24/12/21
お金をかけなくても楽しめる「老後の趣味」13選
「自分は無趣味である」という人の割合は22.5%。60代では25.5%とおよそ4人に1人いるそうです(博報堂生活総研「生活定点」2024年より)。
老後に時間があっても、趣味がないと悩む人もいます。また、趣味になりそうでも「お金がかかるから」と避けてしまう人もいるようです。でも、お金をかけずに楽しめるものは探せば色々あります。趣味を楽しむことは、認知機能を維持したり、高めたりするのに効果的ですから、自分に合ったものを選びたいものですよね。
今回は、お金をかけずにできる老後の趣味13個を、充実させるコツ、楽しみ方、健康寿命をのばす効果などとあわせてご紹介します。
老後の趣味1:ウォーキング
体を若々しく保つには、適度な運動が欠かせません。その際、体に無理がかからず、継続できるもの。日常生活の延長で行える運動であれば、お金もかかりません。
歩くことは有酸素運動になるため、心肺機能を高め、血流を良くする効果があります。高齢の方でも、体への負担が少なく、ムリなく続けられる運動です。スマホに無料の健康アプリを入れて持ち歩けば、歩数が自動記録できます。ウォーキング時間を決めておくと、毎日続ける習慣がつきます。
老後の趣味2:ストレッチ・ヨガ
ストレッチやヨガは、筋肉や関節の柔軟性を高める効果があります。筋肉が柔らかくなれば、血流が良くなり、体の隅々に栄養が行き渡ります。また、関節が柔軟であれば、ケガを予防することができます。
ストレッチやヨガは、YouTubeなどに「シニアヨガ」「高齢者ストレッチ」などのキーワードで検索すると、いろんな動画がヒットします。スポーツクラブにわざわざ通わなくても、おウチに居ながら、好きな時間に無料で運動できるでしょう。
老後の趣味3:図書館
日常生活が淡々としていると、刺激が少なくぼーっとすることが多くなってしまいます。
新しいことにチャレンジして、適度に頭を使うことで認知症を予防しましょう。
「現役時代は忙しく、あまり読書ができなかった…」かもしれません。しかし、高齢になると、時間はたっぷりあります。興味のあるジャンルを中心に、読書をたのしみましょう。その際、図書館を利用すれば、無料で多くの本を読むことができます。
もし、老眼で、細かい字を読むのが億劫という人であれば、NHKの「らじる文庫」がおススメです。アナウンサーによる短編小説の朗読を聴くことができます。
聴き逃し配信は、いつでも好きな時間に聴くことができます。聴くのは、読むとは別の味わいがあります。
老後の趣味4:語学学習
語学を習得したいという気持ちを抱えている方は少なくないかもしれません。せっかくなので、老後に学び直してみるのはいかがでしょう。まずは、できる範囲で毎日、語学に触れてみましょう。
おススメは、NHKの「語学講座アプリ」です。NHKのラジオ第2で放送中の語学講座を「まるごと」聴くことができます。英語だけでなく、中国語、ハングル、イタリア語、ドイツ語、スペイン語、フランス語、ロシア語なども学習することができます。語学学習は年齢に関係なく、継続すれば成果が得られます。さらに、脳が活性化する、健康寿命が延びるなどの効果も期待できるので、ぜひ日常生活のスパイスとして取り入れましょう。
老後の趣味5:落語
落語家の話術に「すごいな!」と思ったことはありませんか。時間のあるときは、落語を大いに楽しみましょう。
落語は寄席や落語会に行かずとも「YouTube」で「落語」と検索すれば、おウチで楽しむことができます。いろんな落語家さんの「芝浜」「文七元結」「笠碁」「愛宕山」など、聞き比べがおススメです。もし、何度か聞いているうちに、ちょっと自分でもやってみたいなと思えば、ネットで「落語教室」「落語講座」などと検索してみましょう。プロの噺家が指導しているもの、アマチュアの噺家が教えるものなどが見つかります。準備するものも扇子と手ぬぐいだけです。
