16/04/08
難しい話一切なし!日本一、わかりやすい保険の選び方を教えます。
保険というのは、金融商品の一種です。内容も複雑で難しいです。
商品の種類も豊富にあり、そのなかから「自分に合った保険」を見つけ出そうというのは、並大抵の作業ではありません。なにしろ、選択肢は無数にあるのですから。途中で嫌気がさして、「もうどれでもいいや」と投げだす人もいるでしょう。他人に勧められるまま保険に入ってしまうケースが多いことにもうなずけます。
保険のランキング本の監修をしていて気づいたことは!
私なりに、選択の目安が提案できればと思い、『よい保険・悪い保険』(宝島社)という年度版のシリーズの監修に携わってきました。この本は、ファイナンシャルプランナーの方々のアンケートをもとに、保険商品をランキングしているムックです。
こうした活動も6年目を迎え、感じたことがあります。
毎年同じような顔ぶれがランキングの上位を占めています。そこから、「よい保険というのは、じつはほんの少しだけではないか」ということに気がついたのです。
そこで、よい保険の条件は何か、というポイントを洗いだし、その条件にズバリ当てはまる保険商品を調べていったのです。すると残ったのは、たった5つの保険商品だけ。
いろいろな家庭があります。年収・家族構成・住んでいる場所など、100人いれば100通りのライフスタイルがあります。保険も、そのライフスタイルに合わせて考えるべき商品だというのが定説です。しかし、この5つの保険商品をうまく組み合わせることで、ほとんどの家庭に当てはめることができるのです。
それを1冊の本にまとめてみました。
それが、『保険はこの5つから選びなさい』(河出書房新社)です。
この本では、「よい保険の条件は何か」を詳しく解説して、実際にそれに当てはまる保険の「会社名と具体的な商品名」を紹介しました。また、その5つの保険商品のうち、どれとどれを、どう組み合わせていけばいいのかも例示しています。
いずれも月額保険料の合計額を1万円以下で考えていますので、もうムダな保険料は払わなくても大丈夫です。
保険を「お守り」「安心」と考えるのは間違い!
そもそも、生命保険は万が一のときの経済的損失をお金で補うものです。すべての保険は、このひと言につきます。
つまり、困ったときのためにお金という解決策を用意しておくのが、保険の基本的な考え方なのです。
ところが、日本人は「安心」や「お守り」といった感情で、保険をとらえてしまいがちです。保険商品のネーミングも、そんな心情をくすぐるものが多いですね。
はっきりいって、これは勘違いです。
冷静に経済合理性で考えていくと、必要な保険が見えてきます。本書では合理的な保険を中心に考え、オススメの保険を取り上げました。
もちろん、メンタルな面を完全に否定しているわけではありません。ときには「お守り」が必要なこともあります。
でも、経済的にはそこで損をしているということだけは忘れないでください。
合理的に考えていけば、必要な保障は確保しつつ、家計の負担を軽くすることも可能になってくるのです。
シンプルに考えると必要な保険がわかってくる!
人生の中では、いろいろな心配ごとがあります。
「子どもの成績が心配」という問題には、保険はまったく役に立ちませんが、「お金に関する悩み」であれば効力を発揮します。
たとえば「交通事故にあった」「がんになった」「入院が長期にわたった場合」「家族を残して亡くなった」などでは、金銭的な問題が発生します。保険は、それらを解決してくれる味方になるのです。かといって、すべての心配ごとに保険をかけるのはナンセンスです。そんなことをしていたら、いくらお金があっても足りません。
保険料の支払いで家計が圧迫されて、苦しい生活を続けては本末転倒でしょう。
まずは、本当に必要な保険は何か、それだけを見極めることが肝心です。
保険の本来の姿とは、滅多に起こらないが、もし起こった時には、経済的損失の大きなものに対応するのが保険です。
具体的にいえば「小さい子どもを残して亡くなった場合」などが、それに当たります。
残された家族の生活費、子どもの教育費など、将来にわたって数千万円のお金が必要になってきます。たとえ共働きであったとしても、1人分の収入が減った痛手は、けっして小さくないはずです。こういうときこそ、保険の出番だと言えます。
損失が大きく、まったく対処しきれないようなリスクに対しては、死亡保険を使ってみましょう。
医療保険について考えてみると、頻繁には起こらないけれど、たまに起きるかもしれず、また、損失は中程度のリスクです。ちょっとした入院などが、これに当てはまりますね。
日本は健康保険制度が充実しているので、手術や短期間の入院には、それほどお金がかかるわけではありません。20万円ぐらいの蓄えがあれば、たいていはまかなえると思っていただいても結構です。
この程度の金額であれば、貯蓄でなんとかフォローできるのではありませんか。したがって、わざわざ医療保険に頼る必要はないのです。
つまり、ある程度の経済的損失ならば自分自身で耐えられるように、貯蓄をしておくことも大切です。
基本的に貯蓄が十分あれば、保険は必要ありません。
保険をシンプルに考えていくと、本当に必要な保険というのはかなり絞られてきます。
そういった意味で、現在発売されている保険の中で、これはいいというものだけ5つ選んでみました。
この5つの組み合わせで考えると、保険は簡単に選べると思います。
詳しくは、本書をご参考にしてください。
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長尾 義弘 NEO企画代表
ファイナンシャル・プランナー、AFP、日本年金学会会員。徳島県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務。1997年にNEO企画を設立。出版プロデューサーとして数々のベストセラーを生み出す。新聞・雑誌・Webなどで「お金」をテーマに幅広く執筆。著書に『コワ~い保険の話』(宝島社)、『こんな保険には入るな!』(廣済堂出版)『お金に困らなくなる黄金の法則』『最新版 保険はこの5つから選びなさい』『老後資金は貯めるな!』(河出書房新社)、『保険ぎらいは本当は正しい』(SBクリエイティブ)。監修には年度版シリーズ『よい保険・悪い保険』など多数。
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