18/07/03
話題のロボアドって結局どうなの?メリット・デメリットを辛口で解説
人工知能(AI)を搭載した家電製品や車がどんどん普及し始め、私たちの生活を便利にしています。
資産運用の世界でもそういった技術の進歩を生かして、初心者が気軽に投資を始められるサービスが増えてきました。
今回はその1つである「ロボアドバイザー」、通称「ロボアド」について、どんなサービスなのか、どんなメリット・デメリットがあるのかを辛口で解説します。
話題のロボアド(ロボアドバイザー)ってどんなサービス?
ロボアドバイザーで有名なサービスにはWealthNavi(ウェルスナビ)などがあります。最近はテレビCMでも見かけるようになりましたね。
これらは、自分のタイプに合った資産運用をロボットが自動でやってくれるサービスで、20~40代くらいまでの若い世代が比較的多く利用しています。
ロボアドは、最初に簡単な質問に答えた上で入金の設定をすると、自動で海外の上場投資信託(ETF)による売買や資産配分の見直しを行ってくれるので、商品選びの知識も相場の細かいチェックも必要なし。まさに「おまかせ」で勝手に資産運用してくれるわけです。
手数料に注意!普通に投資信託を買うほうが良い場合も
まず注意したいのが、手数料です。多くのロボアドは、年間1%、という手数料設定になっており一見安いのかと思いがちですが、最近は通常の投資信託でもそんなに手数料はかかりません。購入時手数料がかからない「ノーロード」の投資信託で、しかも継続コストとなる「信託報酬」が年間0.2%程度のものが売れ筋の主流となっています。
と言うことは、手数料の安い人気の投資信託を自分で選べば、ロボアドよりも手数料は安く済むのです。しかも「バランス型」の投資信託なら、買い付けた資産の内訳(資産配分)を定期的に見直す作業も自動で行われているため、見方によっては「ロボアドより安い手数料で、ロボアドに近いことができている」とも言えます。
円高・円安の影響にも注意が必要
もう1つ気をつけたいのが、ロボアドは海外の上場投資信託(ETF)を売買している点です。言い換えれば、円高・円安といった為替相場の影響を受けるのです。
そのため、投資した資産が「ドル建て」(米ドル基準での価値)で順調に増えていたとしても、円高が進むと「円建て」(日本円基準での価値)ではマイナスになることもあります。逆に円安が進めば、資産が増えていなかったとしても日本円基準での価値は高まります。
つまりは払い戻しを受ける際の為替レートに注意する必要がある、ということを知っておきましょう。
まとめ
今回は、ロボアドの概要と注意点(デメリット)を大きく2つ紹介しました。結論としては、投資初心者の方は基本、バランス型投資信託で信託報酬が安いものを活用したほうが良いと考えられます。
ただし、自分のタイプに合った資産配分をお任せで考えてもらい、そのプラン通りに運用を全部任せたいと思われる方にとっては、手数料を考慮してもロボアドを選ぶメリットがあるかもしれません。
どんなサービスにもメリット・デメリットはあるもの。ロボアドバイザーも特徴をよく知った上で、活用する場合は賢く上手に活用しましょう。
【関連記事もチェック】
・ランチのおつりが投資に!? おつり投資サービスを2つ紹介
・ついつい楽しくてお金を貯めてしまう、面白貯金法5選【Money&You TV】
・個人間のお金のやり取りが簡単に!? 注目のFintechサービスを2つ紹介
・投資信託、どっちが得? 投資信託で勝利する極意
・投資信託、勝ちたいならどっちを選ぶ?お金のプロが二択式で解説|マネラジ。#66
高川洋平 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー(AFP)。出版業界、Web制作業界、ネット銀行勤務を経て、独立系ファイナンシャルプランナーとして活躍中。
証券外務員(二種)の資格も持ち、資産運用のアドバイスを得意とする。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう