26/03/09
金利が大きく上昇した今ならiDeCoで「定期預金」「保険商品」を選ぶのはあり?

長かった超低金利時代は終わり、金融政策の転換で最近では金利が上昇しています。低金利だった頃は、iDeCoで運用するなら利回りの良い投資信託を選んでいましたが、金利が上昇している今なら元本確保型の定期預金や保険商品を選んでもいいのではないかと考える方も少なくないのではないでしょうか。そこで今回は、今ならiDeCoの元本確保型商品を選んでもよいのか、運用商品のメリット・デメリットから考えてみましょう。
iDeCoで選べる運用商品は3タイプ
iDeCoで利用する運用商品は、下記の3タイプから選ぶことができます。
(1)定期預金
(2)保険商品
(3)投資信託
定期預金と保険商品は「元本確保型」なので、元本割れのリスクはありません。その点、投資信託は常に価格が変動するため、元本割れするリスクがあります。とはいえ投資信託は定期預金などに比べ利回りが高く複利効果も得られるため、長期投資をすることで元本確保型よりも高いリターンが期待できます。
元本確保型「定期預金」「保険商品」のメリット・デメリット
元本割れのリスクがない元本確保型商品「定期預金」「保険商品」ですが、利用する前にメリット・デメリットを理解しておくことが重要です。ここでは元本確保型商品のメリットとデメリットについて解説します。
●元本確保型商品のメリット
元本確保型商品で最も大きなメリットは、元本割れを避けられる点です。投資信託よりも金利は低くなりますが、元本は保証されるので安心して利用できるでしょう。
また、以前に比べ金利は上昇しています。たとえば定期預金の場合、超低金利時代は金利が年0.002%しか付かないときもありました。しかし、2026年2月時点ではメガバンクの場合、預入期間5年で年0.7%、10年で年0.9%まで上昇しています。
さらに、iDeCoでは元本確保型商品を選んだ場合でも税制優遇を受けられます。掛金全額が所得控除になるため、税金の負担を軽減できます。
●元本確保型商品のデメリット
元本確保型商品は投資信託ほどの利回りは期待できないため、インフレリスクに対応できません。金利が上がっているとはいえ、物価も高騰する局面では資産が目減りする可能性があります。
また、iDeCoならではの税制優遇のメリットを活かしきれないのも元本確保型商品の特徴といえるでしょう。iDeCoでは運用益が非課税になるのが大きなメリットです。しかし、元本確保型商品では得られる運用益が投資信託よりも少ないと考えられます。つまり、非課税の恩恵を十分に活かすことができません。
さらに、iDeCoは原則として60歳まで引き出すことができません。たとえば、普通に金融機関の定期預金に預けた場合、まとまったお金が必要になれば途中でも解約できます。しかし、iDeCoでは中途換金ができない点はデメリットと考えてよいでしょう。
運用商品を選ぶときのヒント
iDeCoの運用商品を選ぶときは、それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、自分に合った商品を選びたいものです。特に留意しておきたいのは、iDeCoは手数料がかかる点です。iDeCoでは加入時手数料が必要で、運用中にも口座管理手数料がかかります。金融機関によっては運営管理手数料がかかることもあります。元本確保型商品を選ぶ場合、得られる運用益よりも手数料の方が高くなる可能性があるので注意が必要です。
また、iDeCoは基本的に長期に渡り運用するので、元本割れのリスクがあるとはいえ、投資信託を利用した方が元本確保型を上回るリターンを期待できるかもしれません。
iDeCoの運用商品を選ぶときは、自分のリスク許容度を考えて選択するのがベストです。とはいえ、元本確保型と投資信託のどちらにもメリットとデメリットがあるため、運用商品の特徴を理解することが大切です。それぞれの運用商品が持つメリットを活かすために、元本確保型と投資信託の両方を組み合わせて利用して、リスクを分散するのも1つの方法です。
iDeCoは税制優遇を受けながら老後資金を準備できる制度です。金利が上昇しているからと元本確保型のみを選ぶのではなく、資産を増やすために最適な方法は何かをよく考えながら運用商品を選ぶことをおすすめします。
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前佛 朋子 ファイナンシャル・プランナー(CFP®)・1級ファイナンシャル・プランニング技能士
2006年よりライターとして活動。節約関連のメルマガ執筆を担当した際、お金の使い方を整える大切さに気付き、ファイナンシャル・プランナーとなる。マネー関連記事を執筆するかたわら、不安を安心に変えるサポートを行うため、家計見直し、お金の整理、ライフプラン、遠距離介護などの相談を受けている。
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