また、落語の世界に深く触れることで、記憶力や想像力が鍛えられる効果も期待できます。さらに、ユーモアや人情に触れることで気分転換になり、心の健康維持にも役立つでしょう。趣味としてだけでなく、心と体を元気に保つ秘訣としてもおすすめです。
老後の趣味6:写経
日常生活の中の小さな出来事に感動するために、感性を磨いてみましょう。そうすれば、より充実した毎日を送れるようになるでしょう。
写経とは、仏教の経典を書き写すことで、誰でも行うことが出来る仏教の修行です。毎日続けることで、集中力を養い、心を穏やかに保つことができます。必要なものも、ペンと写経手本と写経用紙だけです。写経の用紙も無料でダウンロードできます。
さらに、写経は「今、この瞬間」に意識を集中させるため、マインドフルネス効果が得られるとされています。ストレスを軽減し、心身のバランスを整える助けとなるでしょう。
老後の趣味7:ジグソーパズル
ジグソーパズルは、一枚の絵が、幾つかに分解した小片(ピース)にとなっており、組み立てることで絵を完成させるタイプのパズルです。認知機能、記憶力などを高める効果があると言われています。一般的なもので300~3000ピースあるので、個々のレベルに合わせて楽しみましょう。値段も1個当たり2000円以内とお手軽です。景色や動物、名画など、様々な種類があります。
難易度を上げたい場合は「純白地獄」「暗黒地獄」といった白・黒単色のパズルを選んでみるのもいいかもしれません。
さらに、完成した作品を額に入れて飾ることで、達成感を味わうとともにインテリアとして楽しむことができます。また、家族や友人と一緒に取り組めば、コミュニケーションを円滑にするツールにもなります。
老後の趣味8:手芸・編み物
ティッシュケースやバッグを作ったり、マフラーやセーターを編んだり。手芸や編み物で創ることの楽しさが実感できます。身近な人へのプレゼントとしても効果的です。
また、フリーマーケットに出したり、ネットの手作りサイトに載せたりすれば、お小遣い稼ぎができるかもしれません。
さらに、手芸や編み物は指先を使う細かな作業が多いため、脳を活性化させ、認知症予防にも効果が期待されています。自分のペースで続けられる手芸や編み物は、心を落ち着けながらも生活を豊かにしてくれる素敵な趣味といえます。
老後の趣味9:囲碁・将棋・麻雀
囲碁・将棋・麻雀は仲間と楽しい時間を過ごせる趣味です。同じ趣味を持つ仲間でお互い切磋琢磨して、上達すればイキイキした毎日が送れるでしょう。
初心者でも、まずは仲間に入りましょう。上手な人達の練習を見学したり、わからないことを質問したりしながら、交流を深めましょう。自治体のカルチャースクールであれば安く始められます。
さらに、囲碁や将棋、麻雀は戦略を考えることで脳を活性化させる効果があり、認知機能の維持にも役立ちます。また、これらのゲームは勝敗だけでなく、コミュニケーションも楽しむことができ、孤独を感じることなく充実した時間を過ごすことができるでしょう。自宅では、オンラインでの対戦やアプリを活用して新しい仲間とつながることも可能です。
老後の趣味10:保護猫ボランティア
猫が好きという方は、近くにある保護猫団体のボランティアに参加してはどうでしょう。地域猫のお世話、保護猫譲渡会のお手伝いを通して、多世代の猫好きの人たちと交流ができます。猫と触れ合うことが、癒し、ストレスの軽減、心の健康維持にもつながります。飼い主のいない猫たちを助けることもでき、やりがいを感じることができるでしょう。
また、保護活動を通じて学んだ知識を活かし、地域の動物問題への理解を深めることもできます。猫たちの命を守りながら、同じ思いを持つ仲間とつながる保護猫ボランティアは、社会に貢献できる趣味として最適です。
老後の趣味11:スマートフォン・家庭用ゲーム機などによるゲーム
スマートフォンや家庭用ゲーム機を使ったゲームは、手軽に始められるだけでなく、脳の活性化やリラックス効果が期待できる趣味です。最近では高齢者向けの簡単なパズルゲームや脳トレアプリも充実しており、複雑な操作が不要で楽しめるものが増えています。また、家庭用ゲーム機では運動系のゲームを取り入れれば、体を動かしながらゲームを楽しむことができ、健康維持にも役立ちます。
老後の趣味としてゲームを選ぶ際は、無理のない範囲で時間を区切り、目や体に負担をかけないようにすることが大切です。オンラインゲームには課金なく楽しめるものもありますが、課金して楽しむものもあります。月額の予算を1000円以内にするなど、自分に合ったスタイルで取り組みましょう。
老後の趣味12:カラオケ
カラオケは、歌を楽しむことでストレス発散や健康維持に役立つ趣味です。歌うことで全身を使った運動になるだけでなく、声を出すことで肺活量が向上し、呼吸器系の健康を保つ効果があります。また、好きな歌を歌うことで気分が明るくなり、心の健康をサポートします。
特にシニア向けのカラオケ施設やサービスが充実しており、日中の割引やシニア向けの選曲サポートも利用できます。グループで楽しむ場合は、他の参加者と歌を通じて交流できるため、孤独感の解消にもつながります。お互いにリクエストしたり、懐かしい曲を共有したりすることで、会話の幅も広がるでしょう。
音楽を楽しむだけでなく、健康と社交性の向上を同時に実現できるカラオケは、老後の生活に彩りを添える素晴らしい趣味です。
老後の趣味13:園芸・ガーデニング
園芸やガーデニングは、自然と触れ合いながら心と体を癒すことができる趣味です。土に触れることでリラックス効果が得られるだけでなく、植物を育てる達成感や喜びを味わうことができます。また、庭やベランダで行う軽い作業が適度な運動となり、体力の維持や健康促進にも役立ちます。
季節の花を育てて目を楽しませたり、家庭菜園で野菜を栽培して収穫を楽しんだりするなど、自分の興味や生活スタイルに合わせて自由にアレンジできるのが魅力です。特に食べられる作物を育てれば、収穫した野菜や果物を料理に使い、食生活を豊かにすることもできます。
ガーデニングは一人でも楽しめますが、地域の園芸クラブやコミュニティガーデンに参加すれば、趣味を共有する仲間との交流も広がります。経験やアイデアを共有することで新たな発見があり、さらに楽しみが増すでしょう。
趣味を通じて心と体を元気に保とう
老後の趣味は、体を使うもの、頭を使うもの、感性を磨くもの、仲間と楽しむものなど、いろいろあります。自分に合ったものから始めてみるとよいでしょう。
老後を充実したものにするためには、「趣味」を通じて心と体を元気に保つことがポイントです。趣味は日々の生活に彩りを与え、新しい楽しみや目標を見つけるきっかけとなります。
ゆっくり過ごせる老後だからこそ、自分のペースで好きなことに打ち込み、心から楽しむ時間を大切にしましょう。趣味を持つことで、人生の充実感や幸福感が高まり、健康寿命を延ばすことにもつながります。
【関連記事もチェック】
・お金が貯まらない人に共通する「頻繁に訪れる場所」「無駄なお金の使い方」「クレカの枚数」
・貧乏人は買うがお金持ちは買わない7つのもの
・「60歳退職→65歳年金開始」空白の5年間のお金はいくら準備すべきか
・貧乏人は買うけど、お金持ちは買わないもの5選
・貧乏人は頻繁に行くけど、お金持ちは行かない場所5選
舟本美子 ファイナンシャルプランナー
「大事なお金の価値観を見つけるサポーター」
会計事務所で10年、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として14年働いたのち、FPとして独立。あなたに合ったお金との付き合い方を伝え、心豊かに暮らすための情報を発信します。3匹の保護猫と暮らしています。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。FP Cafe登録パートナー
この記事が気に入ったら
いいね!しよう