22/01/20
【2022年版】つみたてNISA(積立NISA)のオススメ投資信託はコレだ! お金のプロ厳選3本
毎年40万円までの投資の利益がゼロにできるつみたてNISA(積立NISA)。つみたてNISAでは、金融庁の基準を満たした投資信託をコツコツ積立で購入していきます。とはいえ、購入できる投資信託は201本(2022年1月20日時点)もあります。どれを選んだらいいかわからないという方も多いでしょう。
今回は、6つの基準を元に、投資先・運用先別のおすすめ投資信託を3本ご紹介します。
つみたてNISAの商品選び6つの基準
日本で購入できる投資信託は、約6000本あるといわれています。つみたてNISAの場合、そこから手数料が安く、長期投資で資産形成ができると考えられる201本の商品が購入できます。そう考えると、すでに金融庁によって、全体の3%程度まで商品が絞り込まれている、ともいえます。ですからどれを買っても、大ハズレは少ないのではと考えられます。
しかし、せっかく自分のお金を出して投資をするのですから、そのなかからさらにいい投資信託を選びたいですよね。そのための基準を6つ、紹介していきます。
●基準1:指標は広く投資するものがいい
たとえば日経平均株価とTOPIX(東証株価指数)。日経平均株価は東証1部の225銘柄の値動きをもとに算出していますが、TOPIXは東証1部の全銘柄、2000銘柄以上の値動きをもとに算出しています。TOPIXの方がより広く、市場全体に投資するもののほうが市場の姿を反映するので、分散効果はより高まります。
●基準2:信託報酬は安いほどいい
投資信託には買うときに販売手数料、持っている間に信託報酬、売るときに信託財産留保額という手数料がかかる場合があります。つみたてNISAの場合、販売手数料は無料。信託財産留保額もかからない投資信託が多くなっています。それに対して信託報酬は持っている間ずっとかかります。投資期間は20年に及びますから、少しの差でもやがて大きな差になっていきます。ですから、できるだけ安いものを選びたいところです。
●基準3:インデックス型・バランス型なら純資産総額は大きいほうがいい
純資産総額は、投資信託が組み入れている株式や債券などの資産の合計金額(時価総額)です。一般的に、投資をする人(ファンドマネージャー)の考える運用をきちんと実現するには、純資産総額はある程度大きくなければならないといわれています。
インデックス型・バランス型なら純資産総額は大きいほうがいいでしょう。アクティブ型の場合は、純資産総額は大きければ良いわけではなく、適切なサイズであるかがポイントです。例えば中小型の株式が投資対象であるアクティブ型ならば、純資産総額は200億円〜500億円が適正サイズと言えます。
とはいえ、どの投資信託にも共通しますが、純資産総額があまりにも低いままだと、途中で運用を中止する「繰上償還」が行われてしまう可能性もあります。
●基準4:運用成績は中長期で順調に伸びているものがいい
株式の「株価」のように、投資信託の値段を表すのが基準価額です。これが純資産総額とともに、順調に伸びている投資信託をチェックしましょう。
運用成績が伸びれば純粋に利益も増えますし、資産の流入が多くなって投資信託の規模が大きくなれば、投資信託はさらに運用をしやすくなって利益を出しやすくなる…という好循環が生まれます。
投資信託の性質上、短期で運用益を目指すものではありませんので、運用成績は5年、10年と中長期で堅調な成績を出している投資信託を選びましょう。
●基準5:同ジャンル・同カテゴリではシャープレシオは高いほうがいい
シャープレシオは「リスクに見合った利益が得られているか」を表す指標です。計算そのものはとても難しいのですが、投資信託の検索サイトなどでは数値をすぐに参照できるので、それを見ればいいでしょう。シャープレシオが大きいほど、リスクのわりに高いリターンを得ていることになります。
シャープレシオは、同ジャンル・同カテゴリの投資信託を比較する際に役立ちます。同程度のリスクをとって、リターンが良い方を選ぶのに、シャープレシオで見れば単に数値が大きいものを選べば良いというわけです。
●基準6:インデックス型を選ぶ際、トラッキングエラーは小さいほどいい
トラッキングエラーは、ベンチマークと投資信託の値動きの差を数値で表したもの。この数字が小さいほど、ベンチマークとする指標と連動している、ということを表します。インデックス型の投資信託はそもそもベンチマークとの連動が目標なので、小さいほどいいということになります。
つみたてNISAのオススメを紹介! お金のプロが買うならこの3本
以上を踏まえて、つみたてNISAで買うべきおすすめ投資信託を投資先・運用先別にピックアップしてみました。なお、以下金額・手数料率などはすべて2022年1月20日時点のものです。
●SBI・全世界株式インデックス・ファンド
純資産総額:475.63億円
基準価額:15,384円
信託報酬(税込):年0.1102%
「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」という指標の連動を目指す投資信託です。この指標は、米国・欧州・日本を含む45カ国以上の株式市場の値動きをもとに蚕種されています。なかでも、米国株が50%超を占めています。月次資金流入が堅調で純資産総額が順調に増加しています。信託報酬も0.1%台と安くなっています。
●eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
純資産総額:1291.87億円
基準価額:13,260円
信託報酬(税込):年0.154%
国内・先進国・新興国の株式と債券、国内外の不動産(リート)に均等に投資する「バランス型」と呼ばれる投資信託。1本で8つの資産にまとめて投資できる手軽さ、わかりやすさからか、資産も堅調に増加しています。
●<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)
純資産総額:178.92億円
基準価額:14,141円
信託報酬(税込):年0.154%
国内外の株式と債券に均等に投資する投資信託。株式と債券の比率が50%ずつで、国内と海外の比率も50%となるため、先に紹介した「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」よりリスクを抑えた投資信託といえます。取り扱う金融機関も多く、どこでも買いやすいのがメリットです。
まとめ
値上がりすることも値下がりすることもある投資信託のもっとも賢い買い方は、長期・分散・積立という基本を踏まえてコツコツ買うことです。
つみたてNISAを利用するだけでその基本が実践できて、しかも運用益非課税の恩恵まで受けられます。
今回紹介した商品選びのポイント・おすすめ商品をぜひ参考にしていただき、資産形成に取り組んでいただければ幸いです。
誰でも納得! つみたてNISA(積立NISA) おすすめ金融機関はここだ!
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・取扱商品が170本以上。有力商品を選びやすい
・毎日・毎週・毎月・複数日・隔月の5つの購入タイミングを選べる
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・取扱商品が150本以上。100円から購入可能
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頼藤 太希 マネーコンサルタント
(株)Money&You代表取締役。中央大学商学部客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に現会社を創業し現職へ。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」、書籍、講演などを通じて鮮度の高いお金の情報を日々発信している。『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)、『マンガと図解 はじめての資産運用』(宝島社)、など書籍100冊、累計170万部超。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。X(旧Twitter)→@yorifujitaiki
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