21/03/02
ひふみ投信の投資哲学は?ファンドの特徴、運用成績、手数料も合わせて解説
投資のプロが利益を追求して運用するアクティブ型の投資信託は、運用するプロの投資哲学(投資の考え方や、そこから導かれる投資の方針)が結果に色濃く反映されます。
今回は、アクティブ型の投資信託で人気の「ひふみ投信」「ひふみワールド」を運用するレオス・キャピタルワークスの投資哲学に迫ります。あわせて、レオス・キャピタルワークスが運用する投資信託の特徴、運用成績、手数料も合わせて解説します。
ひふみ投信の特徴、レオス・キャピタルワークスの投資哲学
ひふみ投信は、主に日本の成長企業に投資する投資信託です。レオス・キャピタルワークスという会社が運用しています。レオス・キャピタルワークスは、2003年に設立された会社。投資助言業からスタートし、投資運用業、さらにはひふみ投信の運用と、業務を拡大してきました。
ひふみ投信は2008年10月に運用・販売がスタート。運用は順調で投資家からの支持を集めています。そのうえ、「R&Iファンド大賞」「リッパー・ファンド・アワード・ジャパン」などでたびたび最優秀賞・優秀賞を獲得しています。
そんなレオス・キャピタルワークスが心がけているのが「守りながらふやす運用」と「顔の見える運用」です。
「守りながらふやす運用」とは、世界情勢や経済の変化を見極めて、保有する株式の比率を変化させることです。たとえば2020年2月、新型コロナウイルスのリスクが認識されはじめたころには、保有する株式を売り、現金の比率を高めることで、損失を抑えました。さらにその後、割安になった株を買った結果、リターンを大きく伸ばしたのです。
ひふみ投信で投資する銘柄も、「足で稼いだ情報」に基づいて探しています。投資する企業を見つけるには、企業業績の変化・株価水準・割安性といった「定量」の分析はもちろん、経営の質・競争力・現場の活気といった「定性」の分析も必要だと考えているからです。運用部のメンバーは実際に投資先の企業に足を運び、経営者と対面し、議論をしたうえで投資先を選んでいます(コロナ禍では、電話やWebミーティングなども利用しているそうです)。
また「顔が見える運用」は、どんな人が運用しているのかがわかるようにすることです。ひふみ投信のウェブサイトには代表の藤野英人氏をはじめとする運用メンバーの紹介がひとりひとり、きちんと掲載されています。また、毎月の運用報告書にも運用メンバーのコメントが顔写真と一緒に載っています。
情報発信も幅広く行なっています。代表の藤野英人氏は「投資家みたいに生きろ」(ダイヤモンド社)をはじめさまざまな著書でその投資哲学を語っています。そのうえ、YouTubeでは月次・半期・通期の運用報告を行うほか、「お金のまなびば!」というYouTubeチャンネルも開設し情報発信。動画セミナーも多数実施しています。
3種類のひふみ投信の特徴、手数料、運用成績
ひふみ投信には、大きく分けて「ひふみ投信」「ひふみプラス」「ひふみ年金」の3種類があります。概要は以下のとおりです。なお、手数料などの数字は2021年2月25日時点のものとなっております。
●ひふみ投信の概要
【ひふみ投信の運用状況・基準価額騰落率】
目論見書・HPなどを元に筆者作成(2021年2月時点)
「ひふみ投信」は、レオス・キャピタルワークスでしか買うことができません。買いたい場合は、レオス・キャピタルワークスでの口座開設が必要です。それに対し、証券会社などの販売会社を通じて購入できる商品が「ひふみプラス」です。手間を減らしたいのであれば、ひふみプラスを選ぶのも一案でしょう。また、iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)で購入できる商品が「ひふみ年金」。こちらは、お使いの金融機関で取扱いがあれば購入することができます。
投資哲学・投資方針はいずれも同じ。主に国内株式に投資して、利益を狙う投資信託です。ひふみ投信は、およそ250銘柄程度をポートフォリオに組み入れています。全体の約4分の3にあたる株式が東証1部に上場する株式ですが、大型株だけでなく中小型株なども積極的に組み入れている点に「足で稼いだ情報」が反映されている様子が感じ取れます。
