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24/08/20

家計・ライフ

【2025年4月から減少】高年齢雇用継続給付でもらえる金額はいくら減るのか

【2025年4月から減少】高年齢雇用継続給付でもらえる金額はいくら減るのか

高年齢雇用継続給付とは、雇用保険の被保険者であった期間が5年以上ある60歳から65歳までの方の賃金の低下を補償するための給付金です。その高年齢雇用継続給付の金額が2025年4月から減ってしまうことはご存知でしょうか。
今回は、高年齢雇用継続給付のしくみと2025年からの減額、そしてもらえる金額がどのくらい減るのかをご紹介します。

高年齢雇用継続給付の制度のしくみとは?

高年齢雇用継続給付は、高齢者が職を失うのを防ぐための雇用継続援助または雇用継続を促進するための給付として設けられた制度です。

高年齢雇用継続給付には、「高年齢雇用継続基本給付金」と「高年齢再就職給付金」の2つがあります。高年齢雇用継続基本給付金は60歳以降も継続して働く場合に受給できる給付金。対する高年齢再就職給付金は60歳以降に会社を退職して雇用保険の失業手当を受け取った後に再就職した場合に、失業手当の支給残日数が一定以上残っているときに受給できる給付金です。

高年齢雇用継続給付の具体的な支給要件は、次のとおりです。

●高年齢雇用継続給付の支給要件

・60歳以上65歳未満で雇用保険の被保険者である
・被保険者だった期間が5年以上ある
・原則、60歳到達時点と比較して60歳以降の賃金月額が75%未満になった状態で雇用を継続する
・再就職の前日時点で基本手当の支給算日数が100日以上ある(高年齢再就職給付金)

2025年4月から高年齢雇用継続給付の上限が10%に

これまでの高年齢雇用継続給付の支給額は、60歳〜65歳までの賃金が、
・60歳到達時の61%以下…支給対象月の賃金額の15%
・60歳到達時の61%超〜75%未満…賃金の低下率に応じて高年齢雇用継続給付の支給率が減少
・60歳到達時の75%以上…ゼロ
と定められていました。

しかし、2025年4月以降は高年齢者雇用継続給付の最大給付率が15%から10%に引き下げられます。これにより、2025年4月以降の高年齢雇用継続給付の支給額は、60歳〜65歳までの賃金が、
・60歳到達時の64%以下…支給対象月の賃金額の10%
・60歳到達時の64%超〜75%未満…賃金の低下率に応じて高年齢雇用継続給付の支給率が減少
・60歳到達時の75%以上…ゼロ
と変わります。

●高年齢雇用継続給付の上限が縮小することで賃金はどのくらい減るのか?

高年齢雇用継続給付の上限が縮小するとなれば、具体的に賃金がいくら減るのか気になります。たとえば、60歳時点の賃金が40万円で60歳以後の賃金が24万円(60%)になったと仮定してシミュレーションしてみると次のとおりです。

・2025年3月までの給付額:24万円×15%=3万6000円/月
・2025年4月以降の給付額:24万円×10%=2万4000円/月

現行と改正後の給付率は15%→10%となり、もらえる賃金額は1万2000円減ってしまうことがわかります。

なお、高年齢雇用継続給付には賃金の上限額と支給の下限額があります。2024年8月以降の場合、賃金が37万6750円以上だと高年齢雇用継続給付は支給されません。また、高年齢雇用継続基本給付の給付額が2295円を超えない場合も支給されません。

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なぜ、高年齢雇用継続給付の上限が縮小されることになったのか?

高年齢雇用継続給付の上限が、なぜ縮小されることになったのか?ということが気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

高年齢雇用継続給付の給付率が変更となる背景には、高年齢者雇用安定法の改正によって高齢者が長く就労する機会を確保するための環境整備が進められてきたためです。
2021年4月に施行された高年齢者雇用安定法では、企業側に対して70歳までの就業機会を確保することを努力義務と定めています。具体的には、次のいずれかの措置を講ずるよう努めることとされています。

①70歳までの定年の引上げ
②定年制の廃止 
③70歳までの継続雇用制度の導入
④70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入
⑤70歳まで継続的に事業に従事できる制度の導入

このように、高齢者の雇用環境も徐々に整いつつあり、長く働くことがあたりまえとなってきたことが高年齢雇用継続給付の最大給付率の縮小につながったのです。
2025年度に縮小する高年齢雇用継続給付は、2030年度には廃止される予定です。

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働けるうちは働く準備をしておこう

一昔前であれば、60歳になったら定年。がんばって年金がもらえる65歳までは高年齢雇用継続給付をもらいながら働くというスタイルでした。しかし今後は、企業側による高齢者の雇用環境整備もあり、働けるうちは働くというスタイルに変化していくでしょう。生涯現役、いつまでも若々しい高齢者であり続けるために、50代から老後の働き方について準備していきましょう。

舟本美子 ファイナンシャルプランナー

「大事なお金の価値観を見つけるサポーター」
会計事務所で10年、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として14年働いたのち、FPとして独立。あなたに合ったお金との付き合い方を伝え、心豊かに暮らすための情報を発信します。3匹の保護猫と暮らしています。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。FP Cafe登録パートナー

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