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17/03/30

家計・ライフ

未来の自分のために知っておきたい!女性の働き方、お金との付き合い方

© Money&You Inc.

3月23日(木)、株式会社Money&You主催のトークイベントを都内某所で開きました。
ライフネット生命を創業し、4年で上場という成果を挙げ、ますますの成長を遂げているライフネット生命保険株式会社の出口治明会長をお招きし、女性の働き方やお金の付き合い方について話しました。

第1部は出口治明会長のミニ講演、第2部は株式会社Money&You取締役の高山一恵氏を交えて参加者参加型でトークセッションを行いました。
今回は、盛況だった出口治明会長のご講演と、トークセッションの内容をレポートします。

これからは「本・人・旅」を取り入れて、アイデアで勝負する時代

© Money&You Inc.

冒頭、これからの日本についての話から始まりました。

出口「GDPは『人口×生産性』です。でも人口は簡単に上がりませんよね。となると、これからの日本の選択肢は、高齢化の分、生産性を上げるしかない。さもなければ、みんなで貧しくなるしかありません。人間は今が一番若いので、若いみなさんが今成長して、生産性を上げることが重要ですね」

「時代が変われば働き方も変わります。たとえば、出版社でAとBの社員がいるとします。Aはがっつり働く残業マン、Bは仕事を抜け出してスタバに行ったり、色んな人と会ったりしてクリエイティブに働いています。でもBさんの方がベストセラーを生み出していたら、どちらが評価されるでしょうか? もちろんBさんですよね。」

「戦後の発展途上段階では、工場モデル、つまり長時間労働する方が合理的でした。しかし、現在は日本のGDPの約7割がサービス産業。サービス産業ではアイデアが勝負です。たくさんの人と会ったり、本を読んだり、色んなとこに旅をしたり、脳みそに刺激がないとアイデアは生まれません。つまりこれからは、昔のような『飯・風呂・寝る』ではなく、『本・人・旅』が重要なんです」

健康寿命を延ばす良い方法は、働くこと

© Money&You Inc.

また、日本の高齢化については次のように仰っていました。

出口「みなさんの大好きなおじいさんやおばあさんは大切にしたいですよね。でも、みなさんが15年間肩車してお金の面倒をし続けることはできない。これからは、社会が敬老原則ではもう持たないんです」

「日本より先に高齢化が進んだヨーロッパでは、年齢フリー原則に変わりました。これは、高齢になっても、歩けるのなら歩いてほしいというものです。働けるのなら働く。健康寿命を延ばす良い方法は、働くことだと多くの医師の方も言っています。公的支援は、本当に困っているシングルマザーとかに注いであげるのが良いのです」

「高齢化のこれからは消費税をあげることが合理的です。本当に困っている人はマイナンバーで把握する。少子高齢化とは、所得税と住民票だった時代から、消費税とマイナンバーが社会のインフラとなることなんです。これは20年前にヨーロッパがやりました。ですから、私たちはヨーロッパのことをもっと勉強しましょう」

これからの日本のことや、働き方などについて、わかりやすくご講演いただき、みなさん聞き入っていました。これからは、「本・人・旅」で、自分の生産性を高めていくことが重要です。女性の働き方、お金との付き合い方を第2部のトークセッションで深堀りしました。

今後の長生き時代はどうなっていくのか

© Money&You Inc.

第2部では、出口治明会長、高山一恵、参加者を交えて、幅広い内容のトークを展開しました。
冒頭は、これから迎える日本の長生き時代について。

高山「最近ではライフシフトという言葉も出てきていて、日本人はこれから人生100年時代という長生き時代を生きると予想されています。私のお客様にも、老後が不安という相談が多くなってきました。どうやら年金が本当にもらえるのか不安な方が多いようです。そんなこれからの長生き時代を見据えた女性に、何かアドバイスはありますか?」

出口「60歳くらいまでに、好きな方法で稼ぐ方法を考えると良いですね。これからは定年という考え方も古くなっていくでしょう。そして、年金がもらえなくなるというのは嘘です。ヨーロッパでは中学高校で年金の仕組みを学習しますが、年金が破綻するときは、政府が破綻するとき。政府が破綻するときは、みなさんが選挙でちゃんとした人に投票をしなかったときです。
確かに、少子高齢化で増えている費用は節約しなければなりませんよね。ですが、それで年金が下がるわけではない。そのために、マイナンバーがあります。例えば、鳩山さんとか、麻生さんに多額の年金が必要でしょうか?いらないですよね。そういう人にはちょっと年金額を減らすとか、マイナンバーで出来るわけなんですね」


