21/02/23
2021年3月からマイナンバーカードが保険証に。今後どう便利になる?
2020年はマイナンバーカードでキャッシュレス決済を利用するとポイントがもらえる「マイナポイント」でマイナンバーカードに注目が集まった年でもありましたね。それまでは本人確認書類として利用されたり、金融機関に口座開設する際に求められたりするだけで、マイナンバーカードを持つ魅力を感じられなかったという人も多かったかもしれませんが、2021年3月からマイナンバーカードが保険証としても使えるようになります。今回は、マイナンバーカードを保険証として利用するための手続きと、どのように便利になるのかを見ていきましょう。
そもそもマイナンバーカードとは?
まずは簡単に、マイナンバーカードのおさらいをしておきましょう。マイナンバーカードは、ICチップがついたプラスチック製のカードで、氏名や住所、そしてマイナンバー(個人番号)と顔写真が表示されているものです。このマイナンバーカードは本人確認書類として利用できるという点がポイントです。
2016年からはじまったマイナンバー制度に伴い、国民にマイナンバー(個人番号)が記載されたマイナンバー通知カードが配布されました。ここに自身のマイナンバーが記載されているため、金融機関での口座開設時などに「マイナンバーカード」自体は必要とされてきませんでした。「マイナンバーカード」を作らなくても、「マイナンバー通知カード」+「顔写真付き本人確認書類(免許証など)」などのパターンで書類を提出すれば代用できたからです。逆に言えば、金融機関の口座開設時に提出する場合は本人確認書類としても使えて、マイナンバーの記載もあるため「マイナンバーカード」だけで済むというメリットがあります。
ほかにも、マイナンバーカード自体にはコンビニで住民票など一部の公的書類を取ることができたり、確定申告時にe-Taxが使えたりするなどのメリットがありました。
2020年には冒頭でお伝えしたように、自分で選んだキャッシュレス決済サービスでチャージしたり、買い物したりすると利用金額の25%分のポイント(一人あたり上限5000円)がもらえるというおトクなマイナポイントの制度がはじまったのです。それでさらにマイナンバーカードに対する注目が高まりました。
2021年3月からマイナンバーカードが保険証に
2021年3月以降、マイナンバーカードが保険証として利用できるようになります。使い方も非常に簡単で、医療機関や薬局などでカードリーダーにかざすだけ。とても便利になりそうですよね。
マイナンバーカードを保険証として利用するメリットはいくつかあります。
まず、就職・転職や引っ越しをしてもずっと健康保険証として使えます。手続き後、新しい保険証が届くまで待つ必要なく、マイナンバーカードで受診ができる、というわけです。
それから、高額療養費制度の「限度額適用認定証」がなくても、限度額以上の一時的な支払いが不要になるうえ、2021年分の確定申告からはマイナポータルで医療費控除が簡単にできるようになる予定。お金の面でもメリットがあるとしています。
さらに、2021年10月以降はマイナポータルにて健診情報や医療費などの情報が見られるようになる予定です。これにより、健康管理や医療の質の向上にも役立つとみられています。
保険証として利用するための手続きは?
マイナンバーカードを保険証として利用するにあたっては、手続きが必要となります。そもそもマイナンバーカードが手元にない人は、マイナンバーカードの作成から始めなければなりません。マイナンバーカードができて手元に来てから、保険証として利用するための手続きが始まります。保険証の利用手続きは、スマホ・パソコンでできるほか、2021年3月以降は各市区町村のマイナポータル用端末でもできるようになる予定です。
スマホを用いて申請するには、マイナンバーカードの読取に対応しているスマホとマイナポータルAPというアプリケーションが必要となります。またパソコンから手続きを行う場合は、マイナンバーカードの読み取りができるICカードリーダーが必要です。利用規約を確認し、マイナンバーカードを読み取り後、4桁の暗証番号(パスワード)を入力して申し込み自体は完了となります。なお、4桁の暗証番号とは、市区町村の窓口でマイナンバーカードを受け取った際に自分自身で設定した数字ですので、間違えないように入力しましょう。
まとめ
いかがでしたか。今回はマイナンバーカードの保険証利用についてご紹介しました。マイナンバーカードは取得までに少し時間がかかったり、手続きが煩雑だったりしてやや面倒に感じる人も多いかもしれません。しかし、今後さまざまな局面でマイナンバーカードが活用されていくことが予想されます。一度手続きを済ませてしまえば、その後の諸々の対応がずいぶんラクになるはずですよ。
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大塚 ちえ ファイナンシャルプランナー(AFP)、証券外務員Ⅰ種
新卒から証券会社一筋で働く、現役アラサー金融ウーマン。スポーツと音楽が趣味。金融機関勤めで得た知識と経験で、キャリアやお金、結婚・恋愛のことなどいろんな女性の悩みに向き合う。現代日本に生きる働きすぎな女性にエールを送る。
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