投稿された相談は、「社宅を4月までに出なくてはならなく、新居でマンションまたは戸建のどちらを購入すべきか悩んでいる」というもの。
ファイナンシャルプランナーの中村芳子さんがアドバイスしています。一緒に相談内容を見ていきましょう。
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▼相談者プロフィール
年齢:夫 39歳、相談者 34歳
住居:3LDK賃貸社宅(月5万円 )
職業:夫 正社員、相談者 正社員
貯金:約800万円(内結婚前に相談者が500万貯金あり)、子供用 約200万円
年収:夫 約500万円、相談者 約400万円
月収:夫 約30万円、相談者 約20万円(手取り)
その他:車あり、ペットなし、投資経験なし、子供2人(3人目も希望)
夫は実家好きで月1~2回は帰省。1回で交通費9000円程。
今回の相談内容(埼玉県30代さんからの投稿)
現在社宅に住居中ですが、来年度には出なくてはいけません。そのため新居を探しているのですが、中古マンションと戸建てのどちらを購入するべきなのか悩んでいます。
近場での引っ越しを考えています。現在の住居と同じ間取りの相場が中古マンション築15年以内駅近で4000万円前後、少し離れると3000万円前後です。また、新築戸建が5~6000万円前後、中古4~5000万円前後です。
なお、賃貸も考えて内見も行きましたが、主人が購入を希望したため賃貸案は消されました。
定年後は主人の実家に入る予定なので、購入した家は売る予定です。頭金400万で考えているのですがもう少し出資すべきでしょうか?
ネットでは購入金の2割程度は必要と書いてありましたが、それで家計が厳しくなったらと思うと現在の貯蓄の半額がいいかなと考えた上での400万です。
頭金400万でしたらマンションに絞るべきでしょうか?
子供は3人目を希望していますが、主人はお金の問題で反対しています。
家計は私が管理しているのですが、どれくらいの余裕があれば3人目も大丈夫なのかわからず、主人ときちんとした話し合いができません。
年収いくらなら、年間いくら程度貯金ができていれば3人目も現実的なのでしょうか?
現在年間150万程貯金できていますが、今後子供の保育料と住宅費返済にてかなり減額(半分以下)する予定です。
保育園は現在上の子のみ職場の認可外の保育園に預けており、来年度より下の子も同様の保育園に預けると2人合わせて9万になる予定です。認可の保育園に転園させれば5万程で2人とも預かってもらえるのですが、住む場所が決まっていないので希望の保育園が決められない状態です。
ファイナンシャルプランナー中村芳子さんのアドバイス
● まずは賃貸に。あわてずじっくり住まい探し
ファイナンシャルプランナーの中村芳子です。
自宅の購入を考えておられるようですが、来年4月に社宅を出なくてはいけないということです。それなら、それまでにあわてて購入するのではなく、いったん賃貸に住んで、じっくり時間をかけて住まいを探すことをお勧めします。
住む場所が決まっていないため、保育園が決められず、そのために保育料がとても高くなるといことですが、賃貸であれば、どこに住むかを決められるはずです。
順序としては、こんなイメージです。
1、住まいを買って住みたい地域を決める
2、その地域に賃貸物件を見つけて引っ越す
3、子ども二人を同じ保育園に通わせる
4、時間をかけて、よい物件を探しはじめる。
5、3人目を出産する
6、住宅購入、引っ越し。(5と6は逆もあり)
おふたりの年収が現在で合計900万円あるので、計画的に貯蓄し、教育費などにお金をかけすぎなければ、3人目を育てるのはまったく問題ありません。
● 住宅購入の頭金20%+諸費用約10%分の自己資金は用意
また、住宅購入にお金をかけすぎないことも大切です。
家を買うお金のイメージは以下の通りです。
住宅の価格は年収の5倍。つまり5000万円まで。
頭金は価格の20%。諸費用が中古だと8〜10%なので、自己資金は1400万円ほしいところです。
そして住宅ローンは年収の4倍。借りても4000万円くらいまでです。 住宅ローンは65歳まで返済を終わるようにしましょう。
以上から、まだ自己資金が十分たまっているといえないので、購入は貯蓄額が1500万円を超えてからがいいでしょう。
年150万円貯金するなら、3年後くらいがベストでしょう。ただし、住宅価格を4500万円以下に抑えるなら、1−2年後でも買えます。
● 割高な新築より、市場に出る前のよい中古物件を
物件を探すときは、マンションか戸建かにこだわらず、両方を見ることをお勧めします。どちらも新築は割高なのでお勧めしません。
中古物件は時間をかけて探す必要があるので、まず、住みたい地域に住んで、不動産屋さんに「こんな中古物件を探しています」と頼んでおきます。そして、物件を紹介されたらすぐに見に行くようにすると、市場に出る前によい物件を手に入れられる可能性があります。
ご主人は経済的な視点から「3人目はほしくない」と考えているようですね。一度ご相談に来ていただければ、住宅資金+教育資金+老後資金 3つの観点からお金のプランをたてることができます。安心して住宅購入や子育てができるようになります。
ぜひ、ご相談ください。お待ちしています。
提供:FP Cafe
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中村 芳子 (有)アルファアンドアソシエイツ代表
日本の女性ファイナンシャルプランナーの第1号。お金の著書20冊以上。むずかしいお金のことをやさしく解説するのが得意。辛口だが優しいアドバイスに定評がある。現在は、女性とカップル、外国人のお金の相談に力を入れている。証券会社、銀行などのアドバイザーもつとめる。著書は「いま、働く女子がやっておくべきお金のこと」(青春出版社)「結婚したら、やっておくべきお金のこと」「20代のいま、やっておくべきお金のこと」(ダイヤモンド社)、「いま、働く女子がやっておくべきお金のこと」(青春出版社)など多数。FP Cafe登録パートナー
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