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25/02/20

保険

「金利ある世界」で再注目の円建て年金保険 変額年金保険との違いは?

「金利ある世界」で再注目の円建て年金保険 変額年金保険との違いは?

日本では長らく「マイナス金利政策」がとられ、デフレ経済が続いていました。
しかし、マイナス金利政策からは2024年に脱却、2025年1月24日には、政策金利を0.5%にするとの発表がなされました。2024年以降、3回目となる利上げです。
「金利ある世界」が到来するなか、注目されているのが円建ての個人年金保険です。いったいどんな商品なのか、変額年金保険との違いとともに紹介します。

そもそも、個人年金保険とは?

個人年金保険とは、民間の保険会社などで扱っている保険商品のひとつです。
契約したら、一定期間、たとえば65歳までの間は毎月(あるいは毎年)保険料を支払って、その後、年金として毎年給付金を受け取る、というのが基本的な仕組みです。

もし、35歳で契約して、65歳まで毎月1万円の保険料を払ったとしたら、1年で12万円、30年で360万円の保険料を払うことになります。
そして、65歳から10年間、年金を受け取るわけです。

 

受け取る金額は多いほうがいいですよね。
ですから、個人年金保険を考える時には、複数商品の受取率を比較検討したほうがいいでしょう。
もし、360万円支払って、年金の受取りも合計360万円だったら、損をしてしまいます。
なぜなら、少しでも利息のつく預金の方が資金を増やせるからです。

ただし個人年金保険には、貯蓄などにはないメリットがあります。
それは、税金の所得控除が利用できることです。「個人年金保険料税制適格特約」のついた個人年金保険は、生命保険料控除の「個人年金保険料控除」という所得控除の対象になります。なお、個人年金保険料税制適格特約は無料でつけられます。

2012年1月以後に契約した個人年金保険の場合、所得税で最高4万円、住民税で最高2.8万円の所得控除ができます。所得税の税率が10%であれば、所得税を4000円安くできるメリットがあります。また、住民税は一律で税率10%ですから、住民税は2800円安くできます。合計6800円の節税効果です。これは一般の生命保険の生命保険料控除とは別枠ですので、一般の生命保険に加入している場合でも、節税効果を得られます。

節税効果を考慮に入れると、個人年金保険は有利な金融商品と言えます。
とはいえ、できるだけ受取金額が多いほうがいいことに変わりはありません。
個人年金保険の受取金額は、保険会社で決める「予定利率」によって決まります。

予定利率って、利率とは違う?

予定利率とは、保険会社が契約者に約束する、運用利回りのことです。
保険会社は多くの契約者が支払う保険料を集め、集めたお金は、大きな資金として運用をします。
この運用利回りの見込みが、予定利率の計算のもとです。

保険会社が運用で資金を大きく増やせそう、と見込めば予定利率は上がります。
予定利率が上がれば、保険料を下げることができます。

逆に、あまり増やせそうにない、となれば予定利率は下がり、保険料は上がります。
つまり同じ受取金額の個人年金保険でも、予定利率が高ければ保険料は安く、予定利率が低ければ保険料は高くなる、ということです。
いわば、予定利率とは、保険料の割引率のようなものです。

一方、預貯金などの利率とは、預ける時点での利率です。
利率が高ければ資金を大きく増やせますし、利率が低ければ少ししか増やせません。

つまり、予定利率は「保険料を決めるもの」、利率は「運用で増える金額を示すもの」と着目するところに大きな違いがあります。

円建て年金保険の予定利率は、このところの金利上昇の影響を受けて、予定利率が1%程度に引き上げられたことで注目されています。

変額年金保険とはどう違う?

さて、マイナス金利政策下では、円建て個人年金保険の予定利率もまた、低くおさえられていました。つまり、保険料が高くなり、生命保険料控除を考慮にいれても、メリットを感じにくい商品だったのです。

ですから、老後資金を形成したいニーズには、円建て個人年金保険よりも、変額年金保険が選ばれていました。

変額年金保険は、運用実績によって年金額・死亡給付金・解約返戻金が変動する保険です。年金額や死亡給付金には最低保証額が定められているものと定められていないものがあります。解約返戻金には最低保証額がないものがほとんどです。運用がうまくいけば、それにともなって年金額などが増えますが、運用がうまくいかなかった場合には、払い込んだ保険料よりももらえる金額が減る元本割れを起こす可能性もあります。
変額年金保険は保障(年金)と運用を同時に用意できるため一見便利なのですが、両方に手数料がかかるので、手数料が割高なのもデメリットです。保障部分は個人年金保険で用意して、運用は手数料の安い投資信託などで用意する方が合理的だといえます。

また、円ではなくドル建ての個人年金保険もあります。円よりも高い金利を背景に、円建て個人年金保険よりも大きく増やせることをうたう商品が多いのですが、ドルで運用することで為替手数料がかかりますし、為替レートの動き次第では損失を被る為替リスクがあることを忘れてはいけません。 その点、円建て個人年金保険は中途解約せず、年金で受け取るようにすればほとんどの場合元本割れすることもありません。

老後資金づくりには、iDeCoや新NISAなどの選択肢もありますが、予定利率も高まり節税効果もある円建て個人年金保険もまた、考えてもよい時期になっているのではないでしょうか。

タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)

36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー

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