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26/02/25

家計・ライフ

【知らないと大損】失業給付の落とし穴に陥らないための「3つの鉄則」

“【知らないと大損】失業給付の落とし穴に陥らないための「3つの鉄則」

転職や退職を考えている方にとって、失業給付(雇用保険の基本手当)は大切な収入源です。しかし、制度を正しく理解していないと「もらえると思っていたのに受給できなかった」「受給期間を無駄にしてしまった」といったトラブルにつながることがあります。
そこで今回は、失業給付で損をしないために必ず押さえておきたい3つの鉄則をわかりやすく解説します。

知っておきたい失業給付の基本

まずは失業給付の基本を押さえておきましょう。

【受給資格】

・離職日以前2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上ある
・失業状態にあり、働く意思と能力がある
・ハローワークで求職申込みをしている

【受給金額の目安】

離職前6か月の平均給与の50~80%程度(60歳〜64歳は45%〜80%)
日額には上限あり(2025年8月時点、45歳〜59歳の場合で8870円)

【受給期間】

90~150日(自己都合退職)90日〜330日(特定受給資格者・一部の特定理由離職者)
※離職理由・年齢・被保険者期間により変動

それでは、失業給付を確実に、そして最大限に活用するための3つの鉄則を見ていきましょう。

【鉄則1】雇用保険の被保険者期間を正確に把握せよ

失業給付の受給で最も多いトラブルが「被保険者期間の勘違い」です。「12か月以上働いたから大丈夫」と思っていても、実際には条件を満たしていないケースが少なくありません。特に次の3点は見落としやすいため注意が必要です。

(1)月の途中で入退職した場合
被保険者期間は月単位で計算され、1か月のうち15日以上勤務していない月はカウントされません。
例:4月16日入社 → 4月は被保険者期間に含まれない

(2) 転職時の空白期間
前職の離職日と次の職場の入社日の間が1日でも空くと通算されない場合があります。転職時は離職票の内容を必ず確認しましょう。

(3)パート・アルバイトの場合
パート・アルバイトの方が雇用保険に加入する条件は「週20時間以上の勤務」と「31日以上の雇用見込み」です。これを満たしていないと被保険者期間にカウントされません。

●対策

退職前に「雇用保険被保険者証」で被保険者期間を確認するか、ハローワークで照会してもらいましょう。被保険者期間が不足している場合は、退職時期の調整も検討できます。

【鉄則2】「働く意思がない」と判断される落とし穴を避けよ

失業給付は「働く意思と能力があるのに仕事が見つからない人」のための制度です。そのため、次のような状況では「働く意思がない」と判断され、受給できなくなることがあります。

(1)病気・ケガで働けない場合
・傷病手当金を受給中
・医師から就労不可と診断されている
→ この場合は失業給付ではなく、受給期間延長※の手続きが可能です。

(2)学業に専念する場合
・大学院進学
・職業訓練以外の学校に通学
→この場合、働く意思がないと判断されます。

(3)家庭の事情で働けない場合
・家族の介護
・妊娠・出産・育児
→原則受給不可。ただし条件により受給期間延長※が可能です。

(4)他の給付との重複
・老齢年金の受給開始
・障害年金の受給
→失業給付と同時には受けられません。

※受給期間延長とは
失業給付の受給期間は原則離職日の翌日から1年以内ですが、妊娠・出産などの理由で30日以上働けなかった場合に、申請することで受給期間の延長ができます。
・延長可能期間:最大3年(妊娠・出産・育児は最大4年)
・手続き期限:離職日の翌日から30日が経過した後、その日から1か月以内にハローワークで行う
・必要書類:離職票、印鑑、延長理由を証明する書類

【鉄則3】給付制限期間と受給期間を戦略的に活用せよ

自己都合退職の場合、離職日から原則1か月間の給付制限が設けられています。この期間をどう乗り切るか、そして受給期間をどう使うかによって、失業給付の価値は大きく変わります。ここでは、給付制限中に活用できる制度と、受給期間を最大化する方法を整理します。

●給付制限期間中に活用できる制度

(1)国民健康保険の減免
自治体によっては、失業を理由に国民健康保険料が軽減される制度があります。前年の所得を基準に計算されるため、保険料が大幅に下がる可能性があります。給付制限期間中の負担を抑えるためにも、早めに確認しておきましょう。

(2)国民年金の免除・納付猶予
失業中は、国民年金の特例免除が認められる場合があります。免除を受けても将来の年金額への影響は最小限に抑えられるため、無理に納付するよりも制度を活用したほうが賢明なケースもあります。

(3)公共職業訓練の受講
公共職業訓練を受講すると、給付制限が解除され、訓練期間中は基本手当が支給されます。さらに、訓練延長給付により受給期間そのものが延びる可能性もあります。スキルアップと生活支援を同時に得られるため、非常に有効な選択肢です。

受給期間を最大化する活用法

失業給付の受給期間は、離職日の翌日から1年間と決まっています。この期間をどう使うかで、受け取れる給付額や再就職後の支援が変わります。

●再就職手当(就職促進給付)

早期に再就職すると、残りの基本手当日数に応じた手当が支給されます。早く再就職するほど支給率が上がり、基本手当の残日数が多い場合は70%、少ない場合は60%が支給されます。「早く働くほど得をする」仕組みになっているため、条件を満たす場合は積極的に活用したい制度です。

●教育訓練給付金

厚生労働大臣指定の講座を受講すると、受講費用の一部(最大70%)が支給されます。
資格取得やスキルアップを目指す方にとって、失業期間を“学びの時間”に変える強力な支援策です。

●就業促進定着手当

再就職手当を受給したあと、再就職先で6か月以上働き続け、かつ再就職後の賃金が離職前より低い場合に支給される手当です。
早期就職後の収入減を補う目的で設けられており、再就職の不安を和らげてくれる制度といえます。

失業給付を正しく理解し活用せよ

失業給付は、制度を正しく理解しているかどうかで受け取れる金額も、活用できる選択肢も大きく変わります。今回ご紹介した3つの鉄則は、どれも「知っているかどうか」で差がつくポイントばかりです。

・被保険者期間を正確に把握する
・働く意思があると認められる状態を維持する
・給付制限期間と受給期間を戦略的に使う

この3つを押さえておけば、失業給付を「ただ受け取るだけ」の制度ではなく、次のキャリアへ進むための力強いサポートに変えることができます。

失業は決して後ろ向きな出来事ではありません。これまでの働き方を見直し、新しいスキルを身につけ、より自分らしい働き方を選び直すための貴重な時間でもあります。制度を味方につけながら、焦らず、着実に、次のステップへ進んでいきましょう。

KIWI ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士

長年、金融機関に在籍していた経験を活かし、個人のキャリアプラン、ライフプランありきのお金の相談を得意とする。プライベートでは2児の母。地域の子どもたちに「おかねの役割」や「はたらく意義」を伝える職育アドバイザー活動を行っている。

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