投資家からすれば、1本買うだけで、将来有望な銘柄にまとめて投資できるのがメリット。それに、ひふみ投信とひふみプラスはNISA(ニーサ・少額投資非課税制度)にも対応しています。たとえばつみたてNISAでひふみ投信を買えば、毎年40万円までの投資で得られた利益にかかる税金が最大20年間非課税ですから、より効率よく資産を増やすことができます。
ただし、ひふみ投信はアクティブ型の投資信託だけあって、信託報酬はどうしてもインデックス型よりも高くなります。インデックス型は、たとえばTOPIXや日経平均株価などの指数と連動することが目的なので、ひふみ投信のような細かな分析が不要です。その分、アクティブ型より信託報酬が安くなるのです。インデックス型の投資信託の中には、信託報酬が年0.1%程度のものもあります。インデックス型と比べると、ひふみ投信の信託報酬は割高ではあります。
もっとも、手数料が高くてもインデックス型より運用益を出し資産を増やせていれば、良い商品ということがいえます。たとえば、ひふみ投信の直近の月次運用レポート(2021年1月度)によると、直近3年間の運用成績はTOPIX5.71%に対してひふみ投信13.97%と大きく勝ち越しています。もちろん、この好成績がずっと続くとは限りませんが、事実利益が出ているというのは心強いですね。
新しい投資信託「ひふみワールド」の特徴、手数料、運用成績
レオス・キャピタルワークスでは、ひふみ投信のほかに、世界の成長企業に投資する「ひふみワールド」「ひふみワールド+」という投資信託も扱っています。こちらも、表で紹介します。手数料などの数字は2021年2月25日時点のものです。
●ひふみワールドの概要
【ひふみワールドの運用状況・基準価額騰落率】
目論見書・HPなどを元に筆者作成(2021年2月時点)
ひふみ投信と同様、「ひふみワールド」はレオス・キャピタルワークスでしか買うことができません。買いたい場合は、レオス・キャピタルワークスでの口座開設が必要です。それに対し、「ひふみワールド+」は証券会社などの販売会社を通じて購入できます。
ひふみワールドは2019年12月に運用がスタートした、まだ比較的新しい投資信託です。それにもかかわらず、すでにひふみワールドは純資産が249億円、ひふみワールド+では1133億円ですから、投資家の支持を集めていることがうかがえます。実際、ひふみワールドの月次運用レポート(2021年1月度)によると、設定来の運用成績は37.95%。このところの株高を生かして、資産を増やせています。
2021年3月開始予定の「ひふみらいと」「まるごとひふみ」の特徴、手数料は?
さらに、2021年3月からは「ひふみらいと」「まるごとひふみ」という投資信託も運用がスタートする予定です。どちらも、国内外の株式に加え債券にも投資を行うバランス型の投資信託です。
●ひふみらいと・まるごとひふみの概要
HPなどを元に筆者作成
「ひふみらいと」は債券90%、株式10%(国内・海外各5%)に投資を行います。また「まるごとひふみ」はさらに、株式の組み入れ比率に応じて「まるごとひふみ15」(株15%・債券85%)・「まるごとひふみ50」(株50%・債券50%)「まるごとひふみ100」(株100%・債券含まず)の3種類に分かれています。
一般的に、債券を多く含んでいるほど値動きは緩やかになります。比較的リスク許容度の低い方でも投資を始めやすい商品として注目されます。
まとめ
ひふみ投信の投資哲学を中心に、レオス・キャピタルワークスが運用するさまざまな投資信託を紹介してきました。好調なひふみ投信はもちろん、海外の株式や債券などにも投資信託を通じて投資できるようになっており、投資の幅がどんどん広がっています。
将来の資産形成のために、投資先の候補として入れてみてはいかがでしょうか。
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畠山 憲一 Mocha編集長
1979年東京生まれ、埼玉育ち。大学卒業後、経済のことをまったく知らないままマネー本を扱う編集プロダクション・出版社に勤務。そこでゼロから学びつつ十余年にわたり書籍・ムック・雑誌記事などの作成に携わる。その経験を生かし、マネー初心者がわからないところ・つまずきやすいところをやさしく解説することを得意にしている。2018年より現職。ファイナンシャル・プランニング技能士2級。教員免許も保有。趣味はランニング。
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