17/06/15
ランチのおつりが投資に!? おつり投資サービスを2つ紹介
今日のランチ代は800円。消費税加えて864円のため、千円札を出すと136円がおつりとして戻ってきます。1日だけだと微々たるお金でも、毎週平日5日間貯めると680円(136円×5)。1か月を20営業日で計算すると2720円(136円×20)。こう見ると決して少ない金額ではありません。ともすれば財布に入れたことすら忘れてしまうこのお金で、投資をしてくれるサービスがあればどうでしょうか。
今回は、注目されている「おつり投資サービス」をお伝えします。
おつり投資サービス(1) コツコツ簡単「マメタス」
最初にご紹介するのはコツコツ簡単「マメタス」です。家計にとってマメに貯金額をタス(足す)、わかりやすいサービス名ですね。ロボットアドバイザーサービスを運営するウエルスナビが提供しています。
「ロボアドバイザーって聞いたことあるけど」という人も多いでしょう。ロボアドバイザーとは、個人投資家のタイプにもとづいて投資先を選択するサービスです。証券会社の営業マンが自動化されている、というイメージが近いでしょう。ウエルスナビは投資先の設定から入金、発注、積立といった投資プロセス。更にはリバランスの組み立てや再投資までを自動的に行います。2017年4月には、預かり資産100億円を突破しました。
マメタスは買い物情報を家計簿アプリの「マネーツリー」から取得します。支払金額を100円、500円、1000円と設定することでおつりを算出し、貯まったお釣りは1か月ごとにSBI証券に入金が行われます。証券会社に移したお金はウエルスナビのロボットアドバイザーが分散投資を行います。現在はSBIネット銀行に口座を所有しているユーザーのみサービスを利用することができますが、今後拡大していく見込みです。
これまでの顧客層としてきた投資習慣のある人のほかに、「おつりを投資に回せたら」というニーズを発掘し、提供を開始したものが今回のマメタスです。
おつり投資サービス(2) お釣りで投資「トラノコ」
もう一つご紹介する「トラノコ」は2017年6月にリリースされたばかりのサービス。
TORANOTEC社が運営しています。こちらは5円から投資可能で、運用報酬0.3%の低さで運営されています。利用料は300円ですが、申込後3か月間無料です。マネーフォワード、Zaimの貯金アプリ企業と提携しています。
ファンドの選択においては安定重視の「小トラ」、バランス重視の「中トラ」、リターン重視の「大トラ」の3通りから選択することができます。投資の初心者がファンド選びをするとき、各ファンドの特徴の違いがわからず迷ってしまうことがあります。トラノコは、3つに絞り込むことで「わかりやすさ」を追求しています。
サービスは生年月日を入力するところから登録開始。住所、電話番号ののち、投資動機や資産の状況を入力します。所定の規約に入力し利用開始です。
「マメタス」と「トラノコ」の違いは
おつり投資サービスとしてともに注目される両者。どのような違いがあるのでしょうか。
両者サービスとも現在は発展途上です。取り扱い可能な銀行口座の追加など、様々な機能が今後追加されてくるものと考えられます。
おつり投資のサービスを見ていると、一昔前に流行った500円玉貯金を思い出します。少し高いお弁当を買ったことにして500円を入れるときの、「自分は今日も節約できた」という気持ちを、お釣り投資では再び実感できるのではないでしょうか。今後も続々と展開していくサービスの行き末に期待したいものですね。
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工藤 崇 (株)FP-MYS代表取締役社長兼CEO
ファイナンシャルプランニング(FP)を通じ、Fintech領域のリテラシーを向上させたい個人や、FP領域を活用してFintechビジネスを検討する法人のアドバイザーやプロダクト支援に携わる。Fintechベンチャー集積拠点Finolab(フィノラボ)入居。執筆実績多数。
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