20/11/04
レジ袋は買うのが正解? そもそもエコバックは節約・エコにつながるのか
2020年7月から、スーパーやコンビニをはじめとしたさまざまなお店でレジ袋が有料化され、すっかりエコバッグを持ち歩くことが習慣となった人も多いのではないでしょうか。ですが、一方でレジ袋が有料になっても購入しているという人がいるのも事実です。そういう人を見かけるたびに「レジ袋を買うなんてお金がもったいない」「レジ袋を買っていては環境に配慮できないのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、今回はあえてレジ袋を買うことについて考えてみたいと思います。
レジ袋をどう活用するかによって買うべきか分かれる
レジ袋をどのように活用しているかによって、レジ袋が有料になっても買うべきか、買わないべきかというのは分かれてくるでしょう。たとえば、レジ袋を持ち帰り、ゴミ袋として活用している場合、レジ袋がなくなったからと言って別のゴミ袋を購入していたらあまり意味がありません。結局プラスチックの袋を利用することには変わりありません。それであれば、レジ袋を3円~5円で購入してゴミ袋として活用したほうが安上がりです。
レジ袋って、特に一人暮らしの人にはかなり重宝される存在ではないでしょうか。45Lのゴミ袋を買うと一人暮らしのゴミ袋にしては大きすぎますが、匂いや汚れが気になって45Lに満たないままにゴミ捨て場に捨ててしまう人も多いと思います。それに引き換え、レジ袋はちょうどいいサイズ。余すことなく使ってゴミ捨て場に持っていけます。45Lゴミ袋の相場は50枚入りで405円~500円前後。レジ袋の相場は1枚あたり3~5円ですから、5円のものを50枚買っても250円。レジ袋を買うほうが45L ゴミ袋を買うよりもサイズ感もぴったりで、節約にもなるという人も多いのではないでしょうか。
さらに、エコバッグならではのトラブルも考えられます。総菜や汁気の多いものを購入してエコバッグの中が汚れてしまったという声も聞かれます。レジ袋ならば汚れても気になりませんし、汁漏れもありません。このあたりはプラスチックのよさともいえます。エコバッグを持ち歩くことに不便さを感じている人もいますし、それであればレジ袋を思い切って買ってしまったほうがいいのではないでしょうか。
レジ袋の有料化はエコにはならない?
今回のレジ袋有料化について、経済産業省は公式のウェブページ上で「普段何気なくもらっているレジ袋を有料化することで、それが本当に必要かを考えていただき、私たちのライフスタイルを見直すきっかけとすることを目的」とするとしています(経済産業省:プラスチック製買物袋有料化 2020年7月1日スタート)。しかし、実際にこのレジ袋有料化によってプラスチックごみが削減できるという記載はありません。あくまで国民に対して、プラスチックごみの問題や地球温暖化に対する意識付けをしたいという目的なのです。
また、海外諸国に対して「環境問題に配慮していますよ」というアピールの意味もあります。海外は日本よりも環境問題に対する意識が高く、日本も東京オリンピック・パラリンピックに合わせてレジ袋の有料化を行ってエコに対する配慮をアピールしたかったという狙いもあります。
レジ袋の有料化が全くエコではないとは言いませんが、今回のレジ袋有料化の意図は国民のプラスチックごみの問題や地球温暖化に対する意識付けと海外へのアピールが主眼におかれています。
まとめ
全面的にレジ袋を買うことを推奨しているわけではありませんが、人によっては割り切ってレジ袋を買ってしまったほうが節約にもなります。もちろんエコバッグを活用していて何も不便がないという人はそのままエコバッグを使って買い物をしてもらったほうがいいでしょう。
ただ、このレジ袋有料化において一番大事なことは政府の意図を理解し、わたしたちが環境問題に対して関心を持つことです。レジ袋を購入するのであれば、何か違うところで環境問題への取り組みができるといいですよね。
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大塚 ちえ ファイナンシャルプランナー(AFP)、証券外務員Ⅰ種
新卒から証券会社一筋で働く、現役アラサー金融ウーマン。スポーツと音楽が趣味。金融機関勤めで得た知識と経験で、キャリアやお金、結婚・恋愛のことなどいろんな女性の悩みに向き合う。現代日本に生きる働きすぎな女性にエールを送る。
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