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20/03/22

家計・ライフ

貧乏になるダメな保険の入り方10選

家計改善をするならまず保険の見直しから、と言われるように、保険は家計にしめる支出額が大きくなりがちなものです。しかも、保険の内容が分かりにくいと見直しもはかどらず、家計改善も一日のばしになっている人は少なくありません。
しかし、保険が原因で貧乏になることもあります。
今回は、貧乏になるダメな保険の入り方について10こお伝えします。もしも当てはまるものがあるなら、すぐに見直してくださいね。

貧乏になるダメな保険の入り方①:心配性で、余計な保障が多すぎる

保険とは、「起こる可能性はあまりないけれど、本当に起きたら経済的に大変になること」に対して契約するものです。火事に備えて火災保険、交通事故に備えて自動車保険、若くして亡くなってしまうことに備えて生命保険、がんに備えてがん保険、という具合です。

しかし、心配性の人はあれもこれも心配になり、保障が多くなりすぎる傾向にあります。こんな人は、保険の見直しをしたいと思って保険ショップに行くのはかえって危険。新しい保険を勧められるがままに加入し、しかも今までの保険も解約できず、保険料の支払いが膨らむことで保険貧乏になりかねません。
保険の見直しは、中立的な立場のファイナンシャルプランナーを選ぶようにしましょう。

貧乏になるダメな保険の入り方②:面倒くさがりで、保障内容を把握していない

保険の保障内容を把握していない人は、決して少なくありません。それでも1年に1回、保険会社から届く「保障内容のお知らせ」などを見ていれば、ある程度はわかるものです。

それすらもしない面倒くさがり屋さんは、同じような保険に加入してしまうことがあります。医療保険に入っていたのに、また別の保険会社の医療保険に加入したり、充分な死亡保障があるのに、さらに上乗せで加入したり…という具合です。

重複している保険は見直すことをオススメします。もしもの時には保障が手厚くなりますが、加入のしすぎは保険料が高くなってしまい、保険貧乏の原因になります。

貧乏になるダメな保険の入り方③:忙しさにかまけて、ライフステージに合わせた保険の見直しをしない

仕事や家事が忙しいと、保険の見直しまでなかなか手が回らないものです。
しかし、家族や仕事の状況などが変わるライフステージの節目には、ぜひ保険の見直しもしましょう。子どもが成長すれば大きな死亡保障は不要になりますし、起業して厚生年金から国民年金に変わったら、保障額をアップさせないといけないかもしれません。

ライフステージの節目にはリスクを洗い出し、不要な保険をやめて、必要な保険に新たに加入することで無駄なく十分な保障が得られるようになります。

貧乏になるダメな保険の入り方④:とにかく出費が高くなったらいやだからと、保険の見直しをしない

さて、保険の見直しの結果、新たな保険に加入するとなると、保険料が高くなることもあります。保険は、年齢・性別などで支払う保険料が変わります。

生命保険や医療保険などは、年齢が高くなるにしたがって保険金や給付金を受け取る可能性が高くなりますので、一般的に年齢が若いと保険料が安くなるのです。そのため、昔の保険にそのまま加入している人もいますが、医療保険は昔のものだといざと言う時に役に立たないことがあります。

たとえば、入院給付金は入院したら1日あたり1万円などの給付金が受取れますが、入院〇日目以降、といった条件が付けられています。
入院治療の日数が短くなる傾向にあるなか、1日目から給付金が受取れるようにしておいたほうが、いざと言う時役立ちます。

新しい保険に加入して保険料が高くなっても、他の保険もあわせて見直すことで、トータルで出費を抑えられればいいのです。何がなんでも安くしたいとこだわりすぎるのは禁物です。

貧乏になるダメな保険の入り方⑤:完璧主義で、保険にも完璧を求めている

保険は、いざと言う時に役立てるために加入するものですが、すべてを保険でカバーしようと思う必要はありません。リスクへの備えは、貯蓄と保険の二本立てで考えるといいでしょう。
なぜなら、保険は給付の対象になることがなければ受取ることができないからです。

