19/07/09
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)の6つのメリット 老後資金3000万円貯めるなら使わない手はない
「老後資金が2000万円足りなくなる」「2000万円どころではなく3000万円足りない」そんな報告が話題になりました。公的年金をもらっても、老後の生活費は毎月約5万円の赤字になる計算。きちんと老後資金を用意しておかないと、生活が立ちいかなくなる可能性があるのです。
その老後資金を用意するためにおすすめなのがiDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)。iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)には、老後資金を手厚くできるメリットがたくさんあるのです。いったいどんなものなのか、詳しく紹介したいと思います。
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)は自分で掛金を出して運用する年金
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)は、名前のとおり「年金」の制度の一種。国民年金や厚生年金といった公的年金に上乗せして用意できる年金です。
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)では、自分で決まった額のお金(掛金)を出して、投資先を決めて運用していきます。そして、原則60歳以降に受け取ることができます。
最初にお話ししたとおり、老後資金は公的年金だけではまかなえなくなってきています。iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)の制度は、国がみんなに老後資金を貯めてもらうために用意されたという側面もあります。ですから、メリットもたくさん用意されているのです。
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)の6つのメリットをまとめて解説!
では、iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)のメリットをまとめて紹介していきます。
●iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)のメリット1:掛金が全額所得控除できる
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)のもっとも大きなメリットは、税金を安くできる手段が複数あることです。
まず、iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)で積み立てた掛金は、年末調整や確定申告ですべて所得控除されるため、所得税や住民税が安くなります。
安くなる金額は、所得税率によって変わるのですが、たとえば所得税率が10%の人が月1万円(年12万円)の掛金を積み立てた場合、所得税1万2000円、住民税1万2000円、合わせて2万4000円もの税金を毎年減らせます。
●iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)のメリット2:運用益が非課税になる
通常、投資をして得られた利益には、約20%の税金がかかります。しかし、iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)で得られた利益には、税金が一切かかりません。
たとえば、投資で100万円儲かった場合、そこから約20%の税金が引かれてしまうので、実際に手にすることができるのは、約80万円となってしまいます。その点、iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)で儲かった100万円には税金がかかりませんので、100万円を丸ごと受け取れるのです。
●iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)のメリット3:受け取るときにも税金優遇
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)には受取時にも税金の優遇があります。受取方法には大きく「一時金としてまとめて受け取る」「年金形式で何年かにわたって受け取る」の2つがあり、両者を組み合わせることもできます。
一時金なら「退職所得控除」、年金形式なら「公的年金等控除」という控除が利用できます。これによって、所得税の金額を抑えられます。場合によってはゼロになることもあります。
●iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)のメリット4:運用する商品の手数料が安い
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)の掛金は、定期預金・保険・投資信託で運用します。このうち、お金を増やす商品は投資信託だけです。投資信託そのものはiDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)でなくても購入できるのですが、iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)で買ったほうが、手数料が安く設定されていることが多いのです。その分、有利に運用ができることになります。
●iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)のメリット5:貯めた資産を持ち運びできる
転職や退職などをしても、iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)で積み立てた資産は持ち運んで積み立てを続けることができます。たとえば転職先の会社が確定拠出年金(企業型確定拠出年金)を導入している場合、資産をそこに移すこともできます。
●iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)のメリット6:複利の効果が期待できる
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)で得られた利益は、再び運用に回されます。そのため、投資の元手は、徐々に大きくなっていくと考えられます。このように、利益が利益を生み出すこと(利息が利息を生み出すこと)を複利といいます。
すでにお話ししたとおり、iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)では利益に税金がかかりません。ですからその分、再び運用に回される金額は大きくなりますし、そこから得られる利益も大きくなると考えられます。しかも、60歳まで引き出せませんから、老後資金をより堅実に用意しやすいと考えられます。
まとめ
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)のように、毎年の税金を少なくしながら年金を用意できる制度は他にありません。老後資金準備の最強ツールだといっても過言ではないでしょう。
せっかく法律にのっとって税金を少なくしたり、より賢くお金を増やしたりする方法なのですから、利用しない手はありません。まだ始めていない方は、早めにスタートすることをおすすめします。
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)おすすめ金融機関3選
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)スタートにぴったりの金融機関をご紹介します。
● 楽天証券
・口座管理手数料が業界最安水準
・取扱商品が豊富で低コストのラインナップ。
・専門家による投資情報が充実している
・LINEトークを利用すると24時間いつでも問い合わせできる
● SBI証券
・口座管理手数料が業界最安水準
・取扱商品が豊富で低コストのラインナップ。
・口座管理画面がシンプルで使いやすい
・いくつかの質問に答えるとオススメ商品を提案してくれる「SBI- iDeCoロボ」を利用できる
● イオン銀行
・口座管理手数料が業界最安水準
・イオン内に店舗があるため、買い物ついでに立ち寄れる
・年中無休で夜21時まで営業(一部例外あり)のため、相談しやすい
・「イオン銀行Myステージ」のポイントが貯まり、普通預金金利がアップ
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畠山 憲一 Mocha編集長
1979年東京生まれ、埼玉育ち。大学卒業後、経済のことをまったく知らないままマネー本を扱う編集プロダクション・出版社に勤務。そこでゼロから学びつつ十余年にわたり書籍・ムック・雑誌記事などの作成に携わる。その経験を生かし、マネー初心者がわからないところ・つまずきやすいところをやさしく解説することを得意にしている。2018年より現職。ファイナンシャル・プランニング技能士2級。教員免許も保有。趣味はランニング。
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