25/05/14
ギザ10、2000円札、100円札…高値で売れるお金があるって本当?

お財布の中に、もしかすると「ただのお金」以上の価値があるお金があるかもしれません。コレクターが集める硬貨や紙幣の中には、実は額面よりも高い価格で取引されるお金がいくつもあります。
今回は、ちょっとしたお宝かもしれない「高値で売れるお金」の種類やその理由、売るときのポイントについてわかりやすくご紹介します。
ギザ10ってどんな10円?
もしかしたらみなさんも「ギザ10」という名前を聞いたことがあるかもしれません。
ギザ10とは、側面がギザギザとした溝のある10円硬貨のこと。ギザ10は昭和26年から昭和33年までのわずか7年間しか発行されていません。そのため、現在では希少な存在となっています。
ギザ10のギザギザは、偽造防止や当時の高額硬貨であることを示すために取り入れられたデザインです。しかし昭和34年以降は通常のツルツルの縁に切り替わったため、今ではほとんど見かけなくなりました。
ギザ10の中でも特に価値があるのは、昭和32年・33年に発行されたもの。状態が良ければ、未使用品として数万円の価格がつくこともあります。ただし、普段使いで劣化してしまったものは、ほとんど値がつかない場合も。もしギザ10を見つけたら、汚れを拭き取り、密閉容器などで酸化を防いで保存しておきましょう。ちょっとしたお宝になる可能性もあります。
ギザ10以外にも高値がつく硬貨・紙幣とは?
ギザ10円玉以外にも、「実はプレミアがつく!」というお金があります。もしかしたら、お家の中のどこかに眠っているかもしれません。
●2万円の価値がつく10円玉
昭和61年に発行された「後期型10円玉」は、本来昭和62年のプルーフ貨幣(コレクターのために表面を磨いたお金)のために作られたデザインが何らかの手違いで昭和61年として製造されたもの。後期型10円玉は製造数がとても少なく、状態が良ければなんと2万円前後で取引されることもあります。同じ昭和61年でも、「前期型」には価値がないため、見分けには専門の知識が必要です。気になる方はコイン商や専門サイトなどでチェックしてみましょう。
●500円玉でレアなのは「昭和64年」
昭和64年は、わずか7日間しかなかった特別な年(1989年1月1日〜7日)。そのため、この期間に発行された「昭和64年の500円玉」は発行枚数が少なく、コレクターの間で高値がつきやすいです。状態や保存状態によりますが、額面以上の価値を持つことも珍しくありません。
●2000円札にも高値で売れるものがある
2000年に開催された沖縄サミットにあわせて発行された2000円札。沖縄県の首里城の守礼門や源氏物語絵巻などがデザインされています。2000円札は2003年に印刷を中止しており、見かける機会が少なくなっていますが、銀行などでは両替してもらうことが可能。また沖縄県では比較的多く流通しているそうです。
2000円札でも、紙幣に記載されている番号(記番号)がゾロ目になっているものや「A◯◯◯◯◯◯A」となっている「AA券」などの中には高値で売れるものがあるようです。
●聖徳太子の紙幣は人気!
旧紙幣や古いお札も、高値で取引されることがあります。特に、昭和時代の「聖徳太子シリーズ」はコレクターに人気です。
・100円札(聖徳太子):昭和5〜21年に発行。状態が良ければ約3000円で取引されることもあるそう。
・1000円札(聖徳太子):昭和25〜40年に流通。保存状態が良ければ1万円前後の価値になるケースもあるようです。
・1万円札(聖徳太子):昭和33〜61年に使用。運がよければ、家のタンスに1枚眠っているかもしれません。取引価格は1万7000円ほどになることも。
どれも「保存状態」が価値に大きく影響しますので、古いお金を見つけたときは、むやみに折ったり洗ったりせず、大切に保管しましょう。
「高値で売れるお金」売るにはどうすればいい?
ギザ10や昭和の記念硬貨、旧紙幣など、「これってもしかして高く売れるかも?」というお金を見つけたとします。こんなとき、銀行に持っていけば両替をしてくれます。しかし、銀行での交換はあくまで“お金としての価値”で行われます。コレクター価格やプレミア価値は反映されません。
額面以上の価値があるかもしれないという場合は、古銭・紙幣の買取り専門店に持ち込んだほうがよいでしょう。経験豊富な査定士がしっかりと価値を見極めてくれるので、正当な価格での売却が期待できます。
近所に古銭・紙幣の買取り専門店がないという場合は、査定してほしいお金を郵送して査定してもらう「宅配査定」や、鑑定士に自宅まで来てもらって査定してもらう「出張査定」をしてくれる専門店も。「とりあえずいくらになるか知りたい」場合でも利用してみるとよいでしょう。
お金を高く売るためのちょっとしたコツ
せっかく見つけたギザ10や古いお札。どうせなら、できるだけ高く買い取ってもらいたいですね。ここでは、お金を少しでも高く売るために気をつけたいポイントをご紹介します。
●汚れ・キズに注意して大切に保管
硬貨や紙幣は「きれいな状態」であるほど価値が上がります。手で触ると皮脂や汚れがついてしまうので、ピンセットを使って扱ったり、コレクション用のホルダーなどに保管したりするのがおすすめです。
また、直射日光や湿気の多い場所は、変色やサビ、シミの原因になります。日差しを避けて風通しのいい場所に保管しておきましょう。
●売ると決めたら早めに
「そのうち売ろうかな…」と放っておくと、時間が経つうちに状態が悪くなってしまうこともあります。お金の価値は見た目の美しさでも変わるため、売ると決めたら早めの行動をおすすめします。とくに、今のうちにプレミア価値があると分かっているものは、劣化する前に専門店に持ち込み査定してもらいましょう。
思わぬ価値を持つお金がないか確認してみよう
ギザ10やそれ以外の古い紙幣など、思わぬ価値を持つ「お金」があります。状態や保存方法によって価値が大きく変わるため、家にある方は大切に保管しましょう。もし、査定額が気になる場合は、早めに専門店でみてもらうのがおすすめです。
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舟本美子 ファイナンシャルプランナー
「大事なお金の価値観を見つけるサポーター」
会計事務所で10年、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として14年働いたのち、FPとして独立。あなたに合ったお金との付き合い方を伝え、心豊かに暮らすための情報を発信します。3匹の保護猫と暮らしています。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。FP Cafe登録パートナー

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