医療保険なら、入院や手術をしなければお金を受取れませんが、将来必ず入院・手術をすると決まっているわけではありません。
入院・手術をしなくても使えるお金を確保しておくことは、リスク対策としても有効。貯蓄なら何にでも使えます。しかし貯蓄は使えば無くなることがデメリット。医療保険なら入院・手術をしたらお金を受取れる契約ですから、貯蓄と保険の両方で備えることが大切なのです。

貧乏になるダメな保険の入り方⑥:誰かに頼るのはいやで、社会保障は無縁だと思う

何か困ったことがあったら自力で乗り越える、という生き方はあまり極端に走るとよくありません。健康保険や年金保険などには、さまざまな社会保障があり、申請をすれば受取れる給付があります。これらは、一部の特別な人のためのものではなく、広く利用されるべきものと言えるでしょう。

医療費が高額になったら「高額療養費制度」、家計の収入を担っていた人が亡くなったら「遺族年金」、会社員が病気やケガの療養のために仕事を休んだら「傷病手当」などは知っておきたい社会保障です。
社会保障では足りない分だけ保険に加入すれば、保険料の節約になります。

貧乏になるダメな保険の入り方⑦:自称「節税上手」、所得控除が保険の目的になっている

生命保険に加入していると、保険料の所得控除が受けられて所得税と住民税を安くすることができます(生命保険料控除)。1年間で払った保険料が所得から差し引かれますが、上限が決められています。
所得税の場合、控除できる金額は、生命保険で最高4万円、介護医療保険で最高4万円、個人年金保険で最高4万円、合計して最高12万円です。

所得控除があれば節税になるのは確かですが、そのために不要な保険に加入するのは本末転倒。保険は必要なものだけ加入することが基本です。

貧乏になるダメな保険の入り方⑧:詰めが甘く、個人年金が個人年金保険料控除の対象からはずれる

せっかく保険に加入するのであれば生命保険料控除はしっかり利用したい制度です。
生命保険、介護医療保険は特に意識しなくてもそれぞれ対象になりますが、個人年金保険(個人年金保険料控除)は気を付けなければいけません。

個人年金保険料控除の対象になるのは、保険料の払込みが10年以上定期的になされるもので、年金受け取りは60歳以降で10年以上の期間があるものです。
つまり、保険料の払い込みが10年未満だったり、年金受け取りが60~65歳までだったりすると、個人年金保険料控除の対象になりません。
また、「税制適格特約」を付けていることも必要です。個人年金保険を契約する時にはしっかり確認しましょう。

貧乏になるダメな保険の入り方⑨:給付金を受け取ると、保険料が高くなると勘違いをしている

せっかく加入した保険なのに、給付金請求をためらう人がいます。病気やケガで入院・手術をしたら、給付金請求をしてお金を受け取らないとせっかく加入したのにもったいないですね。
そんな人に給付金請求をしない理由はと聞くと、給付金を受け取ると、翌年から保険料が上がるのではないかと心配していることが少なくありません。

確かに、自動車保険は保険を使うと保険料が高くなりますね。
しかし、医療保険や生命保険はそのようなことはありません。いざという時の経済的な備えである保険、きちんと利用することでピンチを乗り越えることができるのではないでしょうか。

貧乏になるダメな保険の入り方⑩:楽観的すぎて、病気・ケガ・死亡などは他人事だと思う

さて、いろいろ保険貧乏になる習慣を見てきましたが、最後には楽観的過ぎる考え方を挙げたいと思います。これは、保険に加入しないことで、いざという時をきっかけに貧乏になる可能性が高い習慣です。
病気・ケガの療養は、治療費がかかるだけではなく、仕事を減らすことで収入が減る場合もあります。支える家族がいる場合には、万が一の場合の経済的な備えが必要です。

心配性で保険に加入しすぎるのもいけませんが、病気・ケガ・死亡などを他人事だと思って加入していないのも良くありません。
保険はバランスを考えて、備えるべきはしっかり備えておきましょう。

まとめ

とはいえ、保険貧乏は、不要な保険に加入していることが原因になっていることがほとんどです。
保険に加入しすぎかも、と思ったら身近なファイナンシャルプランナーに相談してみてくださいね。

タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)

36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー

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