18/12/25
40代が入った方がよい保険、入るべきではない保険
40代というのは仕事も安定してきて、お給料も増えてくるのではありませんか。それに伴い、教育費、住宅ローンなどの大きな支出もどんどん増えいきます。その分リスクが大きくなるのです。
リスクに対する備えというのは万全でしょうか?
「たぶん、大丈夫?」などと根拠のない答えでは不安ですね。どのくらいの確率でリスクがあるのか? そして、そんな事態になったときの損失はどのくらいなのか? を考えてみましょう。
損失の大きなものに対しては、保険を利用するのがいちばんです。
40代は、どんなリスクに対処すればいいのか一緒に考えて行きましょう。
40歳の死亡率は0.06%!小さな子どものいる家庭は死亡保険は必要
厚生労働省の簡易生命表(平成28年)を見ると、40歳の1000人あたりの死亡率は男性0.98、女性は0.60です。この数字は1000人の40歳男性の人がいたら、1年間で999人が生存していて1人が死亡するという数字です。
この死亡率を高いと受け取るか?低いと受け取るか? それぞれ違うと思います。
では、死亡したときのリスクについて考えてみましょう。
死亡しても経済的に困る人がいなければ、保険は必要がありません。
しかし、結婚をしていて小さな子どもがいる場合には、家族にとって大きなリスクになります。
子どもの教育費・生活費など一人当たりだいたい2000万円ぐらい必要です。しかし、大黒柱を失っては、その金額をすぐに用意するというのは、なかなか難しいのではありませんか。
そのようなときに定期保険や収入保障保険を利用すれば、少ない金額で大きな保障を得ることができます。
小さな子どものいる家庭にとって、死亡保険は必須の保障かも知れませんね。
40代の入院する確率は0.3%!医療保険は不要!
また、40代の人は、どのくらいの確率で病気やケガで入院をしているのでしょうか?
厚生労働省の「平成26年患者調査」を見ましょう。
10万人に対して、40〜44歳は、男性351人、女性は308人。45〜49歳は、男性480人、女性374人です。パーセントに直すと、40代の男性は、0.35〜0.48%、女性は0.30〜0.37%です。
しかし、入院は、それほど心配することはないでしょう。
「なぜ、入院すると治療費がかかるのでは?」と心配をする人も多いと思います。
ところが、それほど心配する必要はありません。健康保険がありますから、自己負担は3割ですし、高額療養費がありますから、大きな心配はないのです。ある程度の貯蓄があれば対処できます。
よって、医療保険は不要です。
40代のがんの罹患率は3%!がん保険は生活費の補填としてはあり
では、がんはどうでしょうか?
国立がん研究センターによる年齢別に罹患率を見てみましょう。
40歳から10年後までにがんと診断される確率は、男性が1%、女性が3%です。40歳から20年後までは、男性が7%、女性が9%です。女性の方が確率は高くなるので注意が必要です。
がんは、高額な治療費がかかるというイメージがありますが、ほかの病気と同じで高額療養費が使えるので、それほど大きな自己負担にはなりません。先進医療などを選択した場合は高額になりますが、多くの場合は、健康保険内での治療です。
では、がん保険は必要度が低いのかというとそんなことはありません。がん治療で仕事ができなくなり、休職をしたり、場合によっては仕事を辞める場合もあります。そうなってしまうと生活費に影響が出ます。ですから、がん保険は治療費のためと言うよりも、生活費のために必要だと言えます。
仕事ができなくなると大きなリスクになるので、がん保険で備えるというのも検討してみましょう。
40代で住宅ローンなどの大きな負債を抱えている人は就業不能保険が必要
40代になると子育てと同じく、住宅を購入している方もいらっしゃるのではありませんか。
住宅ローンは、団体生命保険もあわせて契約をしているはずです。死亡したときは、住宅ローンは完済したことになります。しかし、死亡ではなく病気やケガなどで働けなくなったときが困ります。
こんな時に役に立つのが就業不能保険です。
就業不能保険とは、働けない状態が60日または180日続いた場合に保険金を受け取ることができます。
会社員の場合は、傷病手当があるのである程度の余裕ができますが、フリーランスの人は、就業不能保険を検討してみてはいかがでしょうか。
入ってもよい保険は、割安な保険料で大きな保障を得るのが基本
40代というのは、子育て、住宅ローンなどの支出が多くなり、もしその収入がなくなったときには、大きなリスクになるのです。
そんな大きなリスクに備えるのが、保険の役割です。支出の多い時期でもありますし、少額で大きな保障が得られる掛け捨ての保険を利用しましょう。
かといって、保険商品は多くあって複雑です。
ここで述べた条件にあう保険を簡単に見つける方法として、保険のロボアドバイザー「ドーナツ」を使ってみるのもひとつの手です。
保険のロボアドのイメージ画像
7つの質問で、自分に必要な保険を見つけることができます。またこのロボアドバイザーの特徴は、何が何でも保険を勧めると言うのではなく、必要でない保険は、「必要ありません」というアドバイスを得ることもできるのです。
一度試してみてはいかがでしょうか。
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長尾 義弘 NEO企画代表
ファイナンシャル・プランナー、AFP、日本年金学会会員。徳島県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務。1997年にNEO企画を設立。出版プロデューサーとして数々のベストセラーを生み出す。新聞・雑誌・Webなどで「お金」をテーマに幅広く執筆。著書に『コワ~い保険の話』(宝島社)、『こんな保険には入るな!』(廣済堂出版)『お金に困らなくなる黄金の法則』『最新版 保険はこの5つから選びなさい』『老後資金は貯めるな!』(河出書房新社)、『保険ぎらいは本当は正しい』(SBクリエイティブ)。監修には年度版シリーズ『よい保険・悪い保険』など多数。
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