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24/10/08

家計・ライフ

2025年4月から失業給付の給付制限が【1カ月】に短縮されるのは本当か

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自己都合で会社を退職した場合でも、条件を満たしていれば失業給付が受けられます。2025年4月からは、失業給付がもらえるまでの期間が短くなります。これから転職を考えている人は、退職のタイミングにも気を付けておくとよいでしょう。今回は、失業給付の給付制限期間の短縮について説明します。

雇用保険法改正で転職しやすい状況に

会社を辞めた後、再就職するまでの間には、雇用保険から失業給付(基本手当)がもらえます。いわゆる失業保険です。失業給付は、失業した人が安定した生活を維持しながら再就職活動を行うために支給されるお金です。退職前の賃金日額から算出した基本手当日額が所定の日数分支給される仕組みになっています。

もらったことがある人はわかると思いますが、失業給付は退職後すぐには支給されません。もらえるまでに時間がかかってしまいます。
失業給付には、7日間の待期期間が設けられています。求職の申込をした日(受給資格決定日)から7日経過するまで失業給付は支給されません。さらに、会社に不満があるなどの理由での退職(自己都合退職)の場合には、待期期間の後に給付制限期間もあります。

自己都合退職の場合の給付制限期間は、以前は3カ月でしたが、2020年10月に2カ月に短縮されました。そして2025年4月からは、1カ月に短縮される予定です。

給付制限期間は、安易な離職を防止するために設けられているものです。しかし、給付制限期間があることで、退職後の生活が心配になり、転職に後ろ向きになってしまうこともあります。今回の改正では、労働者がより安心して再就職活動を進められるよう、現行の給付制限期間が見直されることになったのです。給付制限期間が短くなれば、これまでよりも転職しやすい状況になるでしょう。

頻繁な退職は給付制限延長、教育訓練受講で制限なしに

新制度では自己都合退職の場合の給付制限期間は原則2カ月となります。ただし、例外的に給付制限期間が延長される場合や、給付制限期間なしになる場合もあります。

5年間に3回以上の正当な理由のない自己都合退職の場合には、給付制限期間が3カ月に延長されます。短期間に何度も転職すると、失業給付がもらいにくくなってしまいます。

また、離職期間中や離職日前1年以内に雇用保険の教育訓練給付の対象となる教育訓練を受けた場合には、給付制限が解除される仕組みが設けられます。安定した仕事に就けるよう学び直しを行った人には、支援が強化されることになります。

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失業給付はどれくらいもらえる?

失業給付の1日あたりの金額(基本手当日額)は、賃金日額(離職日前6カ月に支払われた賃金の合計を180で割った金額)の約50~80%(60歳~64歳については45~80%)で、賃金が低いほど高い割合となっています。なお、基本手当日額には年齢区分ごとに上限が設けられています。

<基本手当日額>

厚生労働省のリーフレットより

給付日数は離職の理由、雇用保険の被保険者であった期間、年齢によって異なります。自己都合退職の場合には90~150日です。自己都合退職の場合には、年齢に関係なく、次のようになっています。

<自己都合退職の場合の失業給付の給付日数>

筆者作成

たとえば、50歳で賃金日額1万円、雇用保険の被保険者の期間が20年以上の人の場合、基本手当日額6102円×給付日数150日=91万5300円です。

基本手当の受給資格があるのは65歳未満で、自己都合退職の場合には原則として離職の日以前2年間に被保険者期間が通算して12カ月以上あることが必要です。

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計画的な転職でキャリアアップを目指そう

2025年4月以降、会社を自己都合で退職したときに、失業給付が1カ月早くもらえるようになります。教育訓練を受講することで、給付制限なしで失業給付をもらうことも可能です。給付制限の緩和により、キャリアアップのための転職もしやすくなります。失業給付も活かせるよう、計画的に転職活動を進めるようにしましょう。

森本 由紀 ファイナンシャルプランナー(AFP)・行政書士・離婚カウンセラー

Yurako Office(行政書士ゆらこ事務所)代表。法律事務所でパラリーガルとして経験を積んだ後、2012年に独立。メイン業務の離婚カウンセリングでは、自らの離婚・シングルマザー経験を活かし、離婚してもお金に困らないマインド作りや生活設計のアドバイスに力を入れている。

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