20/08/30
貯蓄ゼロの人の「たった1つの悪習慣」
収入と支出のバランスを考えた時、貯蓄できるはずなのに、なぜか貯まらない…。そんな人は貯蓄ゼロになる習慣を、いつの間にか身につけているかもしれません。
習慣とは、意識しなくてもできること。ですから、貯蓄ゼロになる習慣を持っていたら、貯まらないのも無理のないことです。しかし、ポイントをおさえておけば悪習慣からの脱却も、決して難しいことではありません。今回は、貯蓄ゼロの人に見られる習慣についてお伝えします。
貯蓄ゼロの人の悪習慣はたった1つ
金融広報中央員会の調べによると、2019年単身世帯の貯蓄額は平均で1059万円(「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](2019年)」)。その一方で、貯蓄がゼロの人は38%にも上っています。
その違いは、実はたった1つの悪習慣にあるとも言えます。
貯蓄ゼロの人に特徴的なのは、自分の資産を目に見えるお金だけだと思っている、という習慣化した思い込みが大変多く見られることです。
では、自分の資産を目に見えるお金だけだと思っていると、具体的にどのような影響があるのでしょうか。
長期的な視点を持てない
自分の資産を目に見えるお金だけ、つまり財布の中の現金と預貯金口座の残高だけ、のように考えている人は、長期的な視点で資産形成をとらえることが苦手です。
自分は今いくら持っているか、ということばかり気にしていると、短期的な損得がクローズアップされてしまいます。
冠婚葬祭で包むお金や、手土産など、人間関係にかかわるものは、損得でつい節約してしまいたくなるかもしれません。しかし、人とのお付き合いを大切にすることが、新しい道がひらけるチャンスにつながることも多いものです。
今日の1万円を惜しむより、未来の100万円、1000万円を考えて支出を考えましょう。
自分の成長に投資できない
今の支出が、将来何倍にもなって返ってくる、という考え方でする支出は、消費ではなく投資です。
たとえば、スキルアップのために通うパソコン教室や英会話教室、仕事に生かせる資格試験へのチャレンジは、自分の価値を高める投資になります。自分の価値が高まれば、給与などの収入が増えることになり、教室に払ったお金は何倍にもなって回収できるでしょう。
資産とは、今あるお金のことだけではなく、収入を生む自分自身のことも含みます。自分の価値を高めるお金の使い方をしたいですね。
ただし、投資の拡大解釈には気を付けなくてはなりません。自分の楽しみのために使うお金であっても、「リフレッシュしたら仕事が頑張れる、そうしたら収入も増える、だからこれも投資」と考えるのは要注意です。
投資は、あくまでも自分の価値を高める支出。この場合の自分の価値は、客観的な指標に照らして考えることがポイントです。
投資を生活に取り込めない
投資は、資産に対しても行うことで価値が増していきます。
預貯金は元本保証で安心ですが、利息はついてもごくわずか。ある程度のリスクをとっても、株や債券、あるいはそれらに分散投資できる投資信託などで運用することで、お金にも働いてもらうことが大切です。
投資をしたら、損をするかもしれないから、そういうことにお金を出すのはもったいないでしょうか。しかし、そう考えるのは、今あるお金にこだわってしまっているからです。リスクをとることで、より大きなリターンを目指すことが、これからの資産形成には必要でしょう。
小さな損を出しても、その後の運用に生かすことができれば、それは単なる損ではなく、より大きな利益を出すための投資だと言えるのではないでしょうか。
貯蓄ができる習慣とは?
コロナ禍の中、10万円の特別定額給付金がありましたが、何に使ったでしょうか。
10万円が無くなるのはイヤだからとそのまま貯金していたり、逆に無駄にパッと使っていたりするのは残念なお金の使い方。10万円の現金を、10万円としてしか使えていません。
このような使い方をするのは、自分の資産を目に見えるお金だけだと思っているからです。
10万円の現金の価値を、さらに高める使い方を考えてみましょう。
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タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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