選挙制度について

出口「ドイツでは民主主義が危機と言われていますが、日本も同じようなものです。国会議員の5割が二世や三世ばかり。これでは新しい血が入りませんよね。ですからみんなで選挙に行って、ちゃんとした人を選ばなければいけません」

参加者「選挙に行かなきゃとは思うのですが、選挙に行っても誰に投票すれば良いのかがわからないんです」

出口「そんなときは若い人か、女性に投票してみましょう。日本は他の国と比べて、圧倒的に若い政治家と女性の政治家が少ない。元イギリス首相のチャーチルはかつて、民主主義は最低の制度であると言いました。また、選挙に出る人なんてろくでなしばかりだとも言っています。選挙に出る人なんてせいぜいお金持ちになりたい人か、目立ちたい人ばかりなんです。その中でもよりマシな人を、私たちは選挙で選ばなければなりません。ですから、良い候補者がわからないとしても、マシな人を選ぶことで少しずつ政治は変わり、世の中は変わるのです、若い人や女性に投票して、新しい血を入れるべきでしょう」

高山「なるほど、それは明快ですね。他にも候補者を選ぶポイントなどはありますか?」

出口「他にも、最近ではマッチングサイトを使って、自分の考えに合った政治家を見つけることもできます。政治争点に対して賛成か反対かをクリックしていくだけで、自分にぴったりの政治家や政党がわかるんです」

仕事と自己投資のバランス・本物の教養の身につけ方

© Money&You Inc.

参加者「自己投資をしなければと思うのですが、仕事と自己投資のバランスがわからないんです」

出口「先ほども言いましたが、人間は30代〜40代が一番若いです。心配する暇があったら、勉強をしてみましょう。そのうち仕事と自己投資のバランス加減がわかってくると思います」

高山「では、何を勉強すれば良いのかわからない、という人はどうしたら良いでしょうか」

出口「まずは働いている会社で気になっていることを勉強すると良いと思います。苦手なものがあったら、苦手克服でも良いし、反対に興味があるものを伸ばしていくのも良いですね」

高山「まずは身近なところから、ということですね。勉強といえば、先生の著書に『人生を面白くする 本物の教養』(幻冬舎新書)という本があると思います。私も何度も読ませていただいているのですが、実は私、昔はダメダメOLだったんです。社会に出てから、自分自身で教養を得ることが難しかったんですね。そういった人が教養を身につけるために何かアドバイスはありませんか?」

出口「それは簡単で、好きなことをやることが一番ですね。例えば、スキーがすごく上手くて免許を持っているほどの人は、自分でガンガン滑ることももちろんできますし、滑っている人を見ていることもできますよね。でも、スキーができない人はボーっと見ていることしかできない。好きなことを上達させることは、自分の選択肢を増やすことになるんです」

出口「どんなことでも自分がやりたいことをやっていたら、いつか役に立つことがあるかもしれません。これは本当にあった話なのですが、ある仕事の営業の方が、社長がスキーに行きたいと言っているのを耳にしました。その社員はたいそうスキーが上手だったので、これはチャンスと思い、スキーに連れて行ってくれと手をあげたそうです。そして、一緒に行ったところ、彼はスキーを教えることもできたので、社長にあいつは良い奴だと気に入られ、新しい仕事に繋がったそうです」

参加者「お金や時間を投資するという自己投資ですが、私は好きなことがたくさんあって、どれも同じくらいの優先順位なのですが、どうすれば良いでしょうか」

出口「簡単です。ダーツか何か決めれば良いでしょう」

(会場、笑)

参加者「かける時間はどれくらいが良いのでしょうか」

出口「3年間一生懸命やれば立派な師範代になっていると思います。30年あれば10コの師範代になっているわけです。もちろん、好きなことであればずっと続けて良いでしょう。これは大事なことですが、自己投資を考える際、リターンを考えるとは思いますが、好きなことに時間やお金を投資する際は、リターンを取ることを考えなくても良いかと思います。なぜならば、好きなことをやっているということそれだけで元は取れているわけですから」

お金を増やす投資とは

参加者「お金を増やす投資について気になるので、お伺いしたいです」

出口「簡単です。まず72のルールを覚えておけば大丈夫。これは、72を金利で割ると、元本が倍になる年数を計算できるというルールです。例えば、金利が8%のときは、72÷8イコール9年で、元本100万円が2倍の200万円になります。ですが、金利が1%なら、倍になるのに72年かかりますし、現在の普通預金のように0.001%と低金利だと72000年かかってしまいます」

出口「このことを考えると、変動商品以外ではお金は増えないなということがわかりますよね。変動商品で儲けるコツは簡単です。安い時に買って、高い時に売る、これだけ。ただ問題はいつ安いかがわからないということ。だから、毎月1万円ずつと決めて投資信託をしてみるとか、機械的に買っていけば、安い時には多く買えて、高い時には少ししか買えない状態になります。これを『ドルコスト平均法』と言いますが、名前なんか覚えなくて良いのです。騙されたと思って、毎月1万円ずつやってみてください」

高山「投資信託の積み立て証券会社でできますし、は今流行りのイデコでもできますので、オススメですね」

出口「そうですね、税制を使う方が圧倒的に得。人間はそんなに賢くないから、シンプルに考えた方が本質をついています。安い時がわからなくても、機械的に買っていけば良いんです。節税することは手取りを確実に増やすことにつながるので、節税できる仕組みを使うことはより良い方法です」

「本・人・旅」で人生を豊かにする

© Money&You Inc.

高山「先生は無類の本好きとしても知られていますよね。何か本を読むときのコツとかありますか?」

出口「面白い本を読むに限りますね。自分が読みたい本や興味のあるものを読むのが、一番身に入ってくる。難しいところはゆっくり読みます。速読を学ぼうとするのは時間の無駄です」

参加者「どんな本がオススメとかありますか?またどのように本を探せば良いでしょうか?」

出口「一番良いのは古典ですね。古典は良い書籍だから、何十年もなくならず今まで残ってきました。もし現代の本が読みたいなら、新聞の書評欄がベストです。書評欄は有名な先生が名前入りで書いていますから、みなさん力を込めて書いているんです。ハズレが少ないんですよ。あとは本屋に行ってみて、気になる本の最初の20ページを読んでみるのも良いですね。どの作家も最初の部分は一生懸命書きますからね。その部分を読んで面白ければ最後まで読み、面白くなければ読まなければ良いのです」

高山「先ほど『本・人・旅』という話がありましたが、本以外の「人・旅」ではどういう部分を重視していますか?」

出口「私は面白いかどうかを人生の基準としています。人についても、面白い人とならまた会いたいと思いますし、面白そうな場所があったらそこに行ってみようと思います。何かを経験したら、それは全部足しになるんですよ。すぐに効果が出なくて、何年後かに役に立つことに繋がります。すぐに役に立つからとか思ったらいけません」

高山「自分の好きなことが何より大切ということですね。まだまだ質問はつきないと思いますが、お時間になってしまいました。本日はどうもありがとうございました。参加者の皆さんもお忙しい中お集まりいただきありがとうございました」


以上、「未来の自分のために知っておきたい!女性の働き方、お金や保険との付き合い方」の講演内容とトークセッションの内容をお届けしました。
トークセッションでは、幅広い内容について展開され、参加者からも数多く質問をいただきました。
出口会長の深い知識をもとに話される内容は、観客を唸らせるようなものばかりで、満足度の高いセミナーとなりました。
-好きなことをやる-
繰り返し繰り返し、出口会長から発せられた言葉ですが、これからの働き方のテーマはこの言葉に尽きると感じた時間でした。

Money&You マネーアンドユー

株式会社Money&Youは、「お金と向き合う。」を サポートし日本を元気にする!を理念に、個人がお金の知性を高めるサポートに注力している会社。数十名のファイナンシャルプランナーを擁し、女性向けお金の総合相談サイト「FP Cafe」や、女性向けマネーメディア「Mocha」などを運営。金融に特化したコンテンツの企画・制作、フィデューシャリーデューティ対応サポートを行っている。

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