19/02/24
投資信託vsロボアド5番勝負! 本当にお得なのはどっち?
資産運用の王道といえば「長期・積立・分散」投資。長期間かけて、少しずつ積み立てたお金を、さまざまな資産・国に分散して、お金を安定的に増やすことをめざす投資です。
そんな投資が簡単にできる金融商品といえば投資信託なのですが、最近はロボアドバイザー(ロボアド)が少しずつ目立つようになってきました。
投資信託とロボアドは何が違うのでしょうか。そして、どちらがお得なのでしょうか。詳しくチェックしていきます!
投資信託とロボアドの超基本! どちらも長期・積立・分散投資向き
投資信託は、投資家から集めたお金をファンドマネージャーと呼ばれるプロが運用してくれる金融商品です。
投資信託の投資対象は株式・債券・不動産などさまざま。何に投資するかは、投資信託ごとに変わります。私たちは、それらの投資信託の中から、いいと思うものを選んで買うことができます。また、積立サービスを利用することで、定期的に買い付けることもできます。
対するロボアドは、年齢、資産状況、目標の利益率などといった、簡単な質問に答えるだけで、自分に合った運用プランを提案してくれるサービスです。
ロボアドには、アドバイス型と投資一任型の2種類があります。
アドバイス型は、投資の提案や助言だけをしてくれるサービスです。提案された商品を買いたいと思ったら、自分で手続きをする必要があります。対する投資一任型は、提案されたプランの購入手続きをすると、あとは解約するまで全自動で運用してくれます。
少し紛らわしいのですが、実はロボアドが購入する金融商品も、株式・債券・不動産などに投資する投資信託やETF(上場投資信託)が中心。ですから、長期・積立・分散投資向きだといえるでしょう。
投資信託vsロボアド5番勝負!
そんな投資信託とロボアド(投資一任型)には、大きく5つの違いがあります。具体的に比較して、どちらが有利かを考えてみましょう。
● 投資信託vsロボアド その1:保有中の手数料は投資信託の勝ち!
投資先にもよるのですが、良質な投資信託の場合、保有中にかかる手数料(信託報酬)は年間で保有額の0.1〜0.3%程度。それに対し、多くのロボアドでは年間で1%程度の手数料がかかります。手数料は少ないほどお金を増やしやすいので、投資信託の勝ちといえます。
● 投資信託vsロボアド その2:最低購入金額も投資信託の勝ち!
投資信託はネットの証券会社を利用すると100円でスタートできます。しかし、ロボアドは最低でも1万円。10万円のところもあります。投資信託のほうが、スタートのハードルは低いといえます。
● 投資信託vsロボアド その3:税制面の優遇でも投資信託の勝ち!
投資で得られた利益には通常、20.315%の税金がかかります。投資信託の場合、たとえばつみたてNISA(積立NISA)という制度を使うと、年40万円までの投資の利益にかかる税金をゼロにできます(※利用できる人や投資対象などにルールがあります)。つみたてNISA(積立NISA)が気になった方はこちらの記事でチェックしてください。
一方、ロボアドのうち、投資一任型ではつみたてNISA(積立NISA)などの制度が利用できません。単純に、利益の差が約20%生まれるのですから、これは大きな差になります。
● 投資信託vsロボアド その4:商品選びはロボアドの勝ち!
私たちが購入できる投資信託は6000本くらいあります。その中からいいと思うものを探すのは大変かもしれません。はじめて投資するような初心者ならなおさらです。その点、ロボアドならばロボットが最適と考える組み合わせを選んでくれますので簡単です。
● 投資信託vsロボアド その5:買った後のリバランスはロボアドの勝ち!
複数の投資信託を買うと、その後の値動きで資産が偏り、分散投資の効果が薄れることがあります。これを元に戻すことをリバランスといいます。リバランスはときどき行うべきだとされていますが、投資信託の場合は自分でする必要があります。一方、ロボアドはリバランスも自動でやってくれますので、手間がかかりません。
結論:投資信託がやっぱりお得!
5つの違いを比較した結果、3対2で投資信託が有利という結論に至りました。特に手数料や税金といった費用面のアドバンテージは利益に直結しますので、できるだけ削ったほうがいいのです。
もちろん、ロボアドはとても手軽ですから、特にこれまで投資をしたことがない方がはじめて投資をするときには重宝するでしょう。
しかし、投資信託選びもリバランスも、少し知識を身につければできるようになりますし、そんなに頻繁に行うことでもありません。
自分で投資先を選べるようになれば、投資をより有利にできるでしょう。他の誰でもない、あなたの大切なお金を運用するのですから、ぜひがんばってみてください!
つみたてNISA(積立NISA)おすすめ金融機関4選
つみたてNISA(積立NISA)スタートにぴったりの金融機関をご紹介します。
● SBI証券
・ほとんどの投資信託を網羅。有力商品を選びやすい
・毎日・毎週・毎月・複数日・隔月の5つの購入タイミングを選べる
・SBIハイブリッド預金を使うと入金・出金がスムーズ
● マネックス証券
・取扱商品が100本以上。100円から購入可能
・チャットによる質問対応、パソコン出張サービスなどサポートが充実
・アプリ・パソコンツールが豊富で使いやすさに定評
● イオン銀行
・イオン内に店舗があるため、買い物ついでに立ち寄れる
・年中無休で夜21時まで営業(一部例外あり)のため、相談しやすい
・「イオン銀行Myステージ」のポイントが貯まり、普通預金金利がアップ
【関連記事もチェック】
・ドラレコ特約、個人に便利なFinTech(フィンテック)サービスをお金のプロが徹底解説
・投資信託、どっちが得? 投資信託で勝利する極意
・話題のロボアドって結局どうなの?メリット・デメリットを辛口で解説
・お金のプロが実践し勧める、お金の増やし方ベスト3
・退職金を確実に減らす「やってはいけない資産運用」
畠山 憲一 Mocha編集長
1979年東京生まれ、埼玉育ち。大学卒業後、経済のことをまったく知らないままマネー本を扱う編集プロダクション・出版社に勤務。そこでゼロから学びつつ十余年にわたり書籍・ムック・雑誌記事などの作成に携わる。その経験を生かし、マネー初心者がわからないところ・つまずきやすいところをやさしく解説することを得意にしている。2018年より現職。ファイナンシャル・プランニング技能士2級。教員免許も保有。趣味はランニング。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう