20/02/03
キャッシュレス決済「便利になった」が9割。利用しているサービスの内訳は?
2019年10月に消費税が上がったのと同時に始まった「キャッシュレス・消費者還元事業」キャッシュレスによるポイント還元、活用していますか?
手続きが面倒、仕組みがよくわからないという理由で現金払いしている人もいるかもしれませんが、JCBの調査「キャッシュレス・消費者還元事業に関する調査 2019」によると、キャッシュレス決済で便利になった人が9割もいたそうです。今回はそのアンケート結果とキャッシュレス決済の活かし方を紹介します。
キャッシュレス決済は便利と感じる?
キャッシュレス決済を使ったことのない人に、「使ってみると便利だったと思うか」というアンケートをとったところ、「非常にそう思う」が 32.6%、「ややそう思う」が 57.0%。合わせて89.6%、約9割の人が便利になったと感じています。新規利用者の多くが利便性を感じているようです。
また、「キャッシュレス決済をもっと早く使っておけばよかったと思うか」の質問に対して、「そう思う(計)」と答えた人は 71.9%。男女別にみてみると、男性 81.1%、女性 65.9%で、男性のほうが 15.2%高くなっています。
キャッシュレスにすると普段現金を持ち歩かずにすみ、ポイントも貯まります。筆者は普段から使っていてその利便性とお得感に満足しているのですが、今回の消費税還元事業をきっかけにキャッシュレスにトライしている人も増えているように感じます。
「使いすぎが怖い」とキャッシュレスにせず、あえて現金主義というタイプの人もいるかもしれませんが、仕組みをしって上手に利用したいものです。
どのキャッシュレス決済がおススメ?
FPである筆者はお恥ずかしながら消費税増税までスマホのアブリ決済(QRコード決済)はダウンロードしていませんでした。しかし、ボーナスポイントや独自の割引があることを知り2019年10月から利用しています。いざ使ってみると簡単で、ポイントもどんどん貯まっていくのでもっと早く使っておけばよかったと思う一人です。
では、消費者還元事業で利用しているキャッシュレス決済はどのような決済方法が多く使われているのでしょうか?
全体でまとめると、
1位 クレジットカード決済(79.4%)
2位 電子マネー決済(52.5%)
3位 QRコード決済・バーコード決済(46.7%)
となっています。クレジットカードがトップですが、以前からキャッシュレス決済を使っている人たち(継続利用層)に比べて、新たにキャッシュレス決済を始めた人たち(新規利用層)のほうがQRコード決済・バーコード決済の利用率が高くなっていることがわかります。
特に手続きをしなくても普段持っているクレジットカードで決済すればポイントが還元されるので、利用しやすいでしょう。Suicaなどカードに資金をチャージして使う電子マネーやPayPay、LINE PayなどのQRコード決済は、ダウンロードやチャージの必要があるためクレジットカード決済ほど多くないのかもしれません。
電子マネーやアプリ決済のチャージをクレジットカード払いにするとクレジットカードのポイントが貯まり、さらにそれ自体の決済でポイント還元があるためポイントの二重取りができます。銀行引き落としでチャージ設定するのはもったいないです。面倒でもクレジットカード払いで設定することをおススメします。
キャッシュレス決済を上手に使い続けるためのポイント
「消費者還元事業が終了した後もキャッシュレス決済を利用するか」のアンケートでは、 『利用すると思う(計)』(「利用すると思う」と「どちらかといえば利用すると思う」の合計)は 89.2%! 約9割が、2020年6月末の消費者還元事業終了後もキャッシュレス決済を利用し続けたいと思っているようです。
筆者が消費税増税後、アプリ決済を使ってみて感じたのが、お金の管理がわかりにくくなるということ。銀行からの即時決済やクレジットカード払いでどんどんチャージできるので、いついくら使ったか把握しにくいためです。
これを改善して、キャッシュレス決済を上手に使い続けるポイントは2つあります。
①1日にいくら使ったか把握する
キャッシュレス決済は同じ支払い方法で統一すれば管理しやすいのですが、お店ごとに「PayPayは使えてもクレジットカードは使えない」「LINE Payは使えるけれどメルペイ(メルカリのアプリ支払い)は使えない」という具合に、使える支払い方法が違うため、管理しにくくなります。お店ごとに支払い方法を使い分けると、自分がいくら使ったか把握しきれなくなってきます。
ですから、レシートを1日1回集計し、どんな支払い方法でいくら使ったかメモして自分の支出を理解しておきます。QRコード決済など、利用履歴がすぐにわかるならば、それを利用してもいいでしょう。
②毎月の利用額の上限を決めておく。
キャッシュレス決済では現金を使わないため、「お金を使っている」感覚が薄れてしまい、お金を使いすぎてしまいがちです。ですから、「キャッシュレス決済で使えるのはいくらまで」と上限を設定し、それ以上の金額になりそうであればセーブするという流れを作ります。
まとめ
キャッシュレス決済還元事業は2020年6月までの期間限定です。活用することをためらっているとあっという間に終了してしまいます。便利になったという人が約9割いる、満足度の高いキャッシュレス決済ですから、使いすぎを防ぎながら活用していきましょう。
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稲村 優貴子 ファイナンシャルプランナー(CFP︎︎®︎)、心理カウンセラー、ジュニア野菜ソムリエ
大手損害保険会社に事務職で入社後、お客様に直接会って人生にかかわるお金のサポートをする仕事がしたいとの想いから2002年にFP資格を取得し、独立。現在FP For You代表として相談・講演・執筆活動を行っている。日経ウーマン、北海道新聞などへの記事提供、テレビへの取材協力など各メディアでも活躍中。著書『年収の2割が勝手に貯まる家計整え術』河出書房新社。趣味は、旅行・ホットヨガ・食べ歩き・お得情報収集。FP Cafe登録パートナー
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