18/02/16
住宅ローン控除の確定申告で初心者がつまずく2つのポイント
住宅ローンを利用するときにはたくさんの事務手続きがありますが、住宅ローン控除の手続きもその一つです。住宅ローン自体の手続きは銀行が進めてくれますが、住宅ローン控除の手続きは自分で行わなくてはなりません。特に、初年度は確定申告が必要となります。
会社員・公務員の方は確定申告をしたことがない方も多く、不安な方も多いのではないでしょうか。
今回は、住宅ローン控除の確定申告でつまずくポイントをご紹介します。
準備する書類が多いので、その準備に時間と手間がかかる
最初に行わなくてはいけないのが書類集めです。確定申告には期限があるので、早めに書類をそろえておく必要があります。
年末残高証明書は銀行から秋ごろに送られてきますが、無くしてしまった場合は再発行が可能です。ただし、確定申告の時期は銀行への年末残高証明書の問い合わせが多く発行に時間がかかりますので特に早めに準備しましょう。
また、登記簿謄本は基本的には自宅の売買時に渡されますが、土地と建物の契約を分けて行い、土地の登記を旧住所で行っている場合、建物完成時に土地の登記の住所変更を行う必要があります。何か手続きがある場合は売買時に受け取れない場合がありますので法務局に行き、謄本を準備しなくてはなりません。
それぞれの事情により、優良住宅の場合などさらに必要な書類がある場合もありますので、早めに書類の準備を始めましょう。
申告書はどこに何を書けばよいのか難しい
確定申告書類がわかりづらいのは、初心者には大きなハードルでしょう。以下、つまづきポイントを解説します。
●「住宅借入金等特別控除額計算明細書」のポイント
家屋等に関わる事項は、必ず謄本を確認し正確に記入しましょう。
特にわかりづらい点は「自分の持ち分」についての記入欄です。
1人でローンを組み、持ち分も1人の場合は取得価格の全額を記入しますが、夫婦2人で持ち分を持っている場合は自分の持ち分だけを記入します。
●「確定申告書」のポイント
確定申告書Aの書類に悩む方が多いのではないでしょうか。
確定申告書Aは「自分の収入」に関して記入する書類です。
図に合わせて説明すると、①、②、③、⑥は、源泉徴収票に記載されている「支払金額」「給与所得控除後の金額」「所得控除の合計額」「源泉徴収税額」を確認しながら記入していきます。
④は、「所得金額」から「所得から差し引かれる金額」を引き算して算出した金額を、⑤は、「住宅借入金等特別控除額計算明細書」の金額を記入します。
図表:国税庁ホームページの図を元に筆者作成
まとめ
確定申告は、普段使用しない書類や、色々な場所に依頼しなければならない書類もあり準備に時間がかかります。慣れない作業が多いと思うので早めに準備し、期間内にゆとりをもってできるようにしましょう。
【関連記事もチェック】
・初めての人必見!住宅ローン初年度の確定申告の仕方まとめ
・住宅ローン控除をフルに活用するために覚えておきたい4つのポイント
・今さら聞けない!年末調整と確定申告の違い
田中 麻依 ファイナンシャルプランナー
学習院大学経済学部卒業後、銀行にて住宅ローンや無担保ローン等、個人のローン取次業務に5年間従事。現在は、別会社にて勤務しながら、これまでの経験・知識を活かし、個人として活動中。FP技能士2級、日商簿記2級、証券外務員1種。趣味は、フルート、セルフネイル、旅行。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう