19/07/06
クレジットカードの審査に落ちたのはなぜ? 審査に落ちる5つの理由
日銀「生活意識に関するアンケート調査」によると、クレジットカードは現金以外の決済手段として利用者が7割を占めるそうです。2019年10月に予定されている消費増税後のポイント還元の対象となっていることもあり、新規でクレジットカードの申し込みを検討している人もいるのではないでしょうか。
しかし、クレジットカードの申し込みには審査があり、その審査に通らないとクレジットカードを作ることはできません。「なぜか審査に落ちた!」という方のために、今回は審査に落ちてしまう理由と、そうならないための注意点について解説します。
クレジットカードの審査に落ちてしまうのはなぜ?
審査に落ちてしまっても、クレジットカード会社は理由を教えてくれません。少しでも審査に通りやすくするためには、審査の基準や落ちてしまう理由を確認し、自分自身の状況と照らし合わせてみる必要があります。
以下、クレジットカード会社が審査で重要視している基準を紹介します。ありがちなものもあれば、意外なものもあるかもしれません。ぜひチェックしてみてください。
●クレジットカードの審査に落ちる理由1:返済能力が少ないと判断される
クレジットカードを利用した際の代金は後払いです。その人が後日、代金をきちんと支払えるだけの能力があるのか見極める必要があります。そのため次のポイントから総合的に判断します。
・職業
継続的に収入を得られる能力がどの程度あるかを判断します。国家公務員や地方公務員など収入が安定している職業なのか、また会社員の場合、会社の規模はどの程度かといった基準で審査されます。会社の規模が大企業であれば、中小企業と比べて審査が有利になる傾向があります。また、雇用形態についても正社員であれば継続して収入が見込めるため、アルバイトや派遣社員と比較すると審査には通りやすくなる傾向にあります。
・収入
安定して継続的に収入が得られる職業かという基準に加え、カード会社により金額の基準は異なりますが、収入の額についても審査します。勤務先や雇用形態、勤続年数などからおよその年収額を想定し、審査の参考にします。
「収入が多い方が審査に通りやすいだろう」と、年収額を多く記入してもお見通しです。税金や健康保険料などが差し引かれる前の、正確な金額を記入しましょう。
・勤続年数
勤続年数は6か月未満など短期間の場合、安定的に継続して勤務し収入を得られる能力があるかどうかがわからないため、評価が下がる傾向があります。
・住まいの形態と居住年数・同居家族数
住まいが持ち家であることや、賃貸住宅でも居住年数が長いほど、きちんとお金を払ってくれるだろうとみなされ、クレジットカードの代金を最後まで支払ってくれるかどうかの判断基準に有利になる傾向があります。また、一人暮らしと比べ、同居する家族がいる場合はプラスの評価につながります。
●クレジットカードの審査に落ちる理由2:すでに借入をしている額が大きい
クレジットカードのリボ払いやキャッシング、消費者金融から借入をしている場合、収入や住まいの状況から見て返済額が自転車操業に近いと判断された場合、審査に落ちることがあります。このような場合は、現在借りているお金を返済し、借入残高を減らしたタイミングで新規のクレジットカードの申し込みをする方が審査には通りやすくなります。
●クレジットカードの審査に落ちる理由3:過去に金融事故を起こしている
審査に落ちてしまう理由として「ブラックリスト」に過去の返済遅延などネガティブな情報が登録されているから、といったことを聞いたことがあるのではないでしょうか。
クレジットカード、キャッシングや信販会社への支払いなど、返済が遅延したり、クレジットカードの強制解約や、返済不能に陥って債務整理をしたりしたときによくいわれます。正確にはブラックリストではなく「事故情報」や「異動情報」といった、その人の信用にマイナスとなる情報が信用情報機関に登録されます。
このような場合は、審査に落ちたからといってすぐに他社に申し込んでも無駄です。基準はカード会社により異なりますが、6か月から数年の期間をあけてから再度申し込みをすることをおすすめします。
●クレジットカードの審査に落ちる理由4:利用実績がない
これまで一度もクレジットカードを利用したことがないという人は、過去の金融事故なども一切ありませんし、一見審査が通りやすい印象を受けます。しかし実は意外にも、審査に通りにくくなってしまうのです。
なぜなら、過去にクレジットカードやローンで商品を購入したことのある人には「問題なく返済をしてきた」という実績がありますが、利用したことのない人はそうした実績がなく、信用がない状態になってしまうからです。「代金後払いの契約をしてもこの人は本当に返済してくれる人なのか?」と思われてしまうのです。
このような人は、スマートフォンやタブレットを分割払いで買ったり、自動車をローンで購入したりするなど、まずは実績を残して「信用」を作りましょう。
●クレジットカードの審査に落ちる理由5:申込書類に不備がある
たとえば申込書の住所が身分証明書類として提出した運転免許証などと住所が違う場合や、銀行の届出印が間違っている場合なども審査に通らない理由のひとつと考えられます。引越しがあった場合などは身分証明書の住所変更、届出印がどの印鑑なのかわからなくなってしまった場合は銀行で再登録するなど、手続きを行ってから申し込みを行うようにしましょう。
また、氏名や生年月日をうっかり書き間違えて上からなぞって書き直すなど、修正の形跡がある場合もNG。新たに申込用紙を取り寄せて書き直すようにしましょう。
まとめ
キャッシュレス決済がさらに進むことで、各社のサービス内容も充実し、今後新たにクレジットカードの申し込みを検討する人が増えることでしょう。
すでにクレジットカードを何枚か持っている人でも、新たに申し込む場合、今の状況次第では審査に通らないケースもありますので、改めて審査に通るための必要な基準をチェックした上で申し込みをするといいでしょう。
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田中 友加 「自分らしい生き方」を応援!お金のパーソナルトレーナー
自動車販売業に従事した後、税理法人にて経営コンサルティング業へ。その後、IT関連会社を設立、取締役に就任。2016年にFP資格を取得、「FPリファイン」を創業。並行して独立系FP事務所にて、家計改善を中心とした幅広い相談業務を2年間経験。「実現しやすく・分かりやすく」をモットーに、賢い資産形成のサポートを活動中。日商簿記1級。
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