20/05/31
実は意味のない節約術5選
お金を大切に使うため、節約を考えない人はいないでしょう。ウェブやテレビ、雑誌などで節約方法をチェックし、実践している人も多いと思います。しかし、節約だと思って頑張っていたことが、実は意味のない節約になってしまっていることもあります。
今回は、意味のない節約術についてお伝えします。
光熱・水道代の節約は、日々の努力が報われにくい
電気・ガス・水道は毎日使うものだけに、少しずつでも節約すれば効果はしっかり出るものです。
しかし、待機電力を気にして使っていない家電のコンセントをいちいち抜いたり、水道代の節約と思ってシャワーではなく掛け湯をしたりするのは、面倒でストレスがたまる上に、効果はそれほど大きくありません。
また、エアコンや照明は、スイッチの入切を頻繁にすると、かえって損になることも。エアコンは、つけた時の消費電力が大きいので、30分くらいの外出ならあえて消さないでおくほうが節約になります。
光熱・水道代の節約は、毎日気を付けなくてもいい方法にしましょう。
電気代の節約には、省エネ家電に買換えることをおススメします。10年以上使っているエアコンや冷蔵庫などがあれば、環境省のウェブサイト「しんきゅうさん」で買い替えた時の電気代や排出二酸化炭素量を比較してみましょう。
家電を買い替えると、購入費用こそかかりますが、毎月の電気代が節約できればトータルではおトクです。
水道代の節約には、水圧をキープしつつ節水ができるシャワーヘッドに変えるだけで、年間5000円前後はストレスフリーで節約ができます。シャワーヘッドは3000円程度で買えるので、1年で元がとれます。
食費の節約は、まとめ買いより使い切り
食費の節約として、まとめ買いをする人も多いでしょう。
しかし、せっかくチラシで安い食材をチェックしてから買物に行っても、自動車で行ったらガソリン代がかかります。ガソリン代を加味したら、決して安い買物ではありません。
しかも、「〇〇円以上お買い上げで駐車代が無料」などという売り文句につられて買いすぎてしまったら、まとめ買いでおトクのつもりが、逆に損をしてしまいます。
まとめ買いで安くても、使い切れなければかえって損。お肉や魚は冷凍しておくこともできますが、野菜や果物などはそのままいたんでしまうことも。
缶詰やレトルト食品は日もちがしますが、それでも賞味期限はあります。腐らないから大丈夫、と思って放置していた缶詰の賞味期限が1年前、なんていうこともありますから、買いすぎには注意しましょう。
しかし、災害時のことなどを考えると、ある程度のストックは確保しておきたいですね。缶詰、レトルト食品のほか、野菜や海藻の乾物、ドライフルーツ、ナッツ、乾麺など、常温保存できる食品は賞味期限を管理しながら一定のストックを持っておくと安心です。
いざという時にお店で品薄になり、高値で買わざるを得ないのは避けたいものです。
クレジットカードのポイントは、使えなければ意味が無い!
支払いに使うと、独自のポイントがたまるクレジットカードは今や常識。そのため、クレジットカードで公共料金や、通信費、保険料など、定期的にかかる費用を払うことにしておけば、口座引き落としよりポイントがたまる分だけおトクです。
せっかくなら還元率の大きなカードを利用して、たくさんポイントをためたいものですが、ポイントは利用価値がなければ無意味です。ポイントを電子マネーにできる、ビックカメラSuicaカード(Suica)や、セブンカード(nanaco)など、自分がよく使う電子マネーにチャージできるカードは利用価値大。デパートやショッピングセンターの提携カードなら、商品券に換えられるものもあるでしょう。
しかし、ポイントがたまるからと言って、使いすぎてしまうようでは本末転倒です。ポイントは、使った結果たまるもの。使う目的ではありませんので気をつけましょう。
美容費節約のクーポン利用もほどほどに
ヘアサロンやコスメなどの美容費は、きれいにはなりたいけれど、あまり高いのも困る、なかなか頭の痛い問題です。
そこで多くの人が利用しているのが、クーポンサイトです。リピーターさん向けクーポンもありますが、初回限定のクーポンはかなりお安くなっているのが特徴です。
お店としては、初回料金をオトクにして、まずは来店して利用してもらうことが第一の目的でしょう。利用してみて気に入れば、リピーターさんになってくれるというわけです。
しかし、初回限定クーポンをいつも使い、ヘアサロンを渡り歩く人もいます。確かに安く髪を切ってもらうことはできますが、自分の好みや生活習慣などを知った上でヘアスタイルを提案してもらうことは難しいでしょう。本当に自分に合ったヘアスタイルだと、身支度の手間や時間が少なくてすみ、ヘアケア製品をいくつも買わなくてもよくなります。
クーポンを使いつつも、お気に入りのヘアサロンを見つけたらその後は通い続けたほうが、結局はおトクになるでしょう。
また、クーポンサイトなどでは、ヘアサロンの他にもエステサロンや美容医療のクリニックも紹介されていることが多いようです。
どちらも身体に直接影響を及ぼすもので、決して費用面だけで選んでよいものではありません。特に美容医療は、「今だけ〇%オフ」とか、「相談した人に〇〇プレゼント」、「〇〇治療し放題」などの表記は掲載すべきではないとされています(「医療機関ホームページガイドライン」より)。
費用以外にも目を光らせ、最適な判断をしてください。
交際費は節約しすぎるとかえって損
コロナ禍以降、飲み会や食事会はオンラインでする人が増えています。飲み物や食べ物は自分の分だけ用意すればいいので、節約しようと思えばかなり支出をおさえることができるでしょう。
実際、緊急事態宣言が発令されてからは、飲食店で販売されることが多いビールの売り上げは落ち、発泡酒や第三のビールを買う人が多いようです。
交際費としての飲み会や食事代の会費は、オンライン開催が増えて節約しやすくなりました。
しかし、冠婚葬祭をはじめ出産、進学、就職などの人生の節目には、あまり節約するのはオススメできません。
人生の節目は、お祝いを差し上げる側にとっては多く感じますが、本人にとってはそう何度もあることではありません。そんなタイミングで節約が見え透いてしまうと、こちらの信用が揺らいでしまうことにもなりかねないからです。
信用はお金では買えません。交際費の節約しすぎは控えましょう。
支出を節約するなら、好みの品物をプレゼントするなど、費用以外の価値を感じてもらえる方法にするのも一案です。
まとめ
節約だと思って頑張っても、無意味だとトクにならない上に頑張り損。本当にやるだけの価値がある節約か、よく考えてから始めましょう。
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タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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