17/05/31
【投資女子への道】第36話 テクニカル分析⑨〜恋のシグマの確率は95％〜
この連載を読んでいけば、一流の「投資女子」になれること間違いなし!?
OLの神崎美穂（37）と山口玲奈（33）は、株式投資のスクールに通っています。二人はチャート博士・岡田の研究所に来ています。ただ今、二人は海岸を散歩しながら女子トーク中ですが……。
いきなりの告白はギャンブル？！
玲奈「んー、いい風。リフレッシュできるぅ。この研究所は海が近くて環境がいいですねー」
美穂「あー、もう。イライラする！」
玲奈「どうしたんですか？先輩？」
美穂「あの株王子の思わせぶりな態度！私に全く気がないのかなーと思うと、急に優しい言葉かけてくれるし」
玲奈「わかります〜（涙）。片思いの身には、かえって辛いですよね」
美穂「好きなのか、嫌いなのかはっきりして欲しいー、よし、決めた。告白しよう」
岡田の声「それはやめた方がいいですねー」
とチャート博士・岡田がやって来る。
岡田「イチかバチかの告白なんて、ギャンブルと同じですよ。投資女子はもっとスマートに告白しなきゃ」
美穂「でも、どうやって」
岡田「例えば、美穂さんは株王子・川本さんの一番好きなことって知っていますか？」
美穂「知らないです……」
岡田「彼のこと何も知らないのに、勝てる訳ありません。株価チャートも同じです。勝つには、勝てる確率を上げることが重要です」
ボリンジャーバンドで勝つ確率を上げよう！
岡田「ボリンジャーバンドという指標があります。個人投資家には有名な指標で、FXでも大人気で使われています。覚えておくと良いですよ」
玲奈「へえ！」
岡田「ボリンジャーバンドは、移動平均線を中心にして、シグマ（σ）のプラス、マイナス、の線をバンド状に描いたチャートです。シグマは、通常は2シグマを使います。これは、確率・統計上、95％の確率で株価の動きが収まる、とされる水準です」
（出所：楽天証券マーケットスピードより筆者作成）
美穂「95％ってかなり高い確率ですね」
岡田「使い方としては、まずトレンド判断ができます。バンドの幅が狭い場合、ボックス相場（株価が上下に動かない）、幅が大きく開いてきた場合は、トレンド相場だと一目でわかります」
玲奈「なるほど」
岡田「もう一つは、売買のメドに使えるということです。上昇相場の場合、株価は押し目をつけながら上昇していきます。上昇トレンドなら、マイナス2シグマの線付近まで下落してきたら買い、と言えますね」
美穂「それは、どうしてですか？」
岡田「2シグマは95％の確率で株価の動きが収まりますので、95％の確率で株価がマイナス2シグマの線を底値に反発すると言えるからです。いわゆる押し目買いポイントです。逆に、プラス2シグマ超えなら利益確定の売りポイントと言えます」
美穂「まさに勝てる指標ってことですね」
岡田「このように、銘柄の株価チャートをよく研究して、勝てる確率を上げていくことが大切です。ほら、来ましたよ。株王子が」
株王子・川本が向こうからやって来る。手に買い物袋をぶら下げている。
川本「材料いっぱい買って来ましたよー。バーベキューしましょう！」
美穂「川本さん、あの、一番好きなことって何ですか？」
川本「え？そうですねー」
美穂「（ドキドキ）」
川本「持っている株が値上がりすること！ですね」
美穂「そりゃそうだ（笑）」
(続く)
＊本記事で紹介する個別の銘柄・企業名については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄又は企業の株式等の売買を推奨するものではありません。購入する場合は自己責任でお願い致します。
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・第31話「テクニカル分析④〜投資女子ならトレンドを押さえよ！〜」
・第32話「テクニカル分析⑤〜恋にも投資にも勝つ法則とは？〜」
・第33話「テクニカル分析⑥〜儲かる大チャンス？！ダブル型とは〜」
・第34話「テクニカル分析⑦〜株も恋も過熱しすぎにご注意〜」
・第35話「テクニカル分析⑧〜恋と株のクロスポイントは？〜」
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岡田 禎子 「投資は面白い」がモットーなFP日本証券アナリスト協会検定会員（CMA）、ファイナンシャル・プランナー（CFP）
証券会社、資産運用会社を経て、ファイナンシャル・プランナーとして独立。資産運用の観点から「投資は面白い」をモットーに、投資の素晴しさ、楽しさを一人でも多くの方に伝えていけるよう、執筆とセミナーなどで活動中。
TVドラマ「インベスターZ」の脚本協力なども行なっています。
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