22/05/25
【2022年版】ずば抜けて高収入の職業は? 職業別の平均年収ランキング
いつの時代も誰もが関心があるのはお金のニュースです。自分の給料だけでなく、他人の給料がいくらなのか気になる方も多いのではないでしょうか。今回は厚生労働省の統計より、年収の高い職業のトップ10を紹介します。
もっとも年収の高い職業は?
みなさんの年収は従事する職業の平均年収によって大きく異なります。ではもっとも年収が高いのはどんな職業なのでしょうか?厚生労働省が毎年発表している賃金構造基本統計調査のデータをもとに、年収が高い職業トップ10を見ていきましょう。
●業種別年収ランキングトップ10(2021年度・2020年度)
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(2021年)より筆者作成
このランキングは、賃金構造基本統計調査の「きまって支給する現金給与額」を12倍し、「年間賞与その他特別給与額」を加えたものを「年収」として作成したものです。
2021年度でもっとも年収が高かった職業は、医師でした。2020年度の調査では2位でしたが、今回の調査では1位となりました。
医師のきまって支給する現金給与額は105万400円、年間賞与その他特別給与額は117万8100円、年収は1378万2900円です。やはり医師は患者の命を預かる職業ですし、高度で専門的な知識や経験が求められます。そのため、年収が高くなる傾向があります。
次に年収が高かったのは航空機操縦士(パイロット)です。きまって支給する現金給与額は81万7800円、年間賞与その他特別給与額は90万8900円、年収は1072万2500円でした。航空機操縦士も多くの人の命や荷物を預かるため、責任の重い仕事です。さらに、高度な技術や判断能力に加えて、体調管理も求められます。今回紹介するランキングの中で、もっとも人数(労働者数)が少ないのも航空機操縦士です。
3番目に年収が高かったのは大学教授です。きまって支給する現金給与額は65万5700円、年間賞与その他特別給与額は285万2400円、年収は1072万800円と、パイロットとわずかな差になっています。専門分野の研究活動や学生への指導を行う大学教授。実験や実習はもちろん、論文の作成方法などの指導を行ったり、学会などで研究の成果を発表したりする必要があります。
また、学部長などになれば大学の運営に関わるケースもあります。講演会やテレビなどの出演など、大学外から収入を得られる機会もあるでしょう。有名な大学の教授となれば、さらに年収が上がります。
●航空機操縦士は年収が約350万円減少
改めてランキングを見てみると、前回トップだった航空機操縦士は年収が約350万円も減少していることがわかります。これはおそらく新型コロナウイルスの影響で飛行機の運行自体が取りやめになったことが大きいと考えられます。また、高等学校教員や公認会計士・税理士などは10位圏外にダウンしてしまいました。一方で、大学教授や法務従事者など、年収が増加した職業もあります。「研究者」や「著述家、記者、編集者」などは新たに10位以内にランクインしています。
●上位3職種の年収には男女差も
上位3職種の年収を男女別に比較してみましょう。
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(2021年)より筆者作成
医師、大学教授、航空機操縦士のいずれも、男性の方が年収は高い傾向にあります。特に航空機操縦士の年収には大きなさがありますが、男性の航空機操縦士の平均年齢が41.9歳、勤続年数は11.7年になっているのに対し、女性の航空機操縦士の平均年齢は25.0歳、勤続年数も2.1年と少ないのがその要因と考えられます。航空機操縦士として活躍する人も、今後ますます増えてくるでしょう。
給与所得者の平均給与は433万円
国税庁「民間給与実態統計調査」(2020年分)によると、2020年の給与所得者数(1年を通じて働いた人のみ)は5245万人と前年よりも0.2%減少しました。また、平均給与については、433.1万円と前年(436.4万円)よりも0.8%減少しています。
男女別に見ると、男性が532万円(前年よりも1.4%減)、女性が293万円(前年よりも1.0%減)という結果でした。
さらに、正規雇用者と非正規雇用者では、年収も大きく変わります。正規雇用者の場合は男性550万円(前年よりも2.0%減)、女性384万円(前年よりも1.3%減)ですが、非正規雇用者は男性228万円(前年よりも0.9%増)、女性153万円(前年よりも0.7%増)と格差があります。
●平均給与の推移
国税庁「民間給与実態統計調査」(2020年)より
2020年度の平均給与は、2019年に引き続きさらに減少しています。2019年は、非正規社員の年収が減少しましたが、2020年は正規社員の年収が減少しました。前年と同じく年収が下落している理由は、新型コロナウィルスの影響があるかと思われます。とはいえ、リモートワークの普及やアフターコロナへの移行に伴い、来年度は年収が上がる可能性もあるでしょう。
職種別・雇用形態別の平均給与も確認してみましょう。次のとおりになっています。
●職種別・雇用形態別の平均給与
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(2021年)より筆者作成
表にもあるように、正規社員は非正規社員と比較して100万円以上年収が高い傾向にあります。特に販売従事者は正規社員と非正規社員の差が約250万円、事務従事者は約200万円と、大きな差がついていることがわかります。
年収が高い職業に就くためにやること
ここまでご紹介したように、年収が高い職業に就くためには、より専門性がある職業、高い技術を求められる職業を選ぶべきことがわかります。資格を取得して専門性の高い職業に就けば大幅に年収がアップするかもしれません。
また、管理職を目指す方法もあります。なぜなら、管理職の平均年収は、664万8200 円と一般的な職業よりもはるかに高い水準だからです。資格を取るのが難しければ、成果を出して管理職になるのが年収アップの近道かもしれません。
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小栗健吾 現役のFXトレーダー及びWEBライター
地方の大学を卒業後、会社員を経て、WEBライターとして活動中。FXや仮想通貨の取引経験(FXは8年以上)があり、現役トレーダーの目線で記事を多数執筆している。また、現在はFXだけでなく、「キャッシング」「副業」「節税」などマネー系の記事も多く執筆している。
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