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22/05/09

相続・税金・年金

30~40代平均年収での年金はいくら?iDeCoよりも高利回りで老後資金を増やす方法

30~40代平均年収での年金はいくら?iDeCoよりも高利回りで老後資金を増やす方法

70歳まで働く環境が整ってきたとはいえ、60歳定年制の企業が大半を占めています。そのような中で、老後資金の準備にiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)を利用されている方も多いでしょう。しかし、iDeCo以外にも老後資金を増やす方法があるのをご存知でしょうか。長寿化に備えるため公的年金制度が改正されて、年金の受け取り方の選択肢が広がり、年金受給額を増やすことができるようになっています。

年金受給額はどうやって計算される?

公的年金は、大きく分けて2種類あります。20歳以上60歳未満のすべての人が加入する国民年金と、会社員や公務員などが加入する厚生年金です。
国民年金は、20歳から60歳までの40年間加入して、満額の場合には年額77万7800円(2022年度の受給額)がもらえます。

一方、厚生年金は、保険料を納めた期間や金額に応じて年金の受給額が決まります。ですから、給料が高い場合や長く働いた場合には、年金の受給額が増えることになります。
厚生年金の受給額は、厚生年金に加入していた期間の平均的な月収、給付乗率、加入期間を掛け合わせて計算します。簡易的な計算式は、次のようになります。

厚生年金の受給額=生涯平均月収額×0.005481×加入月数

これに国民年金(老齢基礎年金)の約78万円を加えた額がおおよその年金受給額になります。

30歳~40歳の年金受給額はいくら?

年金をもらうのはまだ先なので、これからの働き方しだいで年金受給額は変わります。ただし、漠然と将来を不安に思っても仕方がありません。おおよその年金受給額を試算して、生活設計につなげましょう。

厚生労働省の統計によれば、正社員や正職員の30歳前半の平均給与は、男女計で27万5800円、40歳前半では32万8000円です。

●正社員・正職員の年齢階級別賃金

厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査の概況」第2表をもとに筆者作成

この厚生労働省の統計をもとにして、仮にこの平均給与額で40年働いた場合の年金受給額を上の計算式で簡易的に計算すると、30歳前半の年金受給額は約150万円、40歳前半は約164万円になります。

●厚生年金に加入して40年間働いた場合の年金受給額(国民年金満額を含む)

・30歳前半の年金受給額
(27万5800円×0.005481×480か月)+77万7800円=150万3396円
・40歳前半の年金受給額
(32万8000円×0.005481×480か月)+77万7800円=164万728円

上記は30代前半・40代前半の平均給与額で年金受給額計算した場合の目安の金額です。給与の増減に合わせて年金受給額も増減します。ただ、給与が右肩上がりで増えにくい時代ですから、給与増による年金受給額の大幅な増加は見込めないのが現状でしょう。

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長く働いた場合・年金を繰下げ受給した場合の年金受給額は?

60歳を超えても、元気なうちは働きたいと希望する人が増え、働き方が多様化しています。企業側では、70歳までの雇用の確保だけではなく、定年制を廃止するところもあります。厚生年金は、70歳まで加入することができます。そのため、長く働くことによって年金受給額が増えます。

さらに、給料を受け取ることで生活費をまかなえれば、年金の繰下げ受給もしやすくなるでしょう。年金は65歳から受け取るのが原則ですが、年金の受け取りは1か月単位で遅らせることが可能。これを繰下げ受給といいます。繰下げ受給すると、年金受給額は1か月あたり0.7%増に。70歳まで繰り下げれば、増額率は42%になります。
2022年4月からの改正では、75歳まで繰り下げることも可能になりました。75歳まで繰り下げると、年金受給額が84%増額されます。なお、改正後の繰り下げは、2022年4月1日以降に70歳になる人が対象になります。

たとえば、70歳前後まで50年働いた場合、年金受給額はいくらになるでしょうか。
30歳前半の賃金をもとに計算すると、年金受給額は約168万円です。40年働いた場合と比較すると18万円の差が生じます。また同じように40歳前半の賃金をもとに計算すると、年金受給額は約185万円です。21万円も違います。

●厚生年金に加入して50年働いた場合

・30歳前半 約168万円
・40歳前半 約185万円

さらに、厚生年金に加入して50年間働いて、年金を5年繰り下げて70歳から受給した場合、年金受給額は30歳前半の賃金水準の場合は約238万円。40歳前半の賃金水準の場合には約263万円に増加します。

●厚生年金に加入して50年働き、年金を繰り下げて70歳からもらう場合

・30歳前半 約238万円
・40歳前半 約263万円

ここでは国民年金と厚生年金の両方を同時に繰り下げた場合として試算しました。国民年金(老齢基礎年金)と老齢厚生年金は別々に繰り下げの請求をすることができます。どちらかの年金を65歳から受け取り、もう一方を繰り下げて受け取るなどの組み合わせもできます。年金の受給を開始すると、開始した時点の受給率が生涯にわたって続きます。年金の受給時期は慎重に選びましょう。

時代にあった働き方、年金の受取り方を考えよう

年金は長く働いて繰り下げることで受給額を増やせても、寿命が何歳なのかを予測することはむずかしいでしょう。夫婦で年金を受給する場合は、女性の方が長生きなので、妻は70歳以降に受給するなどの工夫もできます。また、30歳~40歳の方が将来年金をもらう頃には、年金制度が現在とは変わっていることも予想されます。iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)など、老後資金を用意できる制度を併用して、個人でも老後資金の積み増しを行いましょう。

高齢になって働くことを希望しても、健康で社会に必要とされる人材でなければ働き続けることはできません。いつまで働き、どのように暮らすのかなど、年金制度の改正にともない生活全体を見直す機会にしたいものです。

池田 幸代 株式会社ブリエ 代表取締役 本気の家計プロ®

証券会社に勤務後、結婚。長年の土地問題を解決したいという思いから、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)を取得。不動産賃貸業経営。「お客様の夢と希望とともに」をキャッチフレーズに2016年に会社設立。福岡を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー

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