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19/07/14

家計・ライフ

あなたの年金はいくら? 概算表で確認しよう!

あなたの年金はいくら? 概算表で確認しよう!

老後の生活を支える公的年金、あなたはいくらもらえるか知っていますか?
50歳以上で受給資格のある人は、年一回誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」に年金額が書いてあるので大まかな額はわかります。でも50歳未満の人はもらえる時点での年金額の記載がないので不安ですよね。

今回は50歳未満の人のために、年金額の計算の仕方をお教えすると共に、厚生年金額の概算表を作ったのでぜひ参考にして下さい。

国民(基礎)年金は単純計算

国民年金は、20歳から60歳までの40年間480ヶ月保険料を納めると満額支給となります。厚生年金や共済年金に加入していた期間、昭和61年4月以降のサラリーマンの妻など第3号被保険者期間も保険料を納めた期間となります。平成29年度の満額は、年間77万9300円です。

保険料を払わないといけないのに払っていない期間は「未納」期間となり、その期間分の年金はもらえません。 たとえば、480ヶ月の内2年間未納期間があれば、
77万9300円×(480-24)/480=74万334円(年間)
となります。



免除期間がある場合

免除申請によって、保険料の一部または全部が免除される免除期間がある人の計算式は、
77万9300円×(納付済月数+全額免除月数×4/8 + 4分の1納付月数×5/8 + 半額納付月数×6/8 + 4分の3納付月数×7/8)/480
となります。

たとえば480ヶ月のうち全額免除期間が2年間あり、それ以外は全額納付している場合、
77万9300円×{(480-24)+24×4/8}/480=75万9817円(年間)

同じ2年間保険料を払っていないとしても、免除申請をしているかいないかによって、年金額は2万円も変わります。免除申請の重要性が理解できますね。

厚生年金の年金額はいくら?

厚生年金額は、厚生(共済)年金被保険者期間の報酬の平均と、加入月数の合計を掛けたものになります。つまり、報酬が高く加入月数が長いほど厚生年金の額が高くなります。
また、20歳前や60歳以降の厚生(共済)年金被保険者期間は、65歳以降に支給される厚生年金額に、「差額加算」として反映されます。

平成15年3月までの厚生年金計算式

平成15年3月までは、賞与に厚生年金保険料はかからず、月々の給料のみ保険料の支払いとなっていました。

年金額の計算式は、
平均標準報酬月額×7.5/1000×平成15年3月までの被保険者月数×0.997
です。

たとえば、入社から平成15年3月までの被保険者月数が48か月、平均標準報酬月額が26万円の場合、
26万円×7.5/1000×48×0.997≒9万3000円(年間)
となります。

平成15年4月以降の厚生年金計算式

平成15年4月以降は総報酬制が導入されました。賞与にも厚生年金保険料がかかるようになり、それに伴って年金支給の乗率も変更になりました。

年金額の計算式は、
平均標準報酬額×5.769/1000×平成15年4月以降の被保険者月数×0.997
です。

たとえば、平成15年4月以降60歳までの被保険者月数が408ヶ月、平均標準報酬額47万円の場合、
47万円×5.769/1000×408×0.997≒110万3000円(年間)
となります。

概算表でチェック!

なんだか計算が大変ですね。概算表を作ったので、参考にしてください。

厚生年金概算表 平成15年3月まで

※図表内は横にスクロールすることができます

加入期間\平均月給 10万円 20万円 30万円 40万円 50万円 60万円
1年 1万円 2万円 3万円 4万円 5万円 5万円
5年 5万円 9万円 14万円 18万円 23万円 27万円
10年 9万円 18万円 27万円 36万円 45万円 54万円
15年 14万円 27万円 41万円 54万円 68万円 81万円
20年 18万円 36万円 54万円 72万円 90万円 108万円
25年 23万円 45万円 68万円 90万円 113万円 135万円
30年 27万円 54万円 81万円 108万円 135万円 162万円
35年 32万円 63万円 95万円 126万円 158万円 189万円
40年 36万円 72万円 108万円 144万円 180万円 216万円

厚生年金概算表 平成15年4月以降

※図表内は横にスクロールすることができます

加入期間\年収÷12 10万円 20万円 30万円 40万円 50万円 60万円
1年 1万円 1万円 2万円 3万円 3万円 4万円
5年 3万円 7万円 10万円 14万円 17万円 21万円
10年 7万円 14万円 21万円 28万円 35万円 42万円
15年 10万円 21万円 31万円 42万円 52万円 62万円
20年 14万円 28万円 42万円 55万円 69万円 83万円
25年 17万円 35万円 52万円 69万円 87万円 104万円
30年 21万円 42万円 62万円 83万円 104万円 125万円
35年 24万円 48万円 73万円 97万円 121万円 145万円
40年 28万円 55万円 83万円 111万円 138万円 166万円

© Money&You Inc.

被用者年金期間が20年以上あると加算がある

被用者年金期間とは、厚生年金と共済年金の被保険者期間をいい、被用者年金期間が20年(240ヶ月)以上あると、「加給年金」が加算される可能性があります。
被用者年金期間が20年以下の年下の配偶者がいる場合、受給者の被用者年金期間が239ヶ月と240ヶ月では、厚生年金額が年間39万円近く変わるので、退職日を決める前には自分の厚生(共済)年金被保険者期間の合計を正しく把握しておきましょう。


年金額は毎年変更となります。けれども、概算の年金額を知っていれば、セカンドライフプランがより具体的にイメージできて、備えも変わり今の暮らしも変わってきます。皆さんの、今後のライフスタイル向上のためにぜひ参考にしてください。

【確定拠出年金(iDeCo)専用】SBI証券

小野 みゆき 中高年女性のお金のホームドクター

社会保険労務士・CFP®・1級DCプランナー
企業で労務、健康・厚生年金保険手続き業務を経験した後、司法書士事務所で不動産・法人・相続登記業務を経験。生命保険・損害保険の代理店と保険会社を経て2014年にレディゴ社会保険労務士・FP事務所を開業。セミナー講師、執筆などを中心に活躍中。

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