19/09/17
その節約意味ある? 実は無駄かもしれない節約4選
限られた収入のなかから生活費を出して貯蓄もして、たまには楽しみのための支出もしたい、となれば生活費の節約は必要不可欠です。
しかし、節約だと思って頑張っていたことが、実はそれほど効果が大きくないとしたらガッカリですね。
今回は、毎日の暮らしに欠かせない電気の節約についてお伝えします。
無駄かもしれない節約4選①:照明のこまめなオンオフは無駄?
部屋の照明は、こまめにオンオフをしたほうがいいと言われていますが、実際にはどのくらいの節約になっているのでしょうか。
60ワットの照明を1時間使った場合、電気料金の単価を25円(1kWh)とすると電気料金は約1.5円です。意外と少ないと感じるでしょうか。
しかし、大した節約にはなっていない、と思った人は要注意です。
たしかに1時間つけっぱなしにしても1.5円しかかかりません。しかし、電気は毎日使うもの。部屋、玄関、トイレ、キッチンなど照明器具は家じゅうにあります。
それらをつけっぱなしにしていたら、電気代がどんどん無駄に膨らんでしまいます。やはり、その場を離れる時には照明のスイッチをオフにすることを忘れないようにしましょう。
また、照明で気を付けたいのは「オンにしたままの寝落ち」ではないでしょうか。照明をつけたまま寝てしまうと、電気代も痛いですが、疲れがとれないのも困ります。
これにはタイマー機能が便利。一定時間で自動的に消えるようにしておけば、付けっぱなしも防げます。照明のオンオフのタイマー機能付きのリモコンは別売りもされていますし、コンセントとプラグの間にセットするタイプのものもあります。
無駄かもしれない節約4選②:冷蔵庫の中のものを減らすのは無駄?
冷蔵庫は、家庭の電気代で大きな割合をしめています。そのため、冷蔵庫の節電はしっかり対策をしておきたいものです。
冷蔵庫にものを詰め込みすぎると、庫内の冷気の循環が悪くなり、冷やすための電気が余計にかかってしまいます。そのため、冷蔵庫内のものは、減らした方が節約になります。
しかも、詰め込み過ぎると取り出すのに手間取って、ドアを開ける時間が長引きます。すると庫内の温度があがるので、それをまた冷やすのに電気がかかり…と悪循環。
さらに奥のほうで賞味期限切れのものや、いたんだ野菜などがあれば、ムダなものまで冷やしていることに。やはり冷蔵庫の中のものは減らした方がよいようです。
しかし、実はそれだけでは不十分。中に入れているものや季節によって、設定温度の調整もこまめにするようにしましょう。
冷蔵室は約3~5℃、野菜室は約6~7℃、冷凍室は約-15~-18℃が適温です。秋冬のシーズンには、温度調整機能は高から低に変えても温度が保ちやすいため、節約につながるでしょう。
無駄かもしれない節約4選③:冷房の代わりにドライを使うのは無駄?
エアコンは、冷蔵庫の次に電気代のかかる家電です。冷房の場合、設定温度を上げることで節電効果も上がります。
よく聞かれるのが、ドライモードのほうが節約になるという意見です。冷房よりもさらに節約になるでしょうか。
これは、ドライモードの種類によります。
ドライ=除湿には、「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2種類があります。
除湿では、空気を冷やすことで出てきた水滴を外に出して湿度を下げます。このとき、冷やした空気をそのまま部屋に戻す方法が「弱冷房除湿」です。
一方、「再熱除湿」は、冷やした空気を再度温めなおして部屋に戻す方法です。
実は、電気代がかかるのは、弱冷房除湿<冷房<再熱除湿、の順番です。再熱除湿の場合は、温めなおす分冷房よりも余計に電気を使ってしまうのです。
ドライの種類は、ウェブなどで取り扱い説明書を確認すればすぐにわかります。チェックをして、節約のつもりがかえって高くついていた、ということのないようにしたいですね。
無駄かもしれない節約4選④:暖房の代わりに電気ストーブを使うのは無駄?
では、暖房の場合はどうでしょうか。
電気ストーブは手軽に使えてすぐに暖かくなる点が便利ですが、ずっとつけていると電気代がかさみます。
エアコンの暖房は部屋全体を温めるので、暖かくなるまで時間がかかります。しかし、いったん暖かくなれば、あとは省エネモードで運転すれば節約になります。
つまり、暖房器具はそれぞれの強みをいかして使い分けることが節約のポイント。すぐに暖かくなる電気ストーブは、帰宅してすぐ着替える時などスポット的に使い、部屋の適温をキープするのはエアコンの省エネ運転に任せましょう。
そのうえで、暖房効率をあげる工夫をすればさらに節約になります。
カーテンを厚手のものにすると、窓の隙間風で部屋が冷えるのを防ぎますし、スリッパもボアのものにすると足元が冷えにくくなります。身体を温める、ジンジャーティもいいでしょう。
節約は大切ですが、暮らしが不便になるのは困ります。節約しつつも快適に暮らせるようにしたいですね。
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タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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