17/04/10
婚姻費用とは? 別居時の安心を手に入れる方法
夫と離婚したい、できればその前に今すぐ別居したいと考えている方が踏みとどまる理由の一つにお金の問題があると思います。
そんな方の背中を少しでも押してくれるのが「婚姻費用」です。
婚姻費用がもらえることによって相当の安心感が生まれます。
ここでは、婚姻費用の意味、請求の仕方やその効果などをお伝えいたします。
聞き慣れないけど「婚姻費用」って何?
「養育費」はよく聞く言葉で、離婚後に子供の生活費や教育費としてもらう費用というのはみなさんよくご存知かと思います。
「婚姻費用」とは、婚姻期間中の生活費のことで、夫婦は婚姻費用を分担することが義務となっています。
例えば、夫より収入の少ない妻が子供を抱えて別居した場合に婚姻費用の分担請求をしたとすると、「子の養育費」に加えて「妻の生活費」として婚姻費用がもらえます。しかもその額は養育費よりもかなり高くなります。
別居したらまず婚姻費用を請求
夫婦で話し合って決めることが出来ればそれに越したことがありません。
しかし離婚を控えた夫婦にとってお金のことを話し合うのは難しいかもしれません。
その場合、婚姻費用の分担請求調停を申し立てることができます。
私の場合は、調停をすぐに申し立てられる状況にありませんでしたので、別居後早い時期に弁護士経由で請求してもらいました。
婚姻費用はもらえなかった期間の分を後から請求してももらえることは難しいようです。
請求した時からもらえるので、なるべく早い方がいいでしょう。
気になる毎月もらえる金額は?
夫婦の年収差によって月額で決められます。
基準になるのが、裁判所が作成している婚姻費用算定表 です。
収入及び子供の年齢と人数によって変わってきます。
例えば、夫の年収が450万円で3歳の子供が一人いる専業主婦の場合、月額8万円から10万円ほど。
夫の年収が600万円、妻の年収が200万円で小学生の子供が二人いる場合、月額10万円から12万円ほどになります。
このように、予めおおよそいくらくらいもらえるのかが分かっていると行動しやすいでしょう。
もらえる期間は、婚姻費用の請求をした時から離婚するまで、もしくは同居を再開した時までです。
離婚が成立すれば、夫は妻の生活費を払う必要がなくなり子供の分のみ、要するに養育費のみになります。
婚姻費用が離婚を加速させてくれる
前述の通り、婚姻費用は高いものなのです。
支払っている側としては離婚協議が長引くにつれて、「こんなに高い婚姻費用を払うくらいなら早く離婚して養育費だけを支払いたい」というようになるのです。
そのため離婚を早く成立することが出来るかもしれません。
知らないと請求せずに終わってしまうかもしれない婚姻費用。
別居から離婚成立までが長引くことになるかもしれないことも頭に入れて、必ず請求した方がいいでしょう。
【ハッピーな未来のための3カ条】
一、すぐに婚姻費用を請求しましょう!
二、賢く生活費と安心感を手に入れよう!
三、望む未来も手に入れよう!
次回は、別居後の健康保険証についてお伝えします。
【駐在マダム、モラハラ夫からの逃亡記】の連載記事
全バックナンバーはこちら
・#8「別居後に整える孤独な新生活」
・#9「夫と義父母からの連絡に怯える日々」
・#10「勇気を出して女性相談センターに電話をする」
・#11「離婚において弁護士を雇う3つのメリット」
・#12「婚姻費用とは? 別居時の安心を手に入れる方法」
【関連記事もチェック】
・離婚をするなら調停離婚! 調停を勧める3つの理由
・結婚・離婚・死別… 知っておきたい!人生の転機にかかわる法律知識
・円満離婚弁護士原口未緒が語る、モラハラ離婚のアドバイス!
・配偶者との離婚・死別で利用できる所得控除とは?
・女性社労士FPが教える! 離婚時の「年金分割制度」によくある勘違い・誤り
Key キー
孤独な海外生活の中、夫のモラハラに気がつき何とかしてこの状況を変えようと逃亡を計画。夫の留守中に置手紙をしてスーツケース3個とゴルフバックそして子供を抱えて日本に逃げ帰ってきました。現在、派遣で働きながら一人で子育てをしています。
ブログ「海外駐在マダムから築古アパート暮らしシングルマザーを選んだKeyのハッピー逃亡記」
この記事が気に入ったら
いいね